七話 能力が戻ったようです
七話 能力が戻ったようです
そうめんを食べる時、無口になる。が、アックスが口を開く。
「食べる時の音はなんとかならないか」
アックスが言っているのはおそらくそうめんをすする音だ。小人達はみな音を立てているが、アックスだけは違ったようだ。
「そんな事言ってるの、アックスだけだから」
エスパーダは断言する。
「日本に住んで何年も経っているのにまだそんな事を言っているのか」
黒星は呆れていた。
「俺はイギリス生まれだ。没落したとはいえ貴族だ。それは変わらない」
「こっちにも培った文化がある。それは譲れない」と黒星。
「音を立てる野蛮な食習慣が?」
「そうだ。その音が重なり合って私達は一人ではないと思える」
エクスカリパーも参戦する。アックスには分が悪い戦いだ。
「俺一人か」
「ここではそうかもしれないけど、人間にだって音を嫌がる人はいる。孤立してはいけない」
「人間とは違う」
「確かに違うところはあるけど、俺とエスパーダは婚約してる。違う文化でも仲良く出来る」
「お前の親父のせいで、仲良く出来るかもしれない人間を傷つけたぞ」
「人間にも良いやつと悪いやつがいる。小人族もそうだろ?」
「僕等」
「ピクシー族もね」
要は頷いた。二人は悪いほうだと思いながら。
「郷に入りては郷に従えだ」
シールドにたしなめられたが、やはり不服そうだった。
アックスが口を開きかけた時、シールドが光り出した。強く短時間で、目を攻撃してきた。要にはその光が何なのか想像がついた。
光が消えた後、シールドは言った。
「宿守応該が死んだようだ」
周りの小人達は、なんでそんな事が分かるのかと首を傾げている。
「力が戻った」
「マジか」
「やったね」
「おめでとう」
大多数が喜びと祝福に満ちていた。が、要は素直に喜べない。能も同様のようだ。
その後、兎から宿守応該が死んだ事を伝えられた。