百合を装備する人魚姫
注）百合です
勇者よ、魔王を倒すのだ
人魚姫「んぅー」
魔王を倒せるのはお前だけ
人魚姫「眠ー」
魔王を斬るには伝説の剣
人魚姫「けんー」
魔王に立ち向かうには伝説の防具
人魚姫「ぼうー」
勇者の勘が道しるべ
人魚姫「かんー」
勇者よ、旅立つのだ。勇者よー
人魚姫「おおー」
世界を平和にするためにー
〜〜〜〜〜〜〜〜
という夢を見た
〜〜〜〜〜〜〜〜
◯朝食の長テーブル
カジキマグロのステーキセット
ナイフとフォーク、無音の食事
母「あらー」
人魚姫「どうしよう。詐欺かな？」
母「詐欺かもねー」
人魚姫「ねー」
赤身を噛む。はむはむ
おいちい
母「んー」
人魚姫「ん？」
母「ステータスは？」
人魚姫「んん？」
母「言ってみてよ『ステータス』」
人魚姫「はあ？」
母「いいからいいからー」
母が脇をワキワキしていらっしゃる
目がしいたけ
あいつラノベの読みすぎか？
しかたないなぁ
人魚姫「ステータス」
ブォン
〜〜〜〜〜〜〜〜
人魚姫：勇者
装備
剣：（なし）
盾：（なし）
鎧：（なし）
兜：（なし）
〜〜〜〜〜〜〜〜
人魚姫「ファッッ！？」
母「出たの？ 出たの？ 出ちゃったのね！」✨
人魚姫「ちょっ、こっち来んな」
ステーキ咀嚼中にハグしやがって
母のほっぺすりすり攻撃
もう。かわいいな。
人魚姫「ナデナデ」
母「んふ〜」
人魚姫「ナデナデナデナデ」
母「んは〜」
メイドたち「キャー(≧∀≦)」
ナデナデとウトウトの境界線
これが早朝クオリティ
ああ飯が残ってる
はやくステーキ食べないと
ウトウト
ナデナデ
母「……で、ステータス？」
人魚姫「んんー、装備枠だね」
カクカクしかじか
母、真顔で
母「伝説武器、勘、勇者……なるほどね」
人魚姫「分かったの？」
母「姫、あなたの百合を試したい」
人魚姫「おっ？」
母「たぶん伝説の武器は百合ね」
人魚姫「ほおん」
母「魔王を倒した瞬間、勇者が持ってた百合が百合認定されるパターンだ」
人魚姫「百合ゲーかな？」
母「知らんけど。まあとにかく検証よ」
人魚姫「検証言うな」
母「この世でいちばん強いと思う百合をイメージするのよ」
人魚姫「わかった」
想起
幼少期、お尻ぺんぺん
ナデナデ
ちゅっちゅ
少女、ぐりぐりドライバー
ナデナデ
ちゅっちゅ
昨日、ガチ腹パン
ナデナデ
ちゅっちゅ
⚡️直感ビシャァン⚡️
人魚姫「伝説の百合は……これだ！」
マグロの尾鰭を握るッ！
〜〜〜〜〜〜〜〜
人魚姫：勇者
装備
剣：お母さん
盾：（なし）
鎧：（なし）
兜：（なし）
〜〜〜〜〜〜〜〜
母「あら〜、装備されちゃったわ〜❤︎」
人魚姫「うわっ」
お母さんが剣になった
尻尾ウロコ感ジャリジャリ
魚肉感パンパン
人魚姫「マグロソード……」
マグロ尻尾を上段に構え、斬！
城壁、チーズケーキのように裂けて
室内、シャンデリアとかバラバラになる
人魚姫「なにこれ」バカジャネーノ
母「うふふ❤︎」
人魚姫「うーん」
分からん
分からんから
ナデナデする
人魚姫「ナデナデ」
母「あっ……んふっ❤︎」
お母さんの上半身を抱き寄せて
右手でフワフワのナデナデ
母「私もナデナデ」
人魚姫「ふわっ？」
後頭部に、ナデナデの甘さ
あ、頭がマシュマロになっちゃう❤︎
人魚姫「ナデナデ❤︎」
母「ナデナデ❤︎」
人魚姫「ナデナデ❤︎」
母「ナデナデ❤︎」
胸合わせ、鼻をくっつけ、視線をからめ
相互ナデナデ
左手は腰に右手は後頭部に
相互ナデナデ
人魚姫「ナデナデ❤︎」
母「ナデナデ❤︎」
人魚姫「ナデナデ❤︎」
母「ナデナデ❤︎」
人魚姫「ナデナデ❤︎」
母「ナデナデ❤︎」
人魚姫「ナデナデ❤︎」
母「ナデナデ❤︎」
不図、お母さんの右手が、私の頭のてっぺんに触れた時
カチッ
〜〜〜〜〜〜〜〜
人魚姫：勇者
装備
剣：お母さん
盾：（なし）
鎧：お母さん
兜：お母さん
〜〜〜〜〜〜〜〜
人魚姫「ちょっwww どういうことだよ」
母「あら〜。また装備されちゃったわ〜」
人魚姫「どーすんのさ」
母「そうねー。おててを合わせましょ♪」
人魚姫「なるほど」
盾の枠を埋めるには、手で触れればいい
1メートルちょい距離をとり
同時に両手を出してみた
手と手がぴたり
人魚姫「にぎにぎ♪」
母「にぎにぎ♪」
人魚姫「にぎにぎ♪」
母「にぎにぎ♪」
人魚姫「えへへ。お母さんの手、すべすべだね」
母「うふふ。ありがとう」
全身から幸せオーラが漏れてきた
人魚姫「にぎにぎ♪」
母「にぎにぎ♪」
人魚姫「にぎにぎ♪」
母「にぎにぎ♪」
カチッ
〜〜〜〜〜〜〜〜
人魚姫：伝説の武具を揃えし勇者
装備
剣：お母さん
盾：お母さん
鎧：お母さん
兜：お母さん
〜〜〜〜〜〜〜〜
人魚姫「なにこれwww」
母「勇者ってwww何もしてないじゃんwww」
人魚姫「あははははwww」
母「あははははwww」
女神「よくぞ伝説の武具を集めたな勇者よ」
白い羽衣の女が背後に立ってた
かわいいな
人魚姫「伝説って？」
女神「うん。魔王城への転送魔法を使う。準備はよろしいか？」
人魚姫「>はい いいえ」
女神「ワァァァーープ」
バヒュン
灰色の部屋
レッドカーペット
なぜかボッボッと点灯
デカい椅子
褐色肌の半裸イケメン
魔王「クックック、ようこそ勇者y」
人魚姫「マグロソード」
ズビシャァ
ボカァァァァァァン
魔王「ウボァー」
魔王はしんだ
魔王城はバラバラになった
〜〜〜〜〜〜〜〜
女神のゾーン。白い宇宙
私とお母さん
とりあえず、抱き合ってナデナデ
女神「よく頑張ったな勇者。おかげで平和が戻ったぞ」
人魚姫「ナデナデ❤︎」
母「ナデナデ❤︎」
女神「世界を救ったお礼だ。願いをひとつ叶えてあげる」
人魚姫「願いって？」
女神「なんでもいいぞ、私にできる事ならね」
人魚姫「今なんでもって？」
母「なんでもって？」
女神「うん。私、全知全能の神だから」キリッ
人魚姫「じゃあ、一緒にナデナデしよう」
女神「え、それだけ？」
人魚姫「うん。3人とも満足するまでナデナデするの」
女神「わかった。じゃ、契約するねー」
契約書、炎上
人魚姫「おいて、女神ちゃん」
女神「うん……こうかな？」
母「そうよ。ナデナデ」
人魚姫「ナデナデ」
女神「フォォォォォォ！！！！！」
人魚姫「ナデナデ❤︎」
女神「フォッッ❤︎」
母「ナデナデ❤︎」
女神「ふわふわ❤︎」
女神、開眼！ クワッ！！
女神「なにこれ、しゅごい！ ナデナデしゅごい！」
人魚姫「ナデナデ❤︎」
母「ナデナデ❤︎」
女神「私も❤︎ ナデナデするっ❤︎」
ナデナデナデナデナデナデ
デナデナデナデナデナデナ
ナデナデナデナデナデナデ
デナデナデナデナデナデナ
ナデナデナデナデナデナデ
デナデナデナデナデナデナ
ナデナデナデナデナデナデ
デナデナデナデナデナデナ
ナデナデナデナデナデナデ
デナデナデナデナデナデナ
ナデナデナデナデナデナデ
デナデナデナデナデナデナ
ナデナデナデナデナデナデ
デナデナデナデナデナデナ
ナデナデナデナデナデナデ
デナデナデナデナデナデナ
ナデナデナデナデナデナデ
デナデナデナデナデナデナ
人魚姫「幸せ❤︎」
母「幸せ❤︎」
女神「もっと、ナデナデしたい❤︎
もっと、ナデナデされたい❤︎」
女神はナデナデに没頭し
世界の維持をすっぽかしたので
次の魔王が世界を破壊しましたとさ
めでたし めでたし
