アンブラバー1日目
お久しぶりです。
「ようやくベッドだー…長かった…zzz」
「全く。宿に着いた途端にこれですか」
部屋にはデッドに横たわり爆睡するウィズと認識阻害をしているコアラ…だけ。
牛はどこにいるかと言うと。
「ンモー」
「ンモモー」
「…も、もー」
家畜小屋にいました。
アンブラバーに入る前にコアラから元の牛に戻れと命令され無理だと1度断ったが出来る!出来るはず!出来ないわけがない!何故ならお前は牛なのだからと訳の分からない理論を展開し試しにやってみたら出来てしまった。
しかしそれだけでは問題は解決しなかった。
無事に安堵する牛にコアラは言い放つ。
「おい、牛。魔物の姿に誰がなれと言った。私が望むのは牛!デーモンカウなんかになってんじゃねーよ!!」
文句を言いますコアラさん。
「いやいやコアラ殿。流石に元に戻れただけでも凄いのに家畜の牛になれと言われてもそれは流石に無理があります!何せ私は家畜の牛ではなかったのですから!」
しかしコアラは納得しない。
「いーやお前なら出来る。私は君の力を信じている。君が出来ることを私は疑わない!」
またもや意味のわからない信頼の押し付け。
コアラがそんなに牛の事を信じていたのだと知りウィズは嬉しかった。
そこまで言われたら牛も頑張るしかない。
気合いを入れて白黒はっきりさせるために体の奥底に眠る原種の牛の力を目覚めさせる。
「うもぉーーーーーーー!!!?」
空に雄叫びをあげる牛。
すると牛の体は白黒の斑点模様が浮かび上がってきた。
そして牛の姿に…もともと牛だから色違い、模様違いになったと言った方が正しい。
牛は牛になった。
「これで問題は解決しました!さっウィズ様、アンブラバーに入りましょう!」
コアラは認識阻害を発動しウィズの腕に抱きついた。
という事があったため家畜と間違われた牛は家畜小屋に、残りの2人は1人部屋に通されたのだった。
「…ウィズ様は寝てるし。牛もいない…。悪意や敵意も感じないのでこの街がどんなものか周りでも見学しに行こうかな?」
ウィズはベッドで眠るウィズを置いて街中に出て行った。
夕方のアンブランバーは活気付いていた。
「安いよ!安いよ!買った買った!」
「早い者勝ちだよ!」
「見てよこの新鮮さ!」
「今日入荷したばかりの盾だよ!素材はなんと炭鉱ゴーレムだよ!身を守るのにはうってつけ!」
コアラは1人街中を確認して回った。
そしてある場所で立ち止まった。
「ここは…。」
《ギルド集会所》
武器や防具を整えている集団が出入りしていた。
コアラもちょっとお邪魔する。
「この募集は俺たちには無理だな」
「水の中はさすがにねー」
「さすがに10人集めても得体の知れないドラゴンは怖すぎる」
「報酬は問題ないんだけどな」
《湖で発見されたドラゴン?の調査》
・期間 (指定なし)
・目的 (討伐に必要な特徴などの有益な情報収集)
・報酬 (金貨500枚)
・推奨 (A級5名以上)
「面白そうですね…笑」
他にも面白そうな張り紙がちらほら。
周りの会話聞きながら情報を集め、募集ね張り紙を一通り見渡しコアラは集会所を出た。
「ここでもなかなかの経験が積めそうでなによりです」
夜が明け朝日が昇るとウィズは叩き起こされた。
「いつまで寝てるですか!ペシッペシッ」
「もー少しだけー…」
「はい。も、う、す、こ、し!」
ウィズはベッドから蹴飛ばされ落ちた。
「痛っ!」
「さっさと出掛ける準備をしますよ!」
「どこに?もーここを出るのか?」
「そんなわけないでしょ。旅のお金を稼がないといけませんからね」
「あーお金か。確かに」
ウィズ達はほぼ無一文である。
盗賊から奪ったお金は宿と街への入場料に殆どが消えてしまった。
生活していくにはお金は必須。
「だからこれからお金を稼ぎに行きます!」
「そんなに早く仕事が見つかるものなのか?」
「いいとこ見つけたのでさっまいりましょー!」
ウィズに支度をさせ宿の朝食を銅貨3枚を支払い食べ終わると昨日訪れた集会所に向かう。
「残りのお金は…銀貨3枚に銅貨5枚か」
「お金を数えてもお金は増えませんよ」
「しってるよ!宿代が1日銀貨1枚で食事が1食、銅貨3枚…3日しかもたない。なんとしても3日以内に稼がないと野宿生活に逆戻りだ!」
「あっ、牛の家畜小屋が1日銀貨2枚なので正確には3日以内ではなく今日までに稼がないとですけどね」
「えっ!?」
「さーはりきって稼ぎましょう!」
コアラは元気に左腕に掴まっていた。
集会所につくとコアラに案内され掲示板の前にウィズは立った。
掲示板には色々な種類の依頼が張り出されている。
「ここまで来たけど何をするんだ?」
「ここに貼ってある依頼をこなすとなんかお金がもらえるらしいんですよ」
「なるほどー。なら高いのをコアラがこなせばお金の心配はないな!」
「はぁ?ウィズ様がこなすにきまってるでしょ」
「お前がやった方がはやいだろ!俺より何倍も強いんだから!」
「はぁー…。私はウィズ様が目指すべき場所に向かうためのお手伝いをするだけなので。はい」
「えぇー」
「文句はいいから何かやってみたい依頼はないのですか?」
ウィズは掲示板を眺め依頼を選んぶ。
「これなんかどうかな?」
《煉獄トカゲの討伐》
・期間 (指定なし)
・目的 (魔物の討伐)
・報酬 (金貨5枚)
・推奨(D級2名以上)
「討伐なら時間もかからなそうなのでいいと思います」
「ならこれを剥がして…」
「あっちの受け付けに持っていけばいいみたいですよ」
コアラは受け付けを指差した。
ウィズはそこまで依頼書を持っていき提示した。
「煉獄トカゲの討伐ですね」
「はい」
「等級と同行者は何名ですか?」
「等級?はよくわかりませんが一応1人でやろうと思うのですが…だめですか?」
「…いえ。冒険者登録は済ませていますか?」
「してませんけどしないと駄目ですか?」
「当然です!」
「当然なんだ…。コアラは何も言ってなかったのに」
「ぴ〜ぴ〜ぴ〜」
左腕の認識阻害中のコアラは口笛を吹いていた。
「依頼を受けるのでしたらまずは登録していただかないと」
「なら登録します」
「それでは銀貨3枚お願いします」
「えっ?お金取るんですか?」
「はい。登録料として頂いています」
「…はい」
ウィズはなけなしの銀貨3枚を支払い手持ちは銅貨5枚となった。
「今日中に稼がないと牛が追い出されますね」
「あっ…。今日中に稼がないと…」
「登録手続きしますので指名、年齢、出身、得意分野などを記入して下さい」
渡された用紙にウィズは記入し始めた。
「あのー。正確な年齢がわからない場合はどうすれば?」
「分からないのですか?」
「年齢がいまいち…」
「あっ…。でしたらだいたいの年齢でお願いします」
受付の人はウィズを可哀想な子を見るような目で見つめていた。
「得意分野…コアラ、俺は何が得意だと思う?」
「そうですねー。総合的に見て全て不得意なので記入する必要ないのでは?」
「何か1つはあるだろ!」
「例えば…精神力とか?」」
「だから無いですって。ウィズ様は誰かに誇れるものは今のところ0です」
「そこまで断言しなきても!でも言われてみたら戦うのだって教えられたばかりだしそうなるか…」
「ウィズ様はこれからなんですから!伸びしろは無限大です!」
「なら得意分野…特にないけど伸びしろ有り。っと。これでお願いします」
受付が終わると錆びて汚いプレート付きのネックレスをウィズは受け取った。
「これで手続きは完了です。まずは最下位のF級になります。依頼の達成率や実力、貢献度によて等級が上がっていくことにより張り出されない高難度な依頼を受けられたり、高額報酬の依頼を優先的に受けられるようになりますので頑張って下さい。最後にどんな依頼でも受けられますが私達が推奨している等級を参考に依頼を選択していただきますよう宜しくお願いします。等ギルドでは本人の意思を尊重しますが大怪我や命を落としたとしても私達ギルド組合は一切の責任を負うことはありませんので予めご了承ください。それでは改めて依頼書の提出をお願いします」
こうしてウィズは冒険者の仲間入りを果たしたのだった。
「モ〜ォ」
「ウィズ様〜、コアラ殿〜…」
「モォ〜」
「ンモ〜」
「早くお迎えに来て下さ〜い…」
牛の事をすっかり忘れて。
どーも
嘘つきな猫です。
皆様が言いたいことは十分わかっております。
すみません!
今後とも気長にお待ちください!
懲りずにまた新しいの投稿しようかと…笑
次回
「アンブランバー2日目」
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