4.どうやってすり替えたかは割愛です
なんやかんやで八助丸(本物)を取り戻した私はお店に戻ってきました。
「ただいま戻りましたー」
「お゛お゛ぉ゛ぉ゛お゛お゛――!!」「ブリブリブリブリブリ――!!」
「あ!」
私はすかさず耳栓を付けます。
……。
「ふう、これでよし!」
事務室から出てきたヒカルさんがお帰りと言って手を振ってくれました。
決して聞こえた訳ではありませんが、口の開き方的にたぶん『お帰り』で合っています。
ヒカルさんはスケッチブックをこちらに見せます。
「Doだった?」
と書いてあります。
「バッチリです!!」
私は八助丸を見せます。
それから閉ざされたトイレの前まで行って床に八助丸を置くと、二重奏に負けないよう割と大きめな声で言います。
「さあ、社長! 今すぐ刀に謝って下さい!!」
しばらくして、ヒカルさんがスケッチブックに何かを書き始めます。
「いや意味が分からん。なぜ俺が刀に謝らねばならん!! って社長が言ってるよ」
「いいから謝って下さい!! 社長はか弱い刀を裏切ったんですよ!! ヨリを戻せとまでは言いません!! せめて振るならちゃんと振ってあげて下さい!! じゃないと、八助丸さんがあまりにも……あまりにも可哀そうじゃないですかー!!」
しばらくすると、ヒカルさんがまたスケッチブックに何かを書き始めますが、それと同時に八助丸が禍々しく発光します。
物凄い眩しさを放っています。辛うじてヒカルさんのスケッチブックの
「よく分からんがスマンって社長が言ってるよ」
が見ました。
そしてとうとう八助丸から全身黒ずくめで髪の長い女が現れました。きっと彼女こそが妖刀の正体です。




