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こびと恋人探し  作者: 柚子桃しずく
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旅立ち

拓斗は両親を説得して、時々かえって来ることを条件に

結婚を許された。


フランと拓斗が王国に行く日になりました。

優希に別れを告げました。

フランと拓斗は海外へ留学することになっています。

「フラン、元気でね。手紙かいてね。」

優希は泣いている。

「拓斗も元気でね。フランを頼んだわよ。」

もっと泣いている。

「優希、いろいろありがとう。優希とお友達になれてよかったわ。

 お手紙書くわね。」

――小人族のことは言えなくてごめんね。

フランは最後まで申し訳ないと思っていた。

「優希、元気でな。」

「真也も、元気でな。優希のこと頼んだ。」

「ああ、任せろ、拓斗。」

真也と優希に別れを告げた。


家に帰り、智美さんと晃さん碧さんにも別れを告げた。

「皆さん、本当にお世話になりました。」

「フラン、短い間だったけれど娘のように思ってたのよ。

 寂しいわ。」

「わたしもです。智美さん、どうかお元気で。」

フランは扉を開けた。

フランと拓斗は振り返り頭をさげていた。

扉はゆっくりとしまった。

2人は階段をおりて王国についた。

王国では、新国王の誕生でパーティーの準備が行われていました。

「ただいま戻りました。国王、女王。」

2人で挨拶をしました。

「おかえりなさい。今日からお前たちが国王と女王だ。」


「はい!わかりました。お任せください。」


「今夜はお前たちのパーティーだ。」


その夜はパーティーで盛り上がった。

拓斗はダニエルとシオン、ほかの住人とも仲良くなりすぐに

溶け込んだ。


次の日からは拓斗は国王としてこの小人王国を発展させるべく

働いていた。

まずは、お金で物を買うという売買を教えていった。

お金も作ったんですよ。

そう、拓斗の名前は小人王国では【リアン】とよばれているんです。

「リアン!そろそろ門にお出迎えに行きましょう。」

今日はペーターが女王を連れてはるばる800kmかけて会いにきて

くれるんです。

わたしたちが王国にきてから2年後にペーターから結婚したと伝言が

届いたのです。

どんな女王なのかドキドキします。

「お~い!拓斗、違ったリアン~フラン~。」

1羽のつばめにのって二人はやってきた。

「お待ちしておりました。ペーター国王、女王。」

リアンとフランは挨拶した。

「おめにかかれて光栄です。リアン国王、フ・ラ・ン。」

「フ・ラ・ン?」

女王の顔をじっくりみて二人は驚きました。

「優希!!」

「そうよ。わたしよ。」

「本当に優希なの?」

フランは優希に抱きついた。

「久しぶりね。フラン。」

「優希、元気だった?」

「わたくし優希ではなくここでは【ティナ】ですの。」

「ティナ、なんでここにいるの?どういうこと?」

「わたしあなたたちがいなくなって寂しくていつも真也と一緒にいる

 ようになったの。

 そしたら真也のやさしさに気づいて、真也のこと好きになってた。

 そんなときに真也から告白されて、最初は小人族の話を聞いて

 驚いたけど拓斗も頑張ってるみたいだしフランもいるし、王国に

 行ってみようかなって交際をOKしたの。

 そしたら国王に気にいられちゃってすぐに結婚することに

 なっちゃったってわけ。フフッ」

「会えて本当にうれしい。あと、小人族のこと黙ってて本当に

 ごめんなさい。ティナ。」

「フラン、いいわよ。こんなこと言えるわけないでしょ。」

「本当にうれしいわ。」

フランはまたティナと抱き合って再会を喜んだ。

そのあとは、町の状況やリアンがいまやろうとしていることを話、

ペーターたちも本格的に自分たちの国をよくするために動きだす

ようだ。1泊だけしてペーターとティナは帰っていった。


リアンとフランは国を発展させようと今日も働いています。

リアンは時々人間界に戻って家族で過ごすという約束を守っている。

桃園の和菓子を食べたくて戻るときに買ってきてもらおうとしたが、

食べ物もなんでも階段の途中で消えてしまい王国にもってくることは

できないようです。

それがとても残念でなりません。

でも。どうしても食べたくなったら行けばいいんです。


あれから、5年が経ち王国にもお金が定着し売買ができるように

なりました。お店も増やしおいしいものがたくさん増えました。

そして今日はビッグニュースです。

なんとリアンとフランに赤ちゃんができました。

生まれてくるのはまだ先です。

男の子か女の子か町中大騒ぎです。


その先200年もリアンとフランは仲良く、立派に王国を作っていきました。



あの時の赤ちゃんは、【男の子】王子でした。

でも、2人目は女の子、王女でした。その王女は今日13歳を迎えようとしています。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

これからも、新しい小説をあげていきたいと思い

ますのでよかったら見にきてください。

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