8.平賀桐人、変身する
はい、だいぶ削ったんですけどね。情報量が多いのでちょっと気を付けてください。
はいこちら絶賛逃亡中のこの世界の女神に選ばれし者、四話ぶりの平賀桐人です。えー現在戦況としてはですね、よくわからないクソみたいな魔物どもを退けたと思ったら、さらによくわからない魔族とかいうテンプレみたいなやつらが出てきて逃走の邪魔をしてきているといったところですね。ほんとこいつら可及的速やかに死んでほしい。頼むから死ね。
「死ね!」
「お前が! 死ね!! こちとら化けもん背負いながら子どもと逃避行してんだボケがッ!! てめえらの相手してる暇はねえんだよタコ!! 死ねこのクソダボハゼ!! 何が死ねだてめえ!! お前人の命をなんだと思ってんだよ、ええ!? 一寸の虫にも五分の魂って言葉知らねえのかぁあコラ!? てめえは命の大切さってもんをお母さんの腹の中に忘れてきちゃったんですかこのクズが!! 死ね!!!!」
「な、え…………なんでこの状況でそんな態度に出られるんだ……? やはり勇者って頭おかしい……」
「てめえのほうがおかしいだろうが!!」
「いえ、普通にキリトのほうが頭おかしいです」
いや、どう考えても人を殺そうとするこいつらのほうが頭おかしいから。俺はおかしくない。だろ? 〇ム太郎。そうなのだ!!!!!!! キリトはちょっとしかおかしくないのだ!!!!!! 一般的観点から言って人殺しのほうが頭おかしいから、相対的にはこいつらのほうが頭おかしいのだ!!!!! だからこいつらを罵倒しても全然問題ないのだ!!!!! よし、理論武装完了。
「ふん、しかしここから逃れる術など貴様にはないだろう。諦めて死んだほうが苦しまなくてすむぞ? 何せ、綺麗なまま我らが姫の手駒となって奴隷のごとく使役していただけるのだからな!」
「へーそうかい」
なんでこいつらすぐに身内の情報さらけ出すんだろうか。普通に理解できないんだが。
それはそれとして、ここまでこいつの情動を揺さぶってカマをかけ続けた結果見えてきたことがある。それは、この暴動自体は計画的だったが、その結果まではあまり計画的ではなかったということだ。
これがどういうことかというと、犯人にとってはこの暴動を起こすところまでが計画であって、その結果俺が死のうが生きようが、犯人が死のうが生きようが――というか、たぶん死ぬ可能性のほうが高かった――関係なかった。例えるならば周りを巻き込んだ盛大な自殺だったということだ。
まあ、どう考えてもあの化け物を暴走状態から鎮圧するには命がいくつあっても足りないし、あの魔族の女は俺だけが殺害の対象だったように思える。
少なくとも、無駄にエルフの里の人々を殺したいとは思っていなかったはずだ。ならば答えは一つ。すべてが終わった後にこの化け物を命を尽くして止め、死んでいくことが望みなのだろう。推測になるが、他の魔族たちには知らせていなかったのではなかろうか。こいつらあの女のこと慕ってそうだしな。
「で? そろそろ俺を仕留められないんですかねぇー? 魔族ってのはでかい口をたたく才能にあふれてるんですね! いやぁ知らなかったわ。マジすげえよ、リスペクトっす!」
「き、貴様ァ!!」
だからこそ。そんな忠誠度の高いこいつの逆鱗を探りつつ、種族的なアドバンテージをなくすために挑発をしなければならない。確証はない。だが、六割ほどの確率で夜魔だろうし、残りの四割は吸血鬼だろうと考えている。
特に夜魔――サッキュバスだった時が致命的だ。彼らの魔術的魅了は抵抗の余地なく人を催眠状態に堕としてしまう。まさしく人を誘い惑わし、そして食らう魔物。怪物だ。
つまり、この魔族がどちらかによって対処が決まる。
「いやーあの姫様とかいうやつもばれっばれの陽動だったしな! のこのこ俺についてきてマジで危機感足りてないっすね! 頭ハムスターかな? そんなんだから騙されるんだよなぁ!!」
さあ、引っかかれ……! どっちだ? お前の正体を見せてみろ!!
「………………そうか。そんなに死にたかったとはなぁ。貴様など姫様の手を煩わせるほどでもない、この私がばらばらのぐちゃぐちゃに刻んで、その血を一滴残らず吸い尽くしてやる!!!!」
「ユーフェイ、吸血鬼だ! 弱点は炎! もしくは流水だ!!」
そして、おそらくこいつらの主を侮辱したことが引き金となり、その凶相を露わにして襲い来る。陶器のように白く、人形のように美しい顔を醜悪に歪め、眦を釣り上げたその顔に灯るは赤い光。澄んだガーネットのような瞳を晒し、口からは言葉通りに牙をむく。どこからどう見ても吸血鬼だった。
血の支配者とも呼ばれる吸血鬼だった。
よかった。遠慮なくぶち殺せる。
「大いなる光よ、この身を苛む悪夢を払いたまえ。暗く冷たい闇を払いたまえ。其れは光。天に座し、清きものを助ける大いなる光。さあ、闇夜は切り開かれん!! 天より来たり火の化身」
魔族はユーフェイが躊躇なく火の玉を打ち出すと、それに反応したのか襲い掛かる足を強制的に止め、大きく回避行動をとった。
それを尻目に俺はすぐさま思考を逃走に切り替えて走り始める。こんなことをやっているうちに背後のキングが迫ってきているのだ。優先順位を間違えてはいけない。
「貴様ッ! 逃げるのか!」
「そうだよ。逃げる」
わざわざ煽ってみるとすぐに血が頭に上ったようで、陶器のような肌がうっすらと赤く色づき、敵ながら見惚れてしまいそうな色香を漂わせる。まあ頭にあるのは俺への殺意だけだろうから全然魅力的じゃないんだけどね!
「キリト、勝算はあるのですか?」
「ユーフェイ、目的を見失うな。これはあいつを倒せば勝ちなどという簡単な勝負じゃない。大体それならもうすでに殺している。俺たちの勝利は――すぐそこだ」
「ふわぁ……さすがです旦那様……」
――――えっ? なんて? ……………………今すぐ問い詰めたいが、聞きだしている暇はねえ。ちょっと待て。なんだ、何が起こっている? くそっ! 俺は意味の分からないことが嫌いなんだ! これだから感情に任せて考える女は! しかも子ども!! 修羅みあるわほんと!!
「安心しろ、このままいけば目標地点まですぐに到達できる。そこまで行けば「そう上手くいくと思ったのか?」」
瞬間、殺気にのけ反った俺の首筋を掠めるように銀閃が走る。血が噴き出るのが目の端に映り、首が熱くなる。かすり傷だクソッたれ!
「ナイフ!? ヴァンパイアが!?」
「子どもにはわからんだろうよ!! 我らが!! 私たちが、これを持つ意味がな!!」
知るか! どうでもいいわそんなこと! 向こうの吸血鬼なんて槍や拷問道具使ってきたぞ!! 出自的には正しいけどさ!!
「クソ二人目……!? 過剰戦力だろう……!!」
「訂正しよう。五名の従者すべてが貴様を狙っている。こんなふうにな」
そう言って笑う魔族の横から、新たな魔族が剣を持って飛び出してくる。ついでとばかりに後ろから身を隠すように走り出し、完全にこちらの目標を見失わせる動きをしてくる。
素晴らしい連携だった。まるで狼の狩りのよう。獲物を追い詰め、連携し、逃げられぬ袋小路まで追い詰めたところで集団で殺す。
だからこそ、おかしい。
伝承的に狼やコウモリに化けると言われている吸血鬼なら、確かに狼の特性を併せ持っていてもおかしくはないが、疑問は残る。何故、魔族と呼ばれる強者が弱者の戦い方を模しているのか。向こうの世界で吸血鬼とは正しく強者だった。強者らしく見下し、強者らしく蹂躙し、そして強者らしく徒党を組まない。
そんなことはどうでもいい。問題は、想定したよりもまずい状況だということ。あのすぐに頭に血が上ったヤツを煽った時には、その忠誠心の高さからどう考えてもあの姫様とかいうやつの周りに数人いると思ったんだが……
「姫様はおっしゃられた。我らに任せると」
目の前の魔族が飛ぶ。上段から振り下ろす剣と、重力を味方につけた膂力で俺を叩き潰そうという魂胆か。そして後ろにいた魔族は――いない。
とっさにユーフェイを抱えながら前に倒れこむように跳ぶ。今度は後ろからナイフを持った魔族が首を狙っていたところだった。剣を抱えたものが囮兼後詰となり、本命はナイフの静なる暗殺か。
「はあッ!!」
「くそ、こっちもか!!」
そして後ろから追いついた一人目も加わる。逃がした獲物は逃さないという執念じみた連携だった。
これで三対二……いや、
「だからこそ、私たちが全員で貴様を殺す」
「我らは貴様を過少評価しない」
「故に全力で挑ませてもらおう」
「我らマリー様直属メイド隊は!! あの屈辱にまみれた日々を忘れたことはない!! 姫様が勇者どものなぶりものにされていた、何もできなかったあの日々を!!」
「なれば、姫様の願いを聞き届けるのは我らの役目。速やかに死ね、勇者よ」
五名……と、言っていたな。全員そろってしまったか。圧倒的に不利だな。……どうするか。あれを使うか? なるべくはぶっつけ本番は避けたいのだが、そうも言ってられない状況だ。背に腹は代えられないか。
「おいちょっと待て。勇者ってなんだ」
これで奴らが話に乗って少しでも時間を稼げればいいのだが。
「……勇者だ。わからないか? それともとぼけているだけか?」
「馬鹿を言うな。お前とて、この世界の神に会ったのだろう。そこで『勇者』の称号と、神の権能の一部を与えられたはずだ」
「………………え? なにそれ?」
いやいやいやいや、嘘つけ。権能だと? そんなわけないだろう。まさか、勇者として呼ばれるような奴に、わざわざ神の権能を与えて狂わせるような馬鹿な真似をするはずが……
「ふん! しらを切るな! 貴様も勇者になったのだろう!? でなければ我らからこうもたやすく逃げられるはずがないのだからな!!」
いえ、俺の会った女神様は『今世界がやばいんですよぉ!! 助けてさぁい!!』とか言って消えていったんですが? 原因も目的も不明なのにやることだけはあるとかいう状況ですが?
「あり得ない。あり得ないぞそれ」
「ふざけるな! もうすでに既存の勇者からは言質がとれている!! 奴らは神に望まれて悪徳を振りまいていると――」
「少し黙ってろ。神に望まれて? ふざけているのはそっちだろうが。基本的にあいつらただの力の塊だぞ? それが他の存在――しかも生物を頼るだと? そんなわけあるか!! 本当にそうだとしたら、それは神の権能を携えた勇者なんてものじゃねえ! 神が地上に干渉するための体のいい端末だ!!」
「な……なにを言っている? 端末? 何の話だ……?」
吸血鬼どもの顔に困惑が広がる。まあ当然と言えば当然か。これまで神に力をもらった勇者に出会ったことはあれど、神なんてものは信用ならないという異邦人に会ったことはなかっただろうからな。しかも自分たちの知らない情報を知っているとは全く思っていなかったはずだ。
まったく。これだから知能の低い種族は……やれやれだ。
「キリト、どういうことですか? 私ちょっと話についていけないです……」
「そうだな……まあいいか、少し講義をしてやろう。そもそも、神というのはなんだか知っているか?」
「神は神でしょう? 偉大でそれぞれ司る役割を持っていて、私たちに恵みを与えてくれる」
「いや違う。恵みを与えているんじゃない。権能の通りに存在していたらうまいことその力を享受できたというのが正しい。まあ、地母神……世界が生まれた時と同時に発生したものはそうとは限らないが。だが、地母神はその権能が大地に根付く人々を助けるもののため、実際には権能の通りに存在しているというルールに則っているだけだ」
「えっとつまり……」
「人々に恵みを与えてくれる神など一握りということだ。この世界で言えば女神アダマスがそれを司っているようだが」
「し、しかし勇者の存在とそれがどう関係してくるのだ!!」
魔族の一人が険しい顔で質問をぶつけてくる。いい傾向だ。
「ああ、それがこの話の主題だが……そもそも、神は人に恵みを与えるものではないが、信仰を糧にその力を広げていくのが彼らの性質だ。つまり、そのためにはある程度知性体に配慮しなければならない。信仰をしてくれる存在――眷属を広めるための生存戦略と言ってもいいな。そのためには神の力を分け与える必要があるが、その力というのは権能そのものではない。権能を与えてしまっては、神としての存在が揺らぐからだ。権能から漏れ出た力。権能の残りカス。それが人々に与えられる力の正体というわけだ」
「残りカス……!? そ、そんな、あれはそんな小さな力では無かった!!」
「そう。お前たち魔族をそこまで追い詰める存在が、自分から権能の存在を明かしたのなら、それはまさしく権能をその身に宿しているのだろう。そこで問題となるのが、権能を分け与える相手が人間だということだ。そもそも、誰かに渡せるものでもないしな。じゃあ、どうすればいいか? 答えは、その相手を神自身にしてしまえばいい。これがいわゆる分身体と呼ばれるもの。神の化身だ」
五人の魔族の雰囲気が驚愕に満ちる。一体いくつ年齢を重ねたのかは知らないが、初めて聞く情報だったのだろう。俺も実際に奴らと戦わなければ永遠に知らないことだったと思う。世の中に神秘学者は多数あれど、神と戦い、まともに生還できたのは少ないのではなかろうか。
俺も、神の研究をしていて初めて気が付いたのがアバターの存在だ。これはかなり厄介で、周囲の人間は自分より高位の存在を無意識に感じ取り、言われるがままに行動してしまう。いわゆる扇動者、またはカリスマと呼ばれるものだ。代表的な例としては、救国の聖処女ジャンヌダルクがアバターだと思われる。他にもいくつかの研究書類を読んだが、この目で見るまでは半信半疑だったことが書かれていた。それほどの奇跡を為しえてしまうのがアバターだ。
「権能というのはそれほど高位の力――存在の位階が違うものだ。それは通常物質界に存在するものに宿るものではないが……おそらく、低位次元に干渉するために位階を落としているのだろう。だが、その力はもともと高位のもの。低位の存在が抗うのはかなり困難だ」
「では、勇者とはなんなのですか?」
「勇者とは――こいつらの言う勇者とは、神のアバター。その精神を歪められ、神の支配領域を広げるためにこの世界に落とされた、落とし子。信仰を受ける勇者こそが神であるならば、その信仰はすべて神へと届けられ、彼らが物質界に干渉する力を増すことになる。そして勇者はさらに強化され――といった具合に、まあぶっちゃけ体のいい受け皿だな。しかも使い捨ての。ただの人間が上位存在の権能を植え付けられて、正気を保っていられるわけがない。おそらくそいつらも被害者だよ」
「そんな……」
「嘘だ!! そんな、そんな馬鹿なことが……お前は嘘をついている!! 嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だぁああああああああああ!!!! それなら、私たちはどうしたらいいのだ! 姫様は、いったいどうすれば救われるのだ!!! 答えろ!! なあ、答えろよ……!!」
勇者が神の駒になってしまった被害者だということが信じられなかったのだろう。それまで抱いていた憎しみをどこにぶつければいいのかわからなくなった彼女たちは俺の話を否定する。
分からなくもない。これまで悪辣な敵だと思っていたのに、それがただの被害者だったやるせなさも、分かっていても止めようがない憎しみも。どちらも大切なものだ。そして、せめて敵が邪悪であって欲しいと望むのは、彼女たちの心がまだ憎しみに染まり切っていない証拠でもある。
それほど大切なのだろう、彼女たちの姫が。俺に憎しみをぶつけてきたあの女が。自分たちの憎しみを抑えて彼女を優先するほどに大切なのだろう。憎しみに染まり切っていない彼女たちはここで立ち止まることができる。しかし……
「悪いが、君たちの憎む相手は変わらない。以前はまともだったかもしれないが、今はもう神の権能に染まり切っている相手だ。まあ、たとえ勇者を殺しても君たちの主が救われることはないと思うがな。わかっているのだろう。誰が上司か知らないが、君たちは捨て駒だ。事が終われば殺されるんじゃないか?」
「ち、違う……だって、魔王様は、姫様を救ってくださって、この耳長の里を担当を任せていただいて……」
「そ、そうだ! そんなものはお前の離間工作だ! 悪辣な勇者め! 皆、騙されるな!」
「その通りだ! 殺せ! 殺してやる!」
「見ろ、キングも追いついたぞ! これで我らの作戦は決定的なものになった!」
「お前はここで終わりだ、勇者! その首、姫様への手土産としてやる!!」
哀れな……彼女たちの姫とかいうやつがポンコツだったのを考えれば、当然と言えるが、こいつらホントポンコツ頭している。マジ哀れ。哀れすぎて涙出てきた。まあ、いい。そんな哀れな奴らを救うのも、俺の仕事だ。
「さて、哀れでおバカな諸君。知能が低すぎて憐れみを誘うような君たちにもわかるように言うと、これは詰みだ。もちろん君たちの側が。ああ安心してくれていい、俺はそんな頭が可哀そうな君たちを救うためにここに来たのだから」
「キリトってたまに最低なこと口走りますよね」
黙っててくれ。
「虚勢も度が過ぎるとみじめだぞ? 貴様に勝ち目はない」
「いいや、ある」
俺は、懐から丸薬を取り出すとそれを飲み込み、異空間から取り出したデバイスを構え、音声認証コードを唱える。
……あぁ、嫌だなぁ。もうなんか既に自分が変わっていくのが感じられる。
「システム機動、招来・十二天将騰蛇」
「コード認証。システムオールグリーン。五行システム起動します」
デバイスからまろびでるように出現する魔法陣。それに包まれた俺は、黒色の装備を身にまとい、トレードマークの赤いマフラーを身に着け、降神の儀より力を解放した。
見ている彼女たちには突然俺が空間に手を突っ込んだら姿が変わっていたくらいにしか見えないだろう。実際それだけだ。変わったことと言えば、黒色のコートに赤マフラー。それから、騰蛇の力を具現化した炎熱蛇腹剣くらいか。
しかし、それだけでは終わらない。ただ格好だけが変わっただけで英雄は名乗れない。
俺の心臓に埋め込まれた四神の魂が呼びかけに応え、その膨大な魔力を体中に回す。あまりにも大きな魔力はそれだけで力を生む。これほどの魔力ともなれば、もはや単体で戦術兵器並みの威力すらあるだろう。現に魔力の風に当てられて、目の前の虫どもは体の動きが緩慢になっているようだ。いや、もしかしたら俺がかっこよすぎて見とれているのかもしれないな。
「な、なんだそれは……何なんだお前は!!!」
「見てわからないのか? はッ! 貴様らは頭の中にカエルでも住んでいるんじゃないのか。これは俺の戦闘着、そして俺こそが救国の英雄、平賀桐人だッ!!」
「き、キリト?」
「どうしたユーフェイ。俺を讃えよ! 俺が、俺こそが女神に選ばれし者! そして!」
コートを翻す。
………………ふっ決まったな。
「人類に絶対の救済をもたらすもの、絶対英雄だ!!」
今回出てきたキリト君の変身ですが、諸々の設定を次話で公開します。
…………なんでこんな変な設定にしたのかなぁ。
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