表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星色  作者: 水月
1/6

始まり

 短いですがどうぞ!





 何時からだろう……


 何かが足りないと思い始めたのは…………



 何時からだろう……


 理由も分からず涙が溢れるようになったのは…………




 何時からか,自分でもわからない何かを探し彷徨うようになった




 あぁ……誰か…………早く俺を満たしてくれ…………







   *   *   *

<??? side>




 車が激しく揺れて意識がゆっくりと浮上する。

目の前を流れていく風景に、俺は家族旅行に出かけていたことを思い出す。


「ん? やっと起きたのか……。もうすぐ旅館に着くぞ、夕也」


「……はよう。ふぁ~ぅ……こっちは『三日後に旅行にいくぞ』だなんて父さんに行き成り言われて、急いで高校からの宿題を終わらせたから眠いんだよ。移動時間ぐらいゆっくりしたっていいだろ?」


 目の端に涙を浮かべ、父さんに文句を言う俺に


「そうね~。お母さん、宿題(あれ)を三日で終わらせられたのに驚いたわ~」


と、のんびりした口調で母さんが答える。


「まぁ…………ある程度は夏休みに入る前からやってたからね……」





 ……そういえば紹介がまだだったな。俺は【緋咲 夕也(ひざき ゆうや)】,高校二年生だ。

今日から二週間ほど、自然を愛し,それ以上にお互いを愛し合っている両親と一緒に家族旅行だ。流れる景色は緑ばかり……気付くとイチャつく両親。はっきり言ってキツイ。眠ってないとやってられないのだ。


「そう言えば、今年の旅行は何で二週間なんだ?」


 毎年、長期休暇に旅行(いなか)に行くものの、一週間程度だ。しかし、今年は二週間。

疑問を持ってしまう俺に対し父さんは、


「……大人には、色々あるんだよ…………」


と影を背負って答える。それに続き母さんの、


「最近忙しかったお父さんの慰安旅行なのよ~」


という言葉に察してしまった。

父さんよ、ゆっくり休んでくれ………。とか思っていると、旅館に到着した。部屋の案内をしてもらってからさっそく別行動をとる。

 二人は、温泉や自然を眺めるだけ……訂正。イチャつく事もあったな、うん。……とは言え、それだけで時間を忘れられる人たちだ。しかし俺は、二週間もそんなことで時間を忘れることは出来ないのだ。故に、散歩とついでに暇つぶしができそうな場所を探す。


「つっても、そんな場所なんてそうそう見つからないけど。

小っちゃい頃は、知らん奴と混ざって遊んだもんだが……この年でそんなことはしたくねぇ」


 そんなことを考えながら散歩を続ける。

 周りが自然に囲まれているため景色に変化はないが、空気が美味しくて,動物の声も聞こえ,風が心地よくて涼しい。……別に、暇を潰せないだけで自然は嫌いではないのだ。むしろ好きだと言える。といっても、初めての場所で,こんな環境での散歩をしていると、数回のみなら時間も忘れられる。…………と言う程度だが。


「~♪…………ん?」


 鼻歌を歌いながら歩いていると、妙に気になる石段を見つけた。

ただの石段にしか見えない……なのに気になる。求めている()()がある気がするのだ。

 そして俺は、引き寄せられるかのように石段を駆け上がっていった。



<夕也side out>


   *   *   *




 あれからどれだけの時間がたったのだろう


 私はいつになったら解放されるのだろう


 もしかなうのなら……


 もし許されるのなら……私は…………




 どうか、私を……





 長編の時よりも難しいですね……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ