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核動力自己成長型生物兵器乙型羅号は制御できない。  作者: 嘘つきな猫
第2章 旅立ちと成長
17/22

都市アンブランバー


シャカッ…シャカッ…シャカッ


何かの擦れる音でウィズが目を覚ました。


「何の音だ?」


辺りを見回しても隣の牛以外誰もいない。


「コアラ?…」


返事はない。

コアラの事だから心配はいらないととは思うが静まり返った森の中から微かに聞こえる音に不気味さを感じたウィズは剣を構えて音が聞こえてくる方向にゆっくりと進み始めた。


シャッ…シャッ…シャッ…


目の前の木の向こうに気配を感じる。

一瞬躊躇したがウィズは剣を突き出し声を上げた。


「そこにいるのは誰だ!」


「いい感じ、いい感じ…あれ?ウィズ様どうかしましたか?」


コアラはほくそ笑む。


「やっぱりお前か…不気味な音が聴こえたから確認しに来たんだけど…何してんの?」

「これですか?シャッシャッシャッー!磨いてます」

「磨く?何を?」

「私の歯を」


ウィズと牛が寝静まってからコアラは回収したドラゴンの鱗を使い歯磨きをしていた。


「そんな硬いので磨いて大丈夫なのか?コアラの事だから大丈夫なのだろうけど…」

「まったくもって問題はありませんのでご安心下さい」

「お前の歯は何でできてるんだよ……」

「シャカシャカ…ゴロゴロゴロ…ペッ!ふースッキリしたー。さっ、牛のとこに戻って早く寝ましょう!」


コアラと共に元いた場所に引き返した。


「前々から思っていたんだけど牛って名前じゃないよね?」

「そうですね。しいて言えば個体名ですか」

「個体名って。そろそろちゃんとした名前くらい付けてあげたら?」

「付けたいならウィズ様が名付けたらいいと思います。牛はウィズ様に使えているのですから。私としては別に牛でかまわないんですけど」

「おい…。もう少し牛に興味もてよ!」

「ウィズ様がそう言いなら努力します」


コアラにとってはウィズ以外は牛でも石でも同じ価値としか認識されていない。

役に立つのか、立たないのか。

それだけが重要なのだ。


夜が過ぎ太陽が昇るとウィズ達は再び歩き始める。

事件が起きたのはその道中の昼食時だった。


「ささっ!ご飯にしましょう。牛はご飯とコレを飲みなさい」


またもや見たことのある液体が器に並々と注がれていた。


「……牛、無理しなくてもいいんだからな」


ウィズが優しく諭した。


「いえいえ、コレもまた強くなるため、ウィズ様のため。私はボスに仕えると決めたあの時から命は既に捨てていますから」


「…そっか。でも自分の命は大切にしてくれよ」


食事と液体を飲み干すと牛が雄叫びあげた。


「来たかっ!!」


コアラが悪そうな笑みで振り返る。


「さぁー!牛よ!進化の時だ!」

「何がだよ!牛が苦しんでいるじゃないか!」

「ンモォォォォォォーーー!!!」


牛が立ち上がっり……。

立ち上がり!?


確実に二足歩行となり両拳を握り空に向けてガッツポーズしている。


牛は身体から蒸気を発し周囲の熱を上げ、肌は黒から緑がかった肌へと変わり、眼は鋭く、角は更に大きく生え変わる。


「おいおいおいっ!どーなってんだ!?」

「どーもこーもありません。だだ上位の魔物を喰らい牛は魔物として次のステージは進んだんですよ。しかし、翼でも生えて空でも飛べたらいいななんて期待していたのですが予想外の方向に進化してしまいました。けれど結果オーライという事で!」


コアラはお指を立てウィズに向けた。

牛ことデーモンカウはめでたく、牛魔人へと進化した!


「牛の面影はどこいった……」

「牛はネクストステージに到達したのです。はい」


ウィズは牛の変化に驚いた、と言うよりは呆れた。


「無事進化した牛…いや牛魔人にこれを進呈しよう」

「今度はなんだよ」





表彰状。


元デーモン・カウ殿


貴方の誠実な態度と忠実さを功績を称えここに表する。

その証としてウィズ様の道を切り開く刀、緑竜刀と災いを防ぐ盾、竜鱗の盾を進呈し今後一層の活躍を期待するものとする。


令和元年 6月22日


ウィズ様管理委員会委員長

核動力自己成長型生物兵器乙型羅号



「それではウィズ様これを牛に」

「あ…はい…」


コアラが背後に隠していた刀と盾を牛魔人に手渡した。


「そんな物いつのまに…」


「有難き幸せ」

「うむ。今後君の働きには期待しとるよ」

「御意!」

「それでその物騒な武器はどこから?」


ウィズが刀について説明を求める。


「おほんっ!ではまず緑竜刀についてご説明させていただきます。素材はドラゴンの骨と牙を使い、鱗を砥石に使い丁寧に削りあげながら形を整えグリップ力を高めるため手で握る場所には蛇革を。また竜鱗の盾には当然何重にも鱗を重ねて強度、耐久性を強化!切ってよし、払ってよしでこの世に貫けない盾はなし!の刀でございます。また、この盾は熱に強く冷気に強い。打撃、斬撃なんでもござれ。防げない攻撃はこの世になし!の盾です。ちなみに作成中に気づきましたがなかなかの化物スペックで国宝級をも凌駕する品です。ですからしっかり使ってウィズ様に仕えるのだ!」


「見に余る光栄。必ずらウィズ様のお役に立てるよう精進してまいります」


牛魔人となった牛はコアラから


「こんなものまで用意して」

「部下をねぎらうのも主君のつとめですよ」


「刀と盾、どちらが勝つのか気になる自分がいるのがなんだか悔しい…」

「そんな物やってみないとわかりませんよ。勝負は時の運ですから」


牛魔人となった牛はモリモリご飯を食べた。


「そろそろ食料にさの確保しないといけませんね」

「最近魔物しか食ってないからまともな食事がしたいんだけど…」

「確かに栄養バランスと毒素の抜け具合、それに今後の事を考えても食料の補充はしといたほうがよさそうですね!」

「おいっ。毒素って」

「さー!出発出発!」

「おい!コアラ!」


コアラにははっきりと聞こえてはいるが都合が悪いのでウィズの呼びかけを無視して後片付けに入る。


コアラを一瞬怪しんだがどうせロクでもない事を考えているに違いないとウィズはため息をついて諦めた。


3名は再び歩き出した。


・都市アンブランバーまで…5km


「ようやく見えてきましたね」

「やっとだよ」

「寄り道しなかったら3日くらいで到着してましたけど」

「おいっ!」


コアラの後ろでウィズが騒いだ。


「おやおやー?」

「どうしました?コアラ殿」


牛がコアラの様子の変化に気づき話しかける。


「いやなんでもない」


コアラが遠くを見つめ一瞬何かを企むように笑った。


「ん?コアラ、腹でも減った?あっデカイ魔石あったよな。それ食べたら?」

「別にお腹が減ったわけではありません!まだ48.6%も残ってますから!ほらっ!早くアンブランバーに行きますよ」


コアラの後ろをウィズと牛が付いていく。

ウィズはふと疑問に思ったことをコアラに質問した。


「街に入る前に1ついいかな?」

「なんですか?ウィズ様」

「気にする事じゃないならいいんだけど、コアラは姿を見て消せるからいいけど牛はどうするのかな?って思って。見た目ますます魔物になったしさ」

「……………」

「確かに。見た目完全に魔物の私はこのまま人間の街に入っても大丈夫なんですかね?」


「………あっ」


コアラここに来て失態!

どうせなら街を出てから牛魔人に進化させればよかったと後悔!

元の牛なら家畜としてなんとか誤魔化せなくもなくはな…いや、あんなでかい家畜がいるか。

どちらにしろ誤魔化せずにいたに違いないが…。


牛をどうするか考える。


「まてよ。確か…」


コアラが懐から分厚い書類を出し何かを探した。


「何をしてるんだ?コアラ」

「私の計画に問題はありません」

「計画って」


「いいから、いいから。さっさと宿のフカフカベッドでゆっくり休みましょう!」


「問題ないならいいけど」


「都市アンブランバー目指さして!」












もーこんなにほったらかしてました。


嘘つきな猫です。


ちょっと期間空きすぎでした!

すみません!

今後はちゃんとやらます!


今後とも宜しくお願いします!

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