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重力

呑めない酒で酔っぱらいました

忘れたい事と、忘れたくない事

忘れてはいけない事

頭の中が、ぐっちゃぐちゃです


いつもの帰り道を逸れて

海沿いの道をひとり歩きました

砂浜に千鳥足を取られ

どちゃっ、と派手に転び

そのまましばらく夜を見上げました


宇宙に放り出されそうなほど

夜は色深く

深淵に覗き返される前に目を逸らしました

砂の冷たさが心地よく少し酔いが冷め

しばらく波の音だけを感じていました


家に帰り

一週間の僕を思い返してみました


日曜、君と喧嘩しました

月曜、初めて会社に遅刻しました

火曜、みじん切りで指を切りました

水曜、電車を乗り過ごしました

木曜、ミスをして部長が激おこです

金曜、仕事終わりで呑んだくれています

土曜、明日謝りに行ってもいいですか?


君の笑顔も小言も

何気ない仕草も他愛ない会話も

君のすべてが僕の重力なんだと知りました

君がいなければ

地に足を着ける事もできず

浮き足立って一週間が空回りの毎日でした


今後は

忘れてはいけない事を心に刻みます

靴下を脱いだら洗濯かごへ入れます


ごめんなさい、許して下さい。






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