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星色  作者: 水月
3/6

二日目

またまた短めです。



<夕也side>


 6時少し過ぎに起きた俺と両親は、布団を片付けて朝食をとった。

その際、二人に


「いいことがあったのか?」


「まさか……好きな子が!?」


などと言われ、そんなに表情に出ていたのだろうか? と思っていると


「昨日は気のせいかと思ったけど、少し浮かれてるように見えるぞ」


と父さんに言われ、母さんには


「いつもより寝起きがよかったのに気づいてる? あんたが寝起きがいい時は、大抵次の日に何かある時だからね。『いいことがあった』って顔にも少し出てるしそりゃあわかるよ」


と言われた。……寝起きは何となくわかってた。けど……顔にも出てたのか! 全く気付かなかった。

 顔が熱くなっていくのがわかった俺は、急いで朝食を掻き込み神社に向かった。

そのとき、二人がニヤニヤしていた事実なんてない…………ないったらない!




   *   *   *




 旅館から神社まで走ってきた俺は、鳥居をくぐる前に少し息を整えることにした。

十秒ほど深呼吸を繰り返し一歩踏み出す。………………世界が変わったのを感じた。空を見ると鳥居をくぐる前も大して陽は高くなかったが、くぐった後の太陽はもっと低く、そして少し肌寒い。しっかりと結界内に入ることができたようだ。

 昨日は気にしていなかったが、神社(ここ)の季節は春だ。その為、夏服(今の服装)だといささか寒い。猫背になりながら奥を見ると、昨日の様に竹箒で掃除をしている藍莉の後姿を見つけた。


「藍莉、おはよー」


 軽く手を上げながら挨拶をすると


「……おはよう。本当にまた来るなんて思わなかったわ」


と驚いた。大方、結界をまた素通りできるかわからなかったからそう言ったのだろう。


「そう言えば、ここは今何時なんだ? 結構早い時間っぽいけど」


「時計なんて上等(・・)なものは元からないわよ。似た時間に働いてるだけだもの」


 ふと気になった質問をすると、藍莉から斜め上の回答をもらった。

『時計なんて意味ないから見てない』や『捨てた』位は覚悟していたが、『元からない』は想定してなかった。


「えーと……竹箒ってまだあるのか? あるなら掃除を手伝うけど」


 そう言うと彼女は苦笑いをしながら


「予備はあるけどお客さんに手伝わせたりしないわよ。暇なら話し相手になるし、ここに遊びに来る動物と遊んでくれてもいいし」


といった。

 ちなみに、動物たちは藍莉が二,三日に一度水浴び__なついてる動物()は手洗い__させているから直接触れてもいいとのことだ。




~二時間後~


 猫,狐,狸,鳥,小熊……果てには狼が俺の周りにいる。寝ている奴もいて大変愛くるしいのだが……


「動けない。あと藍莉…………何で狼とかここにいんの? あと親熊とか来たりしないよね?」


「あら?あったかそうな格好になれてよかったじゃない……………………あと細かいことは気にしないの。別に襲われる心配もないしね」


と微笑みながら答えてくれた。


「……そうですか」


 襲われないのなら安心だ。でもね……細かくはないと思うんだよね?


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


 ・ ・ ・ ・ ・


 ・ ・ ・


 ちなみに、旅館に帰るまで俺は天然毛布に包まれながら藍莉と楽しくおしゃべりしてました。


<夕也side out>


多用している


   *   *   *


は、場面や人物の切り替えに使っています。

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