やったね! 出て来たー、えっと、イッパイ!
「姉さん、大変です!」
窓の外のマリがいきなり声を上げた。
「どうしたのマリ、ホテルで殺人事件とか起きちゃった?」
「何を言ってるんです、姉さんは受信してないんですか? テレビを点けてみてください。世界中大騒ぎです!」
「あー、この体になると電波類も弾いちゃうのよね」
ホントはチャンネル受信能力が低いんだけど・・・・・・、チキショウ。
「アンさん、このお屋敷にテレビあります?」
見た所この部屋には電気もアンテナ線も無い。
「勿論ありますわよ、クララ、確か食堂横の五番倉庫にあるはずだから取ってきて」
「おうよ、待ってな」
クララがドスドスと部屋を出て行く。
「あの~、電源はどうしてるんですか~。スキャンしたらこのお屋敷電気がー」
「あなたに答える義務はありません! と言うか勝手にスキャンしないで下さい、口も開かないで下さい、それと息をしないで頂けると助かります」
「・・・・・・」
あーまずい、また始まった。
「あ、アンさん、ここでテレビ見れらるのですか?」
「はい、発電機もありますから。ペリーヌ、ちょっと行って回してきてくれる?」
「は、はい、姉さん・・・・・・えっとー」
ペリーヌはモジモジして動こうとしない、どうしたのだろう。
「お姉ちゃん一緒に行こう! 電纜も引っ張らなくちゃ」
「え、ええー」
ペリーヌはフローネと一緒に部屋を出て行った、発電機の場所が分からなかったのかな? それにしても良くできた妹だねフローネは。おっと、窓の外からマリが睨んでる。
「持ってきたぜ!」
クララが肩に大きな箱をー、いや、ブラウン管テレビだ。しかも足付き。
クララはドン! とテレビを床に置く。
「けっこうホコリかぶってたけど、映るのかねぇこのテレビ」
「うわ~、古いテレビ~。チャンネルも手回し式みたいです~」
「・・・・・・大丈夫ですよ、まだ映るー、はずです。それよりペリーヌは遅いですね」
アンさんもあんまり自信なさそう。と思ってたら突然フローネが飛び込んできた。
「アンお姉ちゃん大変! 発電機壊れちゃったよ」
「なんですって! どうしてそんなー」
後からペリーヌが現れて申し訳なさそうに。
「ごめんなさい姉さん、動かなかったものだから・・・・・・ちょっと叩いてみたの、そしたらーグスン」
「それ~、分かりますぅ~」
「はっ、ユウコー、さん・・・・・・」
どうやらペリーヌはドジっ子のようね。ユウコと何となく仲良くなりそうだね。
「はいはい、分かりました。しかしどうしましょう電源がないとー」
「よかったらこれを使って下さい」
マリが窓から指を差し入れ、その先からコードが伸びてきた。
ナイスマリ。うん、少しドヤ顔に見えるのは気のせいかな。
「あっ、ありがとうござます。クララコンセントを」
「あいよー、繋いだらスイッチオンだぜ。ポチッとな」
「・・・・・・」「・・・・・・」「・・・・・・」「・・・・・・」
「あれ? やっぱり壊れてるのかな」
「いいえ、真空管が暖まらないと映らないのです」
「真空管テレビ!」
「あ~、なにかぼんやり映ってきましたよ~」
映像は見られた物では無かった。音もザー、とうるさい。
「な、酷い波ね・・・・・・。あ、アンテナ付けないと」
「あるぜ、アンテナ。角度を変えられる優れものだぜ、このコードをーあれ? どこに繋げるだっけ」
クララがテレビの上に置いたのは針金をアートの様に曲げてある室内アンテナだった。
「フローネが付けてあげる。貸して」
フローネがコードを受け取るとテレビの後ろへ回り、どこからか+ドライバーを取り出して手早く取り付けた。やはり出来る子だ。・・・・・・マリ、目が光ってるよ。
「あっ、なにか映ったよ」
画面に何か映っているがイマイチ砂の嵐が掛かっていて分からない。
「アンテナの角度かな? えい、どうだ」
「クララ姉、そんなクルクル回したら分かんないよ」
「あっ、そこそこ、あー、違うかぁ。そうだマリ、少し右に移動して」
「えっ、こ、こっちですか?」
マリが移動すると画像と音声がハッキリしてきた。
「やった、映ったよ」
「よかったのだ。それでその箱の中に居るマジンは何をしてるのだ?」
あ、クミはテレビ見るの初めてで付いてこれなかったんだね。
「ちょっと待ってねクミ、後で説明するから。何かニュースやってるみたい」
『ザー、それでは現場に中継が繋がりましたので呼び出してみます。現場のー、誰が行ってるの?』
スタジオの映像が海岸の映像に変わる、そこにはー。
『こちら現場のゴータです。ご覧になれますでしょうか? 信じられません! 人が海から続々と上がってきています。全滅したと思われていた人がです』
そう、テレビには海の中から海亀のようなスーツを着た人が続々と這い上がって来る映像が映し出されていた。
海から上がるとスーツを脱ぎ、大きな亀の甲羅部分をリュックの様に担いで立ち上がり、砂浜から町の方へと歩き出している。
『ゴ、ゴータさん、ゴータさん人に、人間にインタビューをお願いします』
『えっ! は、はい、分かりました。おいカメラ行くぞ、確り付いて来い、ちゃんと写せよ』
少しは離れた所からズームしていたらしく、ゴータレポーターが人間達の方へ走り出した。
カメラやスタッフは農業用のマジンらしく、大きなタイヤで砂浜を難なく走って行くがゴータはボトム型で砂浜ではお得意のG走りが出来ずに苦労しているのか、中々カメラの前に現れない。
人達は突然現れたマジン達を見て驚いて一塊になっていたが、その中から一人のメガネを掛けて痩せた中年男性がゆっくりとマジン達に近付いて来た。そこへー。
『カハッ、す、砂が関節に入って取れねぇ。クソ、何で俺様がこんなー。錆びたら誰が責任取るんだ。でも人だ、人間だ、これでー』
途中で転けたのか、砂だらけになったゴータが駆け込んで来た。
『ゴータさんマイク、マイク入ってますよ。気を取り直して直ぐにインタビューして下さい』
ゴータはカメラに気付くと慌てて姿勢を正し。
『し、失礼しました! これより取材を始めます。に、人間さん!』
ゴータは砂を払い落とし人に変なオーラを発しながら近付いていく。
『貴方方はマジンと言うロボットですね? 私は鈴木と申します。質問をどうぞ』
ゴータの勢いにたじろぐこと無く男性は対応している、肝の据わった人間だ。
『人間さー、鈴木さん、お願いがあります』
『お願いですか? 何でしょう』
何を思ったのかプシュー! とゴータの頭のパーツか前方にズレて操縦席を開いた。
『お願いします! もう現界なんです、搭乗して下さい! もうお尻が痒くて痒くてー』
あーだよねぇ、わかるー。これには流石の鈴木さんもたじろぎ。
『な、何をー』
いきなり映像が乱れてカメラが地面に落ちたみたい、映像が斜め下からになった。
『あー! ゴータだけずるいべ』
『そんだー、おら達もー』
周りのマジンスタッフも人間達に近付いて行く。
映像がスタジオに変わった。
『ちょっと、ゴータさん! ゴータアナ!! あなた達だけー、待ってなさい私も行くー!』
スタジオに誰も居なくなり、映像が途切れて砂嵐になってしまった。
「どのチャンネルもダメですね」
アンがガチャガチャとチャンネルを変えてからスイッチを切る。
「クミ! 良かったね、人が沢山、イッパイ出て来たよ」
「ム、何を言ってるのだミーナ。こんな箱の中に居る小人ではどうしょうも無いのだ」
「あ、あー、やっぱり後で説明するからね」
「やはりあの時ゼナ様がおっしゃっていた通りでした。人はしぶとい、ですね」
「そうだな、百年ぐらいじゃ絶対に全滅しないって言ってたな」
ん! 今アンが何か聞き捨てならない事をー。
「アンさん、そのゼナ様と言うのはー」
「あら、ゼナ様についてはあなた方マジンの方が詳しいでしょ?」
小首を傾げるアンにフローネが。
「アン姉、ミーナさん達にはメイン、てぇ言わないとぉ」
「ああ、そうでしたわね。ゼナ様はミーナさん達にはメイン、と名告っていたんでしたわ」
メインがー、ゼナ? ゼナ、やはり何処かでー。
「でもこれからが大変じゃねえか? また大虐殺が始まるぜ」
今度はクララさんが聞き捨てならぬ事をー。
「だ、大虐殺って何ですか? 何が起こるの? クララさん!」
クララは、しまったぁ! と叫びそうな顔をして。
「あー、あれよ、えーとアン姉パス」
「もうクララったら。ミーナさん落ち着いて聞いて下さい、まだ前のご主人様が元気だった頃なんですが、ゼナ様をお茶会へお誘いしたんです。その時にー」
「そんな、あなた達の主人とゼナ、メインは一緒にお茶を飲むような間だったの?」
「姉さん、100年前メインはあの早さで私達を凍結しました。早期に何らかの接触があったと思われます。きっとその後もー」
マリが冷静に分析する。だとしたらー。
「その時にこう言われたのです。マジンは人々を裏切った、百年ぐらいじゃ人はしぶといから全滅しない。裏切ったマジンを人は許さないだろう、だから今度こそ安心して出て来た人を根絶やしにする。せっかく減ったんだから又増えないようにしょう。って言ってました」
な、何てこと・・・・・・、私は絶句してしまった。
「姉さん、だとするとメイドが四人しかいない今、私達マジンが使われるかもしれれません。姉さん!」
「はっ、そ、そうね、……どうしたら、どうしたらいいと思う? みんな」
「そんなの簡単なのだ、そのメイン? とか言う人に止めてって言いに行けばいいのだ」
クミ……、言いに行けたらいいのだけど……。
「クミさん、私達はメインの居場所を知らないのです。いつも一方的な通信ばかりで……」
マリの言うとおり、会話したのは五十年前の一度きりなの。
「そうなのだ……、うーん」
「そんなの神様に聞いたらいいじゃないですか~」
「そうか! 神様ならー、ん?」
今、アンさん達ー、笑った?
「どうかしましたか~。それにまだ気付いてないんですか~? タマさんの事も~」
「えっ、タマなら私の中にー、タマー、出て来て……、あれ居ない! そんな、どうして!?」
「その事も~、呼び出して聞きましょ~」
「ユウコ様、どの様にしたら神様を呼び出せるのでしょう」
ユウコー様!? ザッ、とメイド四姉妹が片膝を付いてユウコを見る。
「え、え~、そうですね~、いろいろ用意する物が~」
「ユウコ! いやユウコ様、何でも言ってくれ! 俺がすぐに用意してやるぜっ!」
「フローネも手伝うよ! ユウコ様」
「あ……、ユウコ様。邪魔、しない様に私もやりますから!」
どうしたんだろ、あれだけ毛嫌いしていたユウコを様付けで呼び出した。
「えへへ~、ようやくユウコの偉大さが理解できた~、様ですね~。皆の者~、頭が高い~なんちゃって~」
「「ハハーッ」」
ユウコもふんぞり返り、言い方が偉そうになった! 何でメイド達も跪く? クミ、アンタはやらなくていいから。
「なあミーナ、ユウコって偉いのだ?」
「偉くない! 偉くないから早く立って」
「それでユウコ様、どの様にすれば宜しいのですか?」
「そうですね~、あれ~、私の前には濁った水しか置いてないですね~」
「ペリーヌ、最高級の紅茶をお持ちして」
「は、はい。あ、キャウン!」
お約束通りペリーヌは立ち上がる時スカートの裾を踏みつけ、転んでから何とか起き上がりドタドタと部屋から出て行く。でもフローネの方が……、おっと。
「あ~、ユウコはコーヒーがいいです~」
ドアから顔だけ出してー。
「は、はーい、分かりましたー。ふぎゃ」
体制を崩したペリーヌが又転けた。
「あ~、ユウコ少し肩がこっちゃいました~」
ユウコが首をコキコキと鳴らす。
「クララ」
「おう! まかしとけ」
クララは立ち上がりユウコの後ろに回り込むと、指をポキポキ言わせてガシッ、とユウコの肩を掴んだ。
ゴキッ! しちゃいけない音がした。
「ギャワッ! い、いだだ! 痛いです~、もういいです~、止めて~」
「遠慮するなよ。ん? そうか、痛かったか? すまねえな。へへっ」
「まったく~、もうです~」
アンの横に戻って又片膝を付いて、又やっちまったー。とか言ってる。
「お待たせ致しましたぁ」
そこコーヒーカップをカチカチ言わせてお盆を持ったペリーヌが帰って来た。
「ど、どーぞー」
少量皿の上にこぼしているが無事にユウコの前にコーヒーカップを置いた。何故か皆ホッとする。
ユウコはカップを口元に持って行き香りを嗅ぐと、いきなり中身をペリーヌの顔にぷちまけた。
「キャ! 熱い」
「ユウコ! 何をするの!?」
「ユウコさん!」
顔を押さえて崩れ落ちるペリーヌ。
ユウコはニコニコと笑って右手の人差し指でカップをブラブラ揺らしながら。
「これ~、インスタントですよね~。それも粉が細かい方の~」
よく分かるわね。じゃなくて、顔の火傷なてシャレになんないわよ。あれ?
「ごめんなさい! 私コーヒー淹れたことがなんて・・・・・・」
直ぐに立ち上がり頭を下げるペリーヌ。顔も少し赤くなってるかなぁ? って程度、流石五百年生きるメイドは頑丈だね。
「フローネが淹れてくるよ、待っててユウコ様」
立ち上がり部屋を出ようとするフローネをユウコが呼び止めた。
「フローネちゃん~、も~コーヒーはいいです~。で~、ユウコに聞きたい事って~何でしたっけ~」
ペリーヌとフローネが列に戻ると、アンさんがズイッと前に出た。
「はい、ユウコ様、神様を呼び出して頂きたく思います!」
「ちょっと待ってアンさん、なんでそこまでー」
私が割って入ったのだけどユウコが又とんでもない事を言い出した。
「いいですよ~、それじゃあ~、土下座しろ」
「えっ?」
「えっ? じゃねえよ! 皆で土下座しろってんだよ!! 土下座したら呼び出してやってもいいぜ」
ユウコ! いやユウコさん、キャラ変わってますよ。いつもニコニコのユウコの微笑みがニタニタ変わって目が据わってる。
「クッ、この野郎! 調子に乗りやがってー」
「クララ!」
立ち上がろうとしたクララをアンさんが征した。
「チクショー、覚えてろよ」
座り直すクララの横でアンさんが両手を床にー。
私はユウコの後ろに回り込み脳天にチョップした。
「ギュ! 痛~い、冗談ですよ~、本気にしないで下さい~」
「まったくぅ、どうだかつ」
バッとアンさんは顔を上げると。
「では、早速神様をー」
「はい~、では三遍回ってワンとー、ギャハッ!」
私はユウコの右脇腹を蹴り上げた。
「い、痛いです~、今メリッていいました~、メリッて~。これは肋いっちゃってますよ~」
脇腹を抱えてゴロゴロと転がるユウコに私は怒鳴る。
「いい加減にしなさい! 早くしないとメインから命令されるかも知れないのよ」
「グスン、酷いです~、本気で蹴るなんて~、・・・・・・キツネ目。あ、ごめんなさい~、話します~。何かシャレにならない物に変身しないで下さい~」
私は全身白タイツの鉄の悪魔を叩いて壊すロボットに変身しかけた体を元の美少女の姿に戻す。何、文句あるの? 目は細くても美少女なの!
「ふぅ、観念して話しなさい、っとその前に。アンさん、なんでそんなに神様に拘るのですか?」
「えっ、ミーナ様。・・・・・・それはー」
立ち上がりスカートの汚れを払うメイド姉妹。なんか言いにくそうね。
「良いんじゃ無いかアン姉、別に喋るなとか言われてねえだろ?」
「そ、そうね、それじゃ簡単に申しますと頼まれ、いえ命じられたのです、。神様を見つけて知らせるようにと」
「それはメイン、ゼナちゃんからですよね?」
「はい」
コクリと頷くアンさん。するとマリが。
「知らせることが出来るならば、メインの居場所を知っているはずです」
アンさんは慌ててそれを否定した。
「い、いえ、私達には、もし神様が現れたならこれを打ち上げて知らせるようにとー。あれ?」
アンさんはパタパタとメイド服を叩く。何を探してるのだろう。
「アン姉、私が、ペリーヌが預かってるよ」
ペリーヌは胸元のボタンを外す、プルン、と揺れる胸の谷間から小型の打ち上げ花火を取り出してアンに渡す。
痛くないの? お約束すぎるよ!
「ま、負けないもん~」
何を思ったのか復活したユウコがコーヒーカップを胸元に押し込もうとしている。あ、割れた。
「う、う、痛いの~」
話しが進まないから静かにしてくれないかな。
「じゃあ最悪アリスちゃんが来なくてもそれを打ち上げれば、ゼナちゃんが向こうから現れるてぇ事よね?」
私が問うとアンさんは頷き。
「そうです。ですがあまりお勧めしません、もし居ない事がバレたら・・・・・・」
そうね、あのゼナー、メインのこと、きっと大変な事をー。
「じゃあ早速ユウコに神様、アリスちゃんを呼び出して貰いましょう。出来るわよね?」
私の問にユウコは自信なさげにコーヒーカップの欠片を取りながら。
「う~、出来るか~とお~言えば出来なくも無い~かも~」
「なに! テメー呼び出せねえのに俺たちにあんなことをー、許さねぇ!」
殴りかかったクララの拳をユウコはパシッ、と難なく受け止め。まるでキスをするかの様に顔をくっ付けて。
「待てよ、誰も呼び出せねぇとは言ってねえだろ?」
拳を掴んだままググッとクララを押し返し、ターンと突き飛ばす。ユウコ、コロコロ変わりすぎ!
クララは強かに背中を壁に打ち付けた。おい、壁がヘコんでー、いや穴が開いてる。
「グハッ、この野郎やりやがったな!」
「そんな、クララ姉が力負けした」
驚愕するメイド達。一方ユウコはフフ~ン、と鼻を鳴らしご優越感に浸っている。これはー。
「あんた達、いい加減にしましょうか?」
「あ!? は、はいすみません。ごめんなさい、ごめんなさい」
「ミ~ナ~、謝るから~、それだけは~」
「おねぇちゃーん、恐いよ-」
私が思いっきり目を開いて注意したら何とか分かってくれた。ん? なんでマリまで震えてるの。
「んじゃあ早く用意しようか? ユウコ」
目を元に戻してユウコを急かす。
「はい~、じゃあ祭壇みたいな物を作ってお酒を有りっ丈持ってきて下さい~」