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泥印:泥の惑星  作者: 桜桃露雨
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第5話:泥海の子供たち


 樹根島(じゅこんとう)の朝は早い。子供たちですら小遣いを稼げると早朝の港に集まり泥船の掃除や荷下ろしされた物資に付着する泥の除去などに励んでいる。

 所謂(いわゆる)大地が存在しないここ泥印に於いて、人が住むのは泥海に聳え立つ(そびえたつ)樹木の板根(ばんこん)が複雑に絡み合ってできた樹根隗(じゅこんかい)に積もった腐葉土に満たされた樹根島しかなく、島と言えば中心に樹木が聳え立つのが当たり前。

 その為、遥か彼方からでも樹木を目標に迷わず航海できるメリットがある。

 逆説的に、測地航法が常識なので大樹が目視できない長距離航海を泥船(マッドシップ)乗りたちは好まず天測航法は発達していない。

 つまり、測地航法で到達できない樹根島に密輸組織が根を張っていると推測できるわけだが。

 その根拠地が、なかなか見つからないんだな…ひそかに軌道に乗せている「航法支援衛星」「測地衛星」「通信中継衛星」の監視網でアジトじゃないエリアを増やして言ってはいるが、決定的な証拠とは言えない。

 この星の人間ならロストテクノロジーだが、密輸組織にとってはあって当たり前の設備だし…上空からの監視をかいくぐる迷彩ぐらい持ち込んでいるはず。

 アジトはないと思われるエリアを実際に目視し、アジトがないと確定させていっているので時間ばかりかかっている。

 グリッド方式のマッピングで、一つ一つ升目をつぶしていく。

 いずれ、アジトは特定できるだろう。密輸のほうは飛行物体の監視と宇宙港での検疫の強化でこの星からの持ち出しをできるだけ防いでいるからまだ時間はあるはずだ。

いよいよ密輸組織との戦いが?

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