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神の駒になりました  作者: 朱華
7/11

ガラポンから三百年後…

此処には娯楽が無い。


仕方が無いので脳内でアレをお耽美な薔薇の世界風味や鞭と蝋燭風味の妄想をするも挫折。


ほら、アレってば人の記憶に残らない様なシステム?魔法?使ってるから顔とか覚えてない。


脳内妄想にも使えないヤツだよ。


娯楽、娯楽がほすぃ。


え?娯楽の前にもっと魔力操作の練習しろって?

それが上手くいったら、こんな脳内妄想してないって。

族長から魂の器の話を聞いてからは出来るだけ世界樹の側に居た。



前は魔力と魔素との違いが分からなかったが、あの時魔力だと思っていたのは魔素だと理解した。

私が最優先でやる事は、この魔素を体内に取り入れ器を満たす事。



この星の自然にあるのは魔素。種人等が使って放出するのが魔力。

放出した魔力が消えると魔法も消える。



魂の器が魔素で染まり、中に魔素を溜める量が多い程魔力も増え魔法量も増える。



というシステムらしい。この事を理解してからは沢山食べて有酸素運動して、空気中の魔素や食事から魔素を体内に吸収させる事を優先に基本的な魔力操作とかも習っていく事約二百年。



私はやっと人差し指の先に、ライターの様に火を灯す事が出来た。




はい、そうです。


まだこのレベルです。

ゲーム開始から三百年。


ゲーム後半になってるらしいけど、私はスタート地点にも到達出来ないレベル。





(このゲームが長生きを競うゲームじゃなきゃ、とっくにゲームオーバーで追っかけが出来たのにな。はぁ)

(何物騒な事言ってるんですか!私そんなに簡単に終わりたくないですよ!スタート地点に立たないで終わるゲームとかあってたまるかぁぁぁぁぁ)

(このゲームが終わらないと、コンサートに行けないんだよ?ボクの辛さも分かってよ)

(分かりたくありません。魂の器が魔素で染まるって時間が掛かるから大変なんですよ!分かってます?初代は千年くらい掛かったそうですよ。良かったですねぇ。千年だと何人くらい生き残ってるでしょうね。もしかしたら一位とか取れちゃうかも)



アニメならダークオーラ全開のエフェクトバリバリを思い浮かべながら返事をする。


といっても口に出すのじゃなく、念話とかテレパシーとか?そんな感じで話してるんだけどね。



(ぐはっ、千年だとぉぉぉぉぉ)



ほほぅ、流石地球の創造主。

ぐはっの部分は吐血でその後にゴゴゴゴゴって感じのエフェクトバリバリで伝えてくる)



そしてぱたっと倒れて通信が切れた。



あれが地球の創造主、つまり神と言われる者。


うん、オタク文化って創造主の趣味が詰まった文化なんだと実感したよ。



ガーンで白目で漫画風に返信するだけで伝わったりするから楽と言えば楽。



メッセージアプリとかのスタンプ感覚なんだよね。

まぁ、アレとの会話がアプリのスタンプとか…会話レベルがそれで良いのか?とは思うけど。



地球の知識はこちらでは出さず、この星の技術を教えてもらい今は母と同じ織物を手伝っている。


動かずに出来るのは、何か作る作業だけど木工とか細工とかは錬金術とか魔力操作が必要になる。

魔力操作が必要にならず、手っ取り早く手伝えるのが機織りだったのだ。


小さな織り機は魔力不要で使えるのが良い。


多分、初代の頃に使われてたのかもしれない。

そんな古い物が、まだ現役で使われているのがこの村。


この織り機は地球のに似てる。


もしかしたら、この知識が地球に伝わってるのかもしれないな。



とか想像しながら布を織っていく。



魂の器が魔素で満たされたら、今度は体内に魔脈を巡らせていく。


一応、本で体内魔脈の巡らし方とか読んだけど、ようは神経や血管に魔力を馴染ませるって事かなと。この世界は血管があって心臓があるのか分からない。

うん、余りにも面倒で理解を逃避したよ。


自傷して確かめるとか痛いし、あれ?今更ながらだけど大きな刃物類とか触った事が無い。刃物とか扱うにも村の決まりがあるのかもしれないな。


村の中は転んでも痛くない。

クッションのように衝撃を吸収する不思議な地面。


そんな不思議な村だから走って転んでも切り傷は出来ない。怪我をしないから血が流れてるのかも分からない。


体内魔脈を知る前に指先に火は灯ったのは何故なのか?

体内魔脈は元からあったものなのなのかもしれないけど、理解してないのに流せたのは何故か?とか


そんなの考えても分からない!


この世界に生まれたから、身体の作りは対応しているのだと考えるのが一番だろうなぁ。


魂の器だけ地球のモノなのだろう。



よし!そう考えよう。

深く考えちゃダメ!

脳がパンクしちゃう。



脳…もしかして脳も無いとかじゃ無いよね?



自分の考えにぞくっとしながら、ぶんぶんと頭を揺らして想像した事を頭の中から消す。



此処から出るには魔法も覚えなきゃだし、錬金術も学んで高レベルにしたい。


錬金術とか楽しみだよね。

ゲームの中でしか遊べなかった錬金術がリアルで出来るのだから、そこは楽しみたい!



うんうん。

自分の楽しみは必要だよね。



魔道具とか作れるのかな?

オラわくわくすっぞ!


あっ、でも村の外には出たくないな。ポイントは稼ぎたくない。上司の趣味の為に働かされる部下の立場からしたら、それくらいの意地悪はしたくなるよね?

読んでいただきありがとうございます。


◆◇◆◇◆◇プチ設定◇◆◇◆◇◆


主人公は、若い頃から多趣味でした。

当然、腐女子時代もありました。

老後もその手のをたまに嗜むお婆ちゃん。


転生して肉体が若返り妄想も活発化してますが燃料が無く仕方なく地球神をネタにしてます。

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