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魔装機兵  作者: 甲羅に籠る亀


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79話

 あれから夏休みの宿題をやったり、ライスの友達たちと街や街の近くの湖岸で遊んだりしながら過ごしていた。


 あと数日で王都に帰ると言うところで緊急事態が起きた。


 緊急事態の報告があったのはライスの家族たちと一緒に朝食を食べている時だった。


 「失礼します!」


 「何事だ!」


 いきなり慌てた様子で食堂に入ってきたのはゴーハン領の兵士だった。


 「御当主様。モンスターが動き出しました。街に向かって来ています!」


 「なんだと!すぐに迎撃の用意だ!街の民たちも安全な場所に避難させるのだ!」


 「はっ!かしこまりました!!」


 兵士が急いで下がるとライスの父親は朝食を残して食堂を去った。


 「あなた達。移動しますよ。」


 「どこに行くの〜?」


 「屋敷のシェルターです。ディンくん。あなたも着いてきなさい。」


 「分かりました。」


 まだ朝食が残っているがモンスターが街を襲撃するなんて緊急事態なのだからもったいないけど残すことにした。


 それから俺はライスとライスの家族と共にこの領主館にあるというシェルターに移動することになる。


 俺は領主館の中を移動しながらもアカシックレコードを湖の方に伸ばしていく。


 この夏休みの間に湖の中を観測調査していたこともあってチート能力も強化されて思考の数も増えた。


 そのお陰でこの街に来た時よりもアカシックレコードの範囲は伸びている。


 だからアカシックレコードを伸ばすことでゴーハン湖の中心までは伸ばせないがかなりの範囲を探ることが出来るようになった。


 そうして伸ばしたアカシックレコードの観測解析範囲に確かに蛇型モンスターが入っているのが分かった。


 アカシックレコードで観測する範囲に入り込んでいることから確かに蛇型モンスターはこの街を狙っているように思う。


 なんで蛇型モンスターがこの街を狙うのかが分からない。この街に何かあるのか。それとも人を食べる為にやって来るのか。


 ないとは思うが俺の展開したアカシックレコードに反応してやって来ている可能性はないだろうか。


 考えたが多分ないと思う。


 何故ならアカシックレコードに反応したのならもっと早くに街を襲いに来ていたはずだからだ。


 もうこの街に滞在して2週間になる。


 この街に来た次の日にアカシックレコードを伸ばして蛇型モンスターを発見した。


 アカシックレコードで蛇型モンスターを発見した日からほぼ毎日アカシックレコードで蛇型モンスターを観察していた。


 それだけ観察していればアカシックレコードが原因ならもっと早くに街を襲いに来たのではと思う。


 だからこそ他に理由があると思うのだが蛇型モンスターがこの街を襲うのはどんな理由なのだろうか。


 常にアカシックレコードで観測していれば蛇型モンスターがこの街に来る理由が分かったかもしれない。


 今の俺にはそこまでアカシックレコードの観測解析範囲を伸ばせないのが今後の課題だろうか。


 そんな事を考えている間に領主館にあるシェルターに到着した。


 「着いたわ。全員入るわよ。」


 シェルターの中には既にメイドや執事たちがシェルター内で過ごしやすいように準備を行なっていた。


 領主館の地下にあるシェルターは物理的にも金属とモンスター素材が使われて頑強だとアカシックレコードで解析したが、それよりもかなりの魔法的な防御が施されていて俺が全力で攻撃してもシェルターを突破するのはかなり難しい。


 これならこのシェルターの中に居ればあの蛇型モンスターの攻撃でも無事に過ごせるはずだ。


 あの蛇型モンスターのアカシックレコードで解析した範囲の身体能力や魔力的にシェルターの破壊は至難だろう。


 あとは何事もなく蛇型モンスターをゴーハン領の兵士たちが倒してくれるのを祈るだけだ。


 一応対蛇型モンスター用に作った魔法が役に立たないのは残念だけど、俺が蛇型モンスターとの戦いに割り込む訳にはいかないからな。

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