10.デート
夏の終わりの平日、授業が終わったあと。
「たまには、普通のデートしよう」
エリックの家でなくてさ。
友也が少し照れくさそうに言った。
エリックは頷いた。
向かったのは、駅から二つ先の小さな喫茶店。
古びた木のドアを開けると、コーヒーの香りとレコードの柔らかな音が迎える。
窓際の二人席に並んで座り、友也はアイスコーヒー、エリックはカフェオレを注文する。
「ここ、初めて来た」
エリックが小声で言う。
「俺も。ネットで見つけたんだ。静かでいいだろ?」
友也が少し得意げに笑う。エリックはくすりと笑った。
窓から差し込む西日が、二人の横顔を優しく照らす。他のお客さんはまばら。お互いの声を聞いている時間が心地よかった。
喫茶店を出ると、夕暮れの商店街を歩いた。
本屋に寄って、並んで文庫本の棚を眺めた。
エリックが一冊手に取ると、友也が後ろから肩に顎を乗せて一緒にページをめくる。
「これ、面白そうだね」
「一緒に読もう」
小さなささやきが、二人だけの秘密みたいに響く。
帰り道、公園のベンチに腰掛けた。
夏の終わり特有の涼しい風が吹いている。
エリックが友也の肩に頭を預けた。
「……幸せだな」
ぽつりと呟く。
友也は答えず、ただエリックの髪を優しく撫でた。
少しして、友也が小さな紙袋を取り出す。
「はい、これ」
中に入っていたのは、喫茶店の近くの雑貨屋でこっそり買った、シンプルなペアのキーホルダー。
小さな銀のリングに、それぞれのイニシャルが刻まれている。
エリックが目を丸くして、すぐに笑顔になった。
「ありがとう……大事にする」
二人はキーホルダーをその場で鍵につけた。
公園を出て、家に向かう道。
街灯が灯り始める頃、手を繋いで歩く。
信号待ちで立ち止まると、エリックが友也の頰にそっとキスをした。
「今日、すごく楽しかった」
友也は少し赤くなって、エリックの手を握り返す。
「……俺も」
家に着くまでは、手を繋いで、時々視線を交わして、笑い合った。
読んでくださり、ありがとうございます。
生成AIで書いたものと、自力で書いたもの、どちらの方が面白かったでしょうか。
こんな便利な利器、使わずにはいられなそう。もう、自分では書けないわ。




