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中指

作者: 山田


私は中学校に嫌いな人がいる。

そいつに対しての愚痴を他人に垂れ流すのは、気が引ける。

そのため、ここで悪口をまとめ、気持ちを整理させたいと思う。


そいつに対して、「死んで欲しい」などという憎悪や恨みは一切無い。

ただ考え方や性分が合わないので、人生の歯車が狂うことを望んでいるだけだ。

訳を話そう。

彼の感情一つ一つが嫌いだからだ。

感情が変わるごとに唾をかけたくなる。

美術と意図反する道へと向かった者の境地のような存在だ。

唾がいくつあっても足りやしない。

本当に聞くに堪えない。いや?見るに堪えない存在だ。

いやだとしても、彼の口から出る一言一句全てが聞くに堪えないことはあっている。


そのような感情を強く感じたことがあった。ついその前、そいつと会話する機会があった。

そいつと会った瞬間、全細胞が彼を拒絶した。

彼から出る言霊とやらは、人を不快にさせるらしい。

彼を見る私の眼球は、反射的に彼を死角へと入れた。

舌からは渋みと苦味が伝わった。

彼の醜悪さを五臓六腑で味わったのだ。あの時は、本当に気持ちが悪かった。

これ以外にも無尽蔵に話があるが、どれもこれも嫌で嫌でたまらなく、思い出したくもない。

これでエピソードを話すのは止めようと思う。


先述した通り、彼の人生の歯車を狂わせたい。生き恥を晒しあげたい。

例えるなら、彼の人生を100メートル走としよう。

そしたら彼は、残り20メートルのラストスパートで足の骨が折れて、叫び声を上げて欲しい。

ゴールへと向かうことのできない自分の無力さを痛感して欲しい。

哀れにもレーンから外へと追い出されてゆく彼の姿を見たい。

それを見て、嘲笑いたい。本当にただそれだけだ。


だが、そんなことをしてしまっては自分自身の歯車が狂ってしまう。

そんなことをするほど、彼の価値などない。

そう思うほどに、「やるせない感情をどこかにぶつけたい」

という感情が芽生えたことだから、この文章を書いた。

もうそんな感情とはオサラバだ。

私の中学校生活もあと数日。

正直、卒業式は学校ではなく、彼との別れというのが大きいと感じる。

こんな嬉しいことはない。実に晴々しい気持ちだ。

私は彼との最後は、中指を立てて終えたいと思う。FUCK YOU


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