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神の駒になりました  作者: 朱華
8/11

やっと錬金術が覚えれる!

結論から言おう!うん、この世界の錬金術にはぐーるこんは無かったよ。


あれはゲーム内だけの事だったんだね。



ぐーるこん、ぐーるこんって言いながら混ぜ混ぜするのが錬金術じゃないのかぁー!



まぁ、ゲームの錬金術の通りじゃないのは分かってたけどね。

ちょっと、そんな妄想しても良いじゃない?


早く地球に戻って新たな人生始めたいな。

魔臓腑で変換された魔力が魔力袋に溜まり、体内魔脈で全身に魔力が行き渡る状態にやっとなり、今は魔法や錬金術の練習中。



これはゲーム感覚な感じ?

某有名なゲームとかでもよくある、最初の魔法を覚えて使いこなすとその上位の魔法が覚えれる。そして使いこなして、次の上位の魔法を覚える。

よくあるゲームシステムのやつ。



熟練度なのか経験値なのか知らないけどね。



魔法を覚える時は親が指導するのだけど、これがちょっと緊張する。



ゲーム終了後の自分の存在が消えるのならと思うと…。

親との距離感に悩んでしまう。



クリア後に地球で転生が決まってるから、此処で寿命を迎える事は無い筈。

そうなると私の記憶が皆から消えるのか残るのか分からない。


記憶が残るなら死亡扱いとかかな?それなら親と疎遠の方が母さんの為になるのかもとか考えちゃう。









ん…とりあえず朝ごはん食べよ。

考えても分からない事は仕方ない。ベットを降りて服を着替え部屋を出る。


「母さんおはよう」

「おはようルエナ、髪が乱れてるわ。ほら座って」

「はぁい」


母さんが櫛で髪を整えてくれる。


「ルエナの髪の色はお父さんにそっくりね。でも髪質は私に似てるのね」


初めて聞く父の事に私はびっくりした。


「そうなの?」

「お父さんは見た目と違って剛毛だったのよ。でもルエナは柔らかい私の髪質にそっくり」

「お父さんは剛毛だったんだ」

「ルエナの瞳の色もお父さん似よ。でも目の形とか鼻や口とかは私似ね」

「お父さんのこと初めて聞いた」




「そうね。お父さんは強くてとても優しい人だったの。ルエナが生まれて暫くした頃に隣の国が攻め込んで来たの。その時にお父さんは私達を守ってくれたわ。此処に帰ってこれたのはお父さんが頑張ってくれたからなの」

「じゃあお父さんはもう…」



髪を整えていた母の手が止まった。


「お父さんは私の中で今も生きてるわ。さっ、終わったわ。食事にしましょう」



その後、母と言葉少なく重い空気の中で朝食を食べた。




私の髪の色や瞳の色は父親似で、顔の造形は母親似みたい。

父の記憶は少ない。

あの時の戦争が隣国が攻めてきたのは母の話で初めて知った。生き残ったとしても、もう寿命で死んでるだろ。



うーん。急に父の話を聞いて益々母との距離をどうするか考えちゃう。


どうすれば良いのー!


ぐだぐだと悩みながら錬金作業。


単純作業だけどゲームしてるって感じで楽しい。

錬金に必要な素材は、大人たちが集めてくれてて種類別に保管されてる。



それを使って薬とかを作るのだけど、まだ簡単な物しか作れない。


素材にもレベルがある感じかな?高位素材を扱うには、それなりの技術とか熟練度的なのが必要な感じ。


当然と言えば当然だよね。身体部位欠損を治す薬とか初心者が作れるとかだとゲームバランス崩れる。そんな難しい薬とかもいつかは作れるようになりたいな。




錬金術の事は置いといて、ゲーム終了後の事は神達がなんとかするだろ。

次のゲームの準備もあると思うな。この星って、ゲーム専用の場所だから。



本当、神様達の遊びって規模が大きい。

普通、自分の星から一人選んで駒にする?しかもゲーム盤が星ってあり得ないよ!



そう言えば…族長が魂の器の成長具合が違う人が時々生まれるって言ってたっけ。


神様にも地位とかあるみたいだから、魂の器の成長もまちまちなのかもしれない。

まっ、地球の神であるアレが底辺なのは分かるけどね。

神様組合とかの一番偉い人とが、この星を作ったのなら凄いよね。



魔力が感じられるようになり、自分以外の村の人の力が分かるようになった時に、村の人から自然に放出される魔力にびっくりした。



はぁ、それにしてもハンバーガーが恋しい。歳取って脂っこいのとか苦手になる中でジャンクフードだけは苦手にならなかった。

胃もたれもしなかった。ピザも大好き。フライドチキンとか最高だよ。

流石に沢山は食べれなかったけど、セットくらいなら平気。



早くゲーム終わって日本で転生したいよぉ。

フライドポテトも良いな。屋台のたこ焼きとかも懐かしい。


くすん。

漫画、アニメ、ゲーム。

あの漫画の続きどうなったんだろ。


ダメだ。日本の事を思い出すと悲しくなる。

そう!こんな時こそ、錬金術よ!魔法よ!錬金術も魔法も、それ以外に覚えれる事は全部覚えてやる!


ふはははは。ははははははははは。



はぁ。虚しい。

勉強しよ。








そして、この星に来て千年が過ぎた。

そろそろゲームが終わっても良い頃なのにアレからは連絡が来ない。


この村から出てゲームスタートしないとダメなのかな?


考え込んでいると、久しぶりにアレの声が聞こえてきた。

読んでいただきありがとうございます。



ぐーるこんぐーるこん。

錬金術で大釜を混ぜる時に主人公がぐーるこんって言うあのゲーム。

何故かぐーるこんが一番思い浮かぶのです。

うにー、とかもよく聞いてたはずなんですけどね。

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