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こびと恋人探し  作者: 柚子桃しずく
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高校生活

「フラン!おはよう!おきてください!朝ですよ!」

眠い目をこすりながらフランが目を開けると智美がいた。

「フラン、こちらに着替えてください。こちらは、学校に通う時の制服となります。」

智美はフランに制服を渡した。

フランは制服を知らない。

「制服?」

「わたしがお着替えを……してあげます。」

智美はフランの来ている服を脱がし、制服に着替えさせようとしている。

フランはされるがまま服を脱がされた。

「わっ!何をするんですか。やめてください。」

突然ドアがあいた。

「おばさ~ん、迎えに……」

拓斗がフランと学校にいくために迎えにきたのだ。

「きゃあ!!」

フランが恥ずかしそうに服で体をかくした。

拓斗は慌ててドアをしめた。

「わ~!!ごめん!!」

「ふう……フラン、お似合いですよ。」

智美は何もなかったかのように言った。


「わたくしは、今日から如月高校に通います。」

「言ってらしゃい。拓斗、頼んだわよ。」

智美は拓斗とフランを送り出した。

フランは学校は知っているので安心しきっていた。

「行ってまいります。」


拓斗とフランが歩いていると、反対の通りから女の子たちがきゃあきゃあ言っています。

「あれ、拓斗くんじゃない。かっこいい。」

通りすぎる女の子も騒いでいます。

「今の拓斗くんよね。目が合ったーまじ気絶する。」

拓斗はこの辺ではかなりのイケメンでとおっています。

「あの隣の女だれ?」

「彼女じゃないよねー。」

「やだー。」

女の子たちはうわさをしています。

「おっはよ~。今日もみんな元気かな?」

遠くから男の子がてあたり次第、女の子に声をかけているのが見えました。

「きゃあ、真也くん。おはよう。」

女の子たちはうれしそうだ。


「おーい!拓斗!」

その男の子が近づいてきた。

「誰だ?その可愛い子は?」

フランの顔を覗き込んでいった。

拓斗は隣に引っ越してきた子と説明した。

「へえ~名前は?」

フランはそのチャラさが好きではなかった。

「はい!わたくしフランと申します。あなたは?」

「『フラン?』……あ、俺?俺は真也。」

「真也~」

名前を呼びながら近づいてくる女の子。

「またナンパしてんの?」

気だるそうに真也は答えた。

「違うよ~」

女の子は嫌そうな顔でいった。

「誰この子?」

「まあいいから行こうぜ。じゃああとでな、拓斗。」

真也は面倒くさそうに言い去っていった。


――キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン――

このクラスの担任の先生がフランと一緒に入ってきた。

クラスの男の子たちがざわついた。

「転校生か?」

「めっちゃ可愛いじゃん!」

「おれ、タイプ。」


「今日このクラスに転校生が来た。フランくんだ。自己紹介をしなさい。」

フランは緊張している。

「はい!」

 ――昨日智美さんが『お名前は桃園よ。桃園フランですよ。』といっていましたわ。

「わたくしは、桃園フランと申します。お見知りおきを。」

……。

ざわざわ。

フランの話かたにクラスのみんなはざわざわしていた。

先生は教室を見渡して、あいている席をさがした。

「じゃあ君は、拓斗の隣の席に座れ。」

「えーいいなあー。拓斗ずるい。」

クラスの男の子たちは拓斗のことを羨ましがっている。

「えーやだ。拓斗くんのとなりなんて羨ましい。」

クラスの女の子たちはフランを羨ましがっていた。

そうとは知らず、拓斗と同じクラスで安心するフラン。

拓斗の隣に座った。

「拓斗、よろしくね。」

拓斗は照れくさそうに答えた。

「お、おう!」

前の席の男の子が振り返った。

「よ!フランちゃん!」

先ほどあった男の子だと気づく。

――先ほどのチャラ男くんですね。

「真也さんでしたね。わたくしの前のお席なのですね。よろしくお願いいたします。」

「はいよ!よろしく。フランちゃん。」

真也は軽い感じだった。

そんなことよりフランは、人間界ではどんな授業をするのか興味深々でした。

これから高校生活が始まります。

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