宇宙戦争
この物語はサイエンス・フィクションです。そのため人名及び関係者、並びに関係施設は全く架空のものです。本気で信じないで下さいね。ちなみに、この話には決定的な間違いがあります。お暇なら探してみてくださいね。
「臨時ニュースをお伝えします。今日未明、謎の飛行物体が確認されました。
飛行物体からはこれまた音楽らしきものが演奏され、
何らかの意思表示を行おうとしている模様です。
では、現在の状況について現場から中継いたします」
「・・・えっー、こちらは謎の飛行物体が着陸いたしました現場です。
音楽らしきものは既に演奏を終えているようでして、
今は別の騒音らしきものが聞こえてきますっ!」
「どんな騒音ですか?」
「あ、・・・ええっと、今、お聞かせいたします。
・・・○×■△▼・・・このようによく分かりませんが、
ただ今、科学班が分析したところ、
太陽系第三惑星の地球というところの言語ではないかということです」
「地球?それは確かですか?」
「・・・あっ、はい、確かとの情報を得ました。
さらに科学班の翻訳によりますと、どこかの国の命を受け、
この惑星の地質調査に来たと言っているそうです」
「しかし、地質調査とは言え、
なぜ、こちらの地表に先にミサイルを打ち込んできたのでしょう?
それについて彼らは何か言っていませんか?」
「いいえ、えぇーと、彼らはどうやら我々を宇宙人と呼んで、
今すぐ武器を捨て、地球に降伏しろ、と言ってきているようです」
「は?」
「繰り返します。地球人は我々に降伏しろ、と言ってきています。
そして、これは宇宙戦争だとも言っているそうです」
「何ですか?その宇宙戦争とは?」
「分かりません。それについてはこちらに来て頂いた
太陽系宇宙学ご専門のバーマー博士にお尋ねします。
博士、宇宙戦争とは一体、何でしょう?」
「ええ〜、宇宙戦争とは、第三惑星地球が新たなエネルギー資源と土地の開拓を求め、
それらを略奪する為に他の星に集団で侵入しようとする行為です。
彼らはこれを宇宙戦争と呼び、地球以外の星に住む生物を
宇宙人と呼んで攻撃してきます」
「でも、一体、なぜ彼らは我々を攻撃してくるのでしょう?
我々は地球なんて全く知りませんし、攻撃されるようなことは何もしていませんが」
「それは我々の星と違って、彼らの住む星では情報が常に操作されているようでして、
我々のような地球外生物が彼らを襲うといったメディアが
あちこち出回っているからでしょう。
彼らは宇宙人に攻撃されるという被害妄想か強迫観念をいつも植え付けられてますから
今回も先に攻撃を仕掛けてきたものと思われます」
「では、これは確かに地球からの攻撃なんですね?」
「そういうことになりますなぁ」
「じゃあ、我々は一体、どうしたらいいでしょう?」
「大丈夫です。彼ら地球の生物というのは
必ず“空気”というガスがなければ生存できない生物です。
ここに上陸してきても、彼らが着用している衣服をひっぺ返してやれば
空気がなくなってすぐに彼らは消滅します。
それに“重力”という地球の磁力によって常に地表に定着している生物なので
重力がなければ歩行することもままならず、まともに立つことすらできません。
だから、ここに上陸してもふわふわ飛んでいるだけでしょう」
「へぇ、そんなに弱いんですか、地球の生物って?」
「ええ、宇宙一弱いと言っても過言ではありませんね」
「だから、今もあんなに虚勢を張って怒鳴っているんでしょうかねぇ?」
「そうだと思います。まぁ、勝手にわめかせてあげましょう。
地球のことわざでこれを『負け犬の遠吠え』と言います」
「ほぉー、何だかよくわかりませんが、いろいろあるんですね、宇宙には。
そう考えると、やっぱり宇宙って広いですね。
では、現場からの中継は以上です。スタジオにお返しします」
「・・・はぁ。こちらも何だかよく分かりませんが、
どうやら謎の飛行物体による攻撃はすぐに収まるとのことです。
臨時ニュースをお伝えしました。では、皆様、ごきげんよう」
答えは、宇宙では空気がないので音は伝わりません。




