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星のいのち  作者: しぱたん
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邂逅(2)

最初のとっかかり部分の続きです。慣れてないのでおかしなところできってしまうかもしれません。

2.邂逅(2)


 「黒竜をこんな遠くから真っ二つ。あなたはいったい何なんですか?」白い光が上ずった声で聴いてくる。


 「ギンガだ。質問する前にこの状況を説明してくれないか?」


 白い光「私はラン。生まれたばかりの六精霊姫の一人よ」

 赤い光「ルジェ」

 青い光「ルゥ」

 緑の光「ヴェル」

 黄の光「...ジョヌ」

 黒い光「アルよ。六人でセット。一人も欠けないことが大事なの。さっきまでジョヌが限界だったから助かったわ。ありがとう」


 「六精霊姫?」

 「あなたは、人族なのにわたしたち精霊姫を知らないの?」白い光があきれたように聞いてくる。

 「外の世界から来たばかりだ。君たちはこの星で初めて話した生命体だ。」

 「外の世界?星海から来たの?本当?」びっくりしたのか、白い光の輝きが強まる。

 「星海?そんな言い方をするのか?三日前についたばかりだ。」

 「ふえ~、ほんとに来たばかりなんだぁ。」黄の光。

 「そこ突っ込みどころじゃない。あんたは黙ってて。」緑の光。


 「精霊姫は六人一組で生まれるの。母なる星の心が必要と思ったときにね。その理由はわからない。今、私たちの生まれた理由もね。」白い光が説明を始めた。

 男は平たい石に腰かけて耳を傾ける。というか、光たちは男の肩に並んでいるのだが・・・。


 「生まれてすぐに、あの黒い竜が来た。今の私たちではどうしようもない。」本当に悔しそうな赤い光。

 「魔獣は私たちを吸収すれば、力を得ることができる。私たちがどこに生まれるかはわからなくても、生まれたことは判るらしい。近くにいたやつが襲ってきた。」


 「食べるのは好きだけど、食べられるのは嫌。」「だからあんたは黙っていて。」また、黄の光が緑の光に言われている。この二人はボケとツッコミらしい。

 「何か食べるの?」青の光。「あんたも黙ってて」緑の光が忙しい。ボケは二人のようだ。


 「追いかけられているときに魔力とは違う気配を感じて飛んだらあなたがいました。」白い光が簡単ながら説明を終える。


 「それはこれか?」男の体から先程の力が噴き出す。

 「そうこれ!」六つの光が声をそろえる。

 「魔力とは違う。」黒い光。

 「深い泉のように澄んでいる」」青い光。

 「灼熱を超える炎のような激しさ」赤い光。

 「吹き抜ける疾風のよう」緑の光。

 「でもあったかい。...ん?何かお腹ふくれるような?」青の光。

 「また、食べ物?」緑の光がつっ込む。

 「これは?」「気だ。」白い光の疑問に男が答える。


 「私の生まれた星では、この星のように濃いマジュ粒子、君たちの言う魔力、が存在しない。だから体を動かすのは全て自分の肉体だけで行う。まあ、血と肉だな。でも、それには制約が大きい。体格が同じならほとんど同じ力しか出せない。そこで、それをもっと出す方法がないか、探し求めた者がいた。その人たちが私のご先祖様だ。」

 「それはどういうことなの?」白い光。

 「私の星にはマジュ粒子がない。では、それに近いもので人間、きみたちのいう人族の体ができているのではないか、ということを思いついたのさ。で、あれば、その力を使うこともできるんじゃないかと考えたわけだ。」


 「正確には、肉体を作っているモノを使うのではないけど、血の流れの奥底に潜むパワーを引き出す方法を見つけ出したんだ。ただ、それを身につけるのは大変な修行が必要なんだけどね。普通の人族にはできない。無理すれば死ぬ。」何でもないことのように男は言う。

 「あの竜を切ったのは、それなの?」赤い光が聞く。

 「君たちがマジュ粒子を扱えるなら、同じことができるかもしれないね。」

 「ほんと?」

 「たぶん」

 「ええ~っ!そこはできると言ってよ!!」


 「あなたは何をするためにこの星に来たの?」黒い光が聞いてくる。

 「友を探しに来た。」

 「その人も星海から来たということ?」

 「昼と夜が100回繰り返すくらい前にね。」

 「それ100日前~」「チャチャ入れないの」また、黄の光が緑の光に突っ込まれる。


 「ふうん。昼と夜で一日と言うんだ。もっと教えてくれると助かるな」

 「ねっ。私も役に立った」黄の光が自慢げ。「・・・・・・」緑の光は今度は沈黙。


 「100日前に着いていることはわかっている。彼を探すことが私の目的だ。」「何か引っ掛かる言い方ね」男の言葉に黒い光が質問を重ねる。

 「彼は私たちの世界では犯罪者になった。捕まえるか、・・・」「捕まえるか?何?」「処刑する」

 白い光「その人は何をしたの?」

 「4つの星を破壊した」

 「「「「「「っ」」」」」」六つの光が息をのむ。

 「以上だな」男が立ち上がる。「君たちはどうする?」


 六つの光が明滅を始める。議論をしているらしい。


 「一緒に行くわ。私たちがここに生まれたのはあなたに会うためだったかもしれないしね。」白い光が結論を伝える。

 「好きにしろ」男は歩き始める。


 「ちょっと待って。実体化するわ」と言って、六つの光が脈動する。

 輝きがおさまったとき小さな幼女が6人浮かんでいた。

 「ほぅ。実体化すると何か変わるのか?」

 「あんた、あんまり驚かないよね。つまんないわ」赤い光が文句を言う。

 「これでも驚いているんだがな」男が言う。

 「感情を大きく出すと戦闘時にスキになるから、そうならないように訓練してるんだよ」

 「ふ~ん、そうなの」

 「それより、あんたじゃなくてギンガだ。一緒に行くならギンガと呼んでくれ、ルジェ。」

 「わかったわ、ギンガ」

 「それでいい」。

 

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