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星のいのち  作者: しぱたん
6/107

村の近くで

村の近くで村人と会いますが、村には行きません。あしからず。

6.村の近くで


 村まで半日ほどの距離まで来ていた。といっても直線距離でである。道などない。灌木が所々にある草原のような場所を延々と歩いている。鳥やら無視やら獣やら、わりとでかい魔獣が襲ってくるが、精霊姫たちが修行と称して魔法を使って処理している。一撃なのでまさしく「処理」だ。なりは小さいが、魔力(ギンガにとってはマジュ粒子)のキャパは大きいらしく、魔法で使う魔力量も大きいので威力も大きいらしい。


 一つ発見があった。魔法を使った直後は、「気」の吸収がスムーズらしい。脳筋体質のルジェがでかい火属性魔法をぶっ放して、魔力切れになりかけた時に、気を当てたら魔力の代わりに吸収できたらしい。それを聞いたアルがまた何か考え込んでいる。


 ラージャもやたらと戦いたがるがまだ無理だ。ごくごく小物が来た時に試しに戦わせてみたがちっとも決着がつかなかった。体が小さすぎて、スピードもパワーも不足のようだ。「どれくらいで成長していくんだ?」ギンガが聞くが、誰にも答えられなかった。

 「なんだ判らないこともあるんだ」とギンガが感心する。

 「違う、ヴルフなら判る。ラージャが特殊個体だから、判らないだけ」アルが反論する。

 「特殊個体?」

 「そう、母様がくれた私たちの知識に、ラージャは合致しない。だから特殊個体」。

 「ふーん。まあいい、それもおもしろいだろう」。


 のんびりした道中である。



 「ところで君たちは人族に見つからないほうが良いのか?」

 「人族は母様を信仰しているから、普通は歓迎されるっていうか、拝まれる」いつもどおり説明役はラン。

 「すごいでしょ」こういう時にどや顔で胸を張るルゥ。「お腹すいてきた。何か食べさせてもらおうよ」

 結局食べる話しか。


 「拝まれるって、なにか頼み事されるんじゃないのか?」

 「たぶんそう。できるだけ見つからないほうがきっと得策」アルの分析にはしたがったほうよいなと、ギンガは思い始めていた。


 情報収集だけして先に進もうと決めて歩いていると、前方に先頭の気配。

 「ゴブリンよ。かなり大群。50匹はいる」ヴェルの探知はかなり便利。

 「相手は村人だな。殲滅していいのか?」

 「かまわないわ」これはラン。


 ギンガはスピードを上げ、10人ほどの村人が斧や鎌でゴブリンと戦っているところを走り抜ける。


 「キン」澄んだ音が響く。


 すべてのゴブリンの首が落ちた。村人たちは訳が分からず固まっている。


 「悪いね。勝手に手を出しちまった」ギンガが声をかける。

 その声で我に返ったガタイのいい男が「いや、すまねぇ。助かったぜ」。

 「気にしないでくれ。たまたま通りがかっただけだ」。


 「この先に行くのか?」

 「あぁ」

 「やめたほうが良いぜ。魔獣が活性化してる。危険だ」村人のリーダーが止めようと話しかけてくる。

 「活性化?いつ頃からか分かるか?」

 「三月ほど前からだ」(「三月って、90日くらいよ」ランがこっそり教えてくれる。)


 「ゴブリンだって普段はこんなに居ねぇ。巣があるに違いないぞ」

 「見つけたら潰しておくよ。情報ありがとな」そのままギンガは去った。


 「あいつは頭おかしいのか?」リーダーがつぶやく。

 「でも、腕は立つみたいだぜ。ゴブリンどもが一瞬だ」それを聞いた村人その1。

 「俺達には関係ない。さぁ、魔石だけ取って死体を片付けようぜ」と村人その2.

 「そういや、魔石をよこせとも言わなかったな」リーダーが気が付いたように言う。

 「いいじゃないか。村で使えるものは貰っておこうぜ」村人たちはゴブリンの胸から小さな石を取り出すと、死骸を集めて火をつけた。そのまま、村へと引き上げていった。


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