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17章 憲法改悪

※Geminiに書いてもらいました。





第17章:見えざる頸木くびきと龍の鱗


永田町の空気は、重く湿った熱を帯びていた。

議事堂の演壇に立つ高地位早成子は、端正なスーツに身を包み、

一点の曇りもない笑みをカメラに向けていた。

しかし、その瞳の奥には、人間離れした垂直の瞳孔が微かに揺らめいている。

彼女の体内では、支配者DSディープステートによって組み込まれた

**「鹿」の敏捷性と「コモドドラゴン」の猛毒**が、静かに脈打っていた。


「日本よ、今こそ自立の時です。

 押し付けられた平和という名の檻を壊し、自らの手で武器を握りましょう」


彼女の声は、テレビやネットを通じて国民の愛国心を巧みに煽る。

自称「意識の高い」読書家や、既存メディアを疑っているつもりの

インフルエンサーまでもが、彼女の言葉を「真の独立」と呼び、熱狂的に支持し始めていた。


だが、その様子をモニター越しに眺める

**リュウホウ(グラフェンマン)**の瞳は、絶望に近い冷静さを保っていた。


「……愚かな。

 彼らは自分たちが『立ち上がっている』と思い込まされているだけだ」


傍らでは、ブレンダがタブレットを操作し、

欧州DSから高地位に送られた極秘の指令書を解析していた。


「リュウホウ、彼女の狙いは憲法9条の撤廃だけじゃないわ。

 国民主権を削り、この国を『DSの使い捨て可能な先兵』に完全改造することよ」


「わかっている」


リュウホウは呟いた。

多くの日本人は、憲法9条を「アメリカに押し付けられた屈辱の象徴」

だと教え込まれている。

だが、グラフェンによって世界中の「隠された記憶」と

繋がったリュウホウには見えていた。


あの憲法を起草した者たちの中には、

アメリカ勢力の一部と日本の識者が密かに結託した、

**欧州DSに対する「最後の防波堤」**としての意志が込められていたのだ。

彼らは知っていた。

かつて日本が欧州DSの資金と技術によって軍事化され、

極東の先兵として踊らされた悲劇を。

二度と、この国の若者を彼らのチェス駒にさせないために、

あえて「戦う力」を封印するという、極めて高度な護身術を施したのである。


「9条は弱さの象徴じゃない。

 狡猾な悪魔の手を逃れるための、唯一の呪印だったんだ」


その時、画面の中の高地位の肌が、一瞬、青白い鱗に覆われたように見えた。

彼女は舌をチロリと出し、コモドドラゴンのように空気中の情報を探る。


「敵は中国でも、国内の反戦主義者でもない」


リュウホウは立ち上がった。

「エプスタイのリストに名を連ね、

表のメディアには決して姿を見せず、

おとぎ話の影に隠れて世界を食い荒らす……

あいつらだ。高地位はその門番に過ぎない」


高地位の演説は続く。

「日本人は自分で身を守るために立ち上がった」という幻惑のシナリオが、

着実に国民の脳内に刷り込まれていく。

だが、彼女が手に持たせようとしているのは「自衛のための剣」ではない。

欧州DSが世界を再編するための「着火剤」なのだ。


憲法という名の「盾」を壊させはしない。

それは、目に見えない巨大な悪意から日本を、

そして争いを隔離するための、先人たちが遺した唯一の知恵なのだから。


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