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最下位の優等生  作者: 月乃ゑ 浩二/天鵞絨
第1章 フェスタリアン学園
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第1話始まり

ここは小さな青い屋根のボロボロの家。そこに住んでいるのは俺だ。俺の名前は横田茂雄。フェスタリアン学園に通っている高校一年生。フェリスタアン学園とは緑の国、水の国、火の国からのいろいろな人が集まってくる場所だ。そのフェリタリアン学園の受験で合格ライン最低ラインの成績で入学した。つまり、この学校で一番出来が悪いのだ。その一番の理由は魔力の量である。筆記試験の結果などは悪くないが、実技など魔力を使うテストではどうしても他の人より劣ってしまう。簡単に言えば才能がないのだ。


そんなことを考えて歩いていると「しげ!」

後ろから明るい声が聞こえた。

こいつの名前は森 琴音。俺の幼馴染であり学年一位で入学した優等生である。


「なんだよ琴音」


「なんでそんなに暗い顔をしてるの?」と尋ねてきた。


「そりゃあ、いくら頑張っても思うように成績が上がらないし、やる気が出ないだけ」重い息をはいた。


「がんばればなんとかなるよ!」にこりと笑った。


「なんでそんなにお前は、てきとうなんだよ。普通に考えたら魔力の量なんて決まってるのだから無理だろう。」


「そう?」琴音は眉をひそめた。


「まぁそんなことはもういいや」


「それより早くしないと遅刻するぞ」早口で言った。


「うそっ、もうそんな時間?」


「とりあえず走れ」猛然と走った。


「待ってよ」猛然と走っている茂雄を追いかけた。



「はぁーギリギリセーフか」

この白を基調とした三階立てぐらいの学校が俺が通ってるフェリタリアン学園だ。


「ひどいよ。置いていくなんて」身を細めながら言った。


「まぁ、その結果間に合ったんだし良かったじゃん。ってまだ安心してる場合じゃない。早く教室に入らないと」


「まだ走るの?」

ダッシュで外履きを靴箱に投げ込み階段を上った。

教室のドアを乱暴に開けた。


「はぁー間に合った」

今までの緊張がゆるんだ。


「もう、一人で行くなんてひどいよ。茂雄!」


「すまんすまん、遅れまいと走ってしまって」


「今度からは、ちゃんと周り見なよ」と琴音が凝視してきた。


自分の席に向かう途中に一人男子が目に入った。武田慎吾だ。武田慎吾は茂雄より頭1個分ぐらいでかいがっしりした体を持った男子だ一言で言うと、ゴリラ。


「おう、武田」


「お前が着席ギリギリに来るとは珍しいな」


「まぁな、時々はそういう時もあるだろ人間だからなお前と違って」小声で言った。


「ん?なんか言ったか?」と首を傾げた。


「いや、なにも。それより、早く席に着かないとチャイムなるぞ」

武田はその大きな体振り回しながら自分の席に向かった。


チャイムが鳴るのとほぼ同時にドアが開いた。この1-

3組の担任の宮澤里奈先生だ。噂では独身でもう直ぐ三十路に入るとか。

「起立。礼、着席」キリキリした声が通った。


「ねぇ、茂雄一緒に移動しよう」

この学校は自分が受けたい授業の教室に移動するのだ。


「うん、もちろんいいけど、こいつこいつも一緒だけどな」とゴリラ(武田)の方を指差した。


「そっか、じゃあ一緒に行こうか!」


「次の授業はなんだ?」と茂雄は聞いた。


「えーと、確か魔法の実技だったかな」と太陽のような笑みで応える琴音。武田はその横で闘志を燃やしていた。


「次は実技か、俺が使える魔法なんて光を出すぐらいだ」

この魔法には五つの種類がある。水、火、自然、光、闇だ。特に光と闇は貴重で滅多に主属性が光と闇を持っている人はいないのだが、僕はなぜか光属性だ。だが、希少の属性があったとしても扱えなければ意味がないのだ。琴音は水属性で字の通り水を操れる。特に琴音は優秀で本気を出せば町一つ、のみ込める力を持っている。武田の属性は火。武田は平均的だが、それでも俺よりは強い。



授業が終わり昼休憩の時間だ。


「お腹すいたな、食堂で何か買ってくるか」

そう思い食堂に向かった。その途中に琴音にあった。


「茂雄探したんだよ、一緒にご飯食べよう」


「いいけど、弁当持ってきてないから食堂で買わなくちゃ」


「じゃあ、食堂の椅子に座ってるからね」


「おう」

なににしようかな。カレー、ラーメン。カレーにしよう。


「おばさんカレー一つ」


「あいよ」


数分後「はい、お待ちどうさま」


「ありがとうございます」


「すまん少し遅れた」と琴音に謝ると。

琴音は頬を膨らませると

急に笑い始めた。


「はっはっはっ」


「なにがおかしい」


「いやー、ちょっとしか待ってないのにそんなんで謝らなくていいのになと思ってさ。小さい時から悪くもないのにすぐ謝るよね、茂雄は」


「俺なりに悪いと思ったから謝っただけだ」


「そんな簡単に謝ると本当まうに謝りたい時に軽い気持ちだと思われるよ」


琴音が笑いながら言った。一理あるなと思い。顎に手をあてながら頷いた。


「それより、茂雄さっきの授業のこと気にしてるの?」


「気にしてないわけではない。どうしても思った通りに出ないんだよ」


「それはね、こうしてこうやるとこうなってこうなるんだよ!」とどうだみたいなドヤ顔しくる琴音。


「いつ聞いてもわからん説明だな。もうちょっとうまく説明できないのか」


「いやー普通の人はわかると思うんだけどな。」

琴音はこの通り身体で覚えるタイプの天才で人に説明するのには向いてない。


そこに武田がやってきた。

「えーとさっきの話だが、こうやってこうしてこうやるとできるのか?」と琴音に聞いていた。


琴音は「こうして、こうやって、こう!」と小さい体を最大限使って表現している。


武田は「なるほど、こうしてこつやってこうか」などと納得している。俺は心の中でこんな説明でわかるのか。と呆気にとられていた。


昼休憩のおわりのチャイムがなった。


その後時間はあっという間に過ぎて学校は終わっていた。


明日はいいことあるといいな。そんなことを考えていた。


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