第3話:潜入調査
アーシア・マクウェルス、一応女のはず…愛称がアーサーのせいなのか…見た目があれなのか…男扱いされることはデフォだから…気にしてません!気にしてないもん…
泥印と呼ばれるこの惑星に赴いたのは、先に潜入している先輩へのつなぎが目的だ。
だがあの先輩はどういった伝手なのか…この星でも知っている人物の少ない泥海の移動方法を習得し今は泥蟹の上でどこに行ってるやら?
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ふ~ぃ~、泥蟹は便利だけど…乗り心地は、泥船に比べると雲泥の差だねぇ
メイロウを不正に入手して、メロリンを密造している犯罪者の根城を探るのに定期航路しかない泥船で調査なんて不可能だしな。
オリヴァー・ソウズ、タカマガハラの特務調査員であり銀河連合警察の公安部、特殊犯罪対策班に属するこの俺が‥‥本業のディスクワークじゃなくフィールドワークに回されたのは…多分あれだ、マクスウェル長官のご令嬢アーシアと仲がいいせいだと思う。あの長官、周りがドン引きするぐらい娘命だしな。
公私混同もなんのその!娘に近づく男は全員なぎ倒す。なんて宣言しているし…
今まであの後輩のバディであることに文句を言わなかったのは、俺の愛称が「オリーブ」だったせいで女と勘違いしていたらしい。女性としてはアーサーは魅力的だと思うが、マキシミリアン・マクスウェルなんて厄介な父親がもれなくついてくるとなると交際相手として考慮すらする気にならない。