僕のタネが欲しい聖女様@異世界
『勇者のタネ(遺伝子)』を残すために召喚されてしまった少年×清楚に見えるけど恥じらいのない聖女様。
「寒い…」
「そっか」
「スカートだからスースーする」
「それはわかんないし、わかりたくないんだよなあ」
「照れたね」
「…。
何か自販機で買ってくるよ。温かいもの」
「うぃ」
という夢を見た。
「…」
馴染みのない天井、馴染みのない服。
そして、隣には寝ている聖女様。
「いい所だったのに」
ぐすん、と涙目の僕。
懐かしいあの子の夢を見た。
『あ、あの、好きっ』
と、思いきって告白をしたあの子。
僕とは幼なじみ。幼稚園から、こっちに来るまで、つまり高1まで、ずっと一緒だった。
書くのが好き、でも作家にはなりたくない、そんな変わった子で、引っ込み思案。
『はいっ! 私も好きです! タネを残しましょう!』
と、僕があの幼なじみにした告白が、この聖女にしたことになってしまったんだけど。
16歳の聖女様、何で初対面の人からされた告白を…、恥じらいはないのか!?
『この計画』に乗るから恥じらいはないのだろう。
勇者として召喚された、『異世界人』の僕の『タネ』を残す計画。
だが、あの勇気は一体…。
思いきって僕は幼なじみに告白したのに。
陰キャで、いつも書いていて、たまに僕にどや顔で読ませてきた…。
チラリ、と隣で寝ている聖女様に目をやる。
長い金髪、胸は大きく、見た目は清楚な、同じ歳の聖女様。
「いやいや、僕は戻るんだ、戻ってもう一回あの幼なじみに告白をしないといけないんだ!」
確かに、この聖女様も可愛らしいけど。幼なじみとは真逆な容姿だけど可愛い、けど!
「うん…」
目が覚めたらしい。
「ふふ、おはようございます。勇者様」
「う、うん。おはよう」
「昨夜はお楽しみでしたね」
「何もしてないけど!?」
「びっくりさせたくて言っただけです」
「そ、そっか。なら、いいんだけど」
「うぶな勇者様、可愛らしいです」
何で僕が召喚されたんだろう? 『タネ』つまり遺伝子を残すためなら、もっとこう、豪傑みたいな。
「この世界は平和、タネが手に入り世界が進歩するなら誰でもよかったのですよ、勇者様」
「心を読まないでよ…!」
ちなみに聖女様、起きてからずっと微笑んだまま。なんか、いやらしくもある。
「けど、私は貴方でよかった。
だって、初対面で告白してくるんですもの。大胆に、真剣に。
さあ、とりあえず朝に一回ヤりましょうっ」
といい、下着姿になる聖女様。
僕の鼻から血が出る。
ドバッ、と。
エロ本すら恥ずかしくて読めない、そんな僕が美少女の下着姿(しかも巨乳)を生で見たらどうなるか? こうなる。
そして、意識が薄れてゆく。
「くそ、またか」
と、僕は呟く。
「ぜったい、もとのせかいに」
そして、僕は気絶した。
ありがとうございました!




