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花粉症になった犬をゆるく抱きしめて暮らす日々のようでした。

作者: quiet



あの頃はすべて終わっていきました 今なにをしてるかわからない



どーせすぐ明日が来るしいくら今日楽しく過ごせても無意味です



チョコミントが好きで誰ともシェアしない 嫌われているわけじゃないのに



「月面だ」と頬を撫でたポエマーめ 許さんお前 好かれてしまえ



メジャーデビューされると興味なくなるし、誰にも認められずに死んで♡



死んでからも生きてた頃の思い出を語ってばかり 幸せだったの?



玄関のビニール傘の本数が、たいせつにした自分の数です



物言わぬ貝になっても生き延びる 生きるのほんと好き 好きすぎる



かなしみは春の花びら 川に落ち薄く透かしてみじめに濡れる



咲いた日に雨で破れた あまってる愛があるなら今すぐほしい



春が来て生きてるものが動き出す死んでるものはそれがバレてく



なめくじはどうしてるだろ台風によく似た春の嵐のなかで



食べる前から生ゴミを捨てる日の苦労と臭い これ死体じゃん



MPはメンタルポイント 0になっても死なないし、すごく死にそう



かなしみに混ぜる黄色を探してる そこにあるのは死んだヒマワリ



流れ星ならいくらでも光れると思い続けるだけのゴミクズ



降りしきる雨の粒には文字があり、一つも読めず詩が死んでゆく



しあわせになっても哀しみ忘れない 月夜月夜も所詮夜だし



ついさっき自分の顔が好きだった 何でもいいよ 楽になりたい



色の白いは七難を隠しつつ 残り九十三難露わ



ちょっと今話聞けない今日燃えるごみの日だから捨てられてるから



比べてはみじめになるのもうやめる ごみはごみだしわたしはわたし



たいせつな人の前歯を折りそうでブランコを空中に留めてる



万物は善であるので売れている順に番号善ランキング



深淵はわたしに興味なんかない ほんとろくでもない片想い



絵に描いたような星空 絵に描いたやつで見たから感動はない



歩いてるうちに歩幅が狭まって、とうとう止まる 空見上げない



隅々を綺麗にすると血が出るの ミント混じりの爽やかな血が



花粉には有効成分配合の白い錠剤 名前は光



身長が伸びて扉に引っかかる 帰りたいのに帰りたいのに



夢を見る才能のない人もいるらしいよ人に見せてもらうの



春だとか朝だとかまた適当な言葉並べてごみをつくった



出血を恐れぬために初めから敢えて鉄錆和えた歯磨き



死を軽く見てるし甘い歌にする 天国へ行くためのヘリウム



たいせつなことをわすれてただようくらげのようだろ不死じゃないのに



配列が乱れてるので恋よりも先に別れを覚えてしまう



はい私、特技は思考停止です(1、2、3、4、5、6、7、8……)



まとめると、全体的に腹いてえ そんな感じの青春でした



ガチ恋というたびひそかガチじゃない恋の残した傷跡の色



瞼では足りず光に差し出す手 静かに指が伸びていく音



さよならをひとりじめするはなびらと どこかでいまだいきているひと



すき・きらい・すき・きらい・すき・きらい・すき はながひとつもなくなるまでは



にゃにゃんにゃんにゃにゃんにゃんにゃんにゃーにゃーにゃにゃにゃにゃにゃーにゃにゃにゃやっぱダメ



おばけです おばけやしきにいる方の いずれはいなくなってく方の



まだ冬の香りがしてる 胸元を少し広げて匂いを嗅いだ



満月が見たくて歩く コンビニのATMに引き出しに行く



三日月の奥にまんまる満月が見える できそこないじゃないだろ



運悪く1マス戻ればいいじゃんか そしてわたしの隣に来れば



24時過ぎて時計が赤くなり非常に焦る気持ちで眠る



土日とは金曜に見る夢のこと 月の灯りにすら砕かれる



人からは駄作と呼ばれるものばかり好きになります 好きになりたい



イヤホンをはめたまま寝る 全身が心臓になる夢を見ていた



恋という機能がないから恋という言葉を知らずに済ませたかった



活動を報告してる「きょうぼくは「ぼくはダメだ」と思ってました」



できるだけ大きな電車に乗りましょうあなたと並んで座れるように



やわらかな蜘蛛糸を撫でる 顔すらも知らない人の音楽を聴く



夜花が星を背負って立っている 胃もたれしそう 目を落としそう



教室は白く静かで海のよう 魚の去った海のようだった



働かず飯を食べたい 恋をせず飯を食べたい 本を食べてる



羊にはシチューをあげるお返しに眠る権利をたくさんもらう



ひつじふり、もふもふランドの夢をみる 眠れなかった数だけもふる



淡くない初恋もありいま僕がこうしてるのも君のせいです



コンクリートの上に散らばる花びらをごみと思った ほんとごめんね



実は花の色も匂いも知らなくて字面の綺麗さで選んでる



寝てるときぐーと鳴くのが夢でしてあなたひたすら撫でてください



かぐや姫の無理難題にだらだらと応え続ける穏やかな日々



雨垂れに瞳濡らせばメロディはこの世に要らないような気がして



ものすごく昔に買った超合金 昔が過ぎて思い出せずに



ピンポン玉の転がる音が好きだから空振りしてる 空振りしてるの



超人も悩むし平気 悩んでるからってダメなやつじゃないんだ



生涯の笑顔の数は決まってる だから会うのはもう少し待て



黙っていればわかってくれると思ってたあなたはずっとくちびる見てた



雪がまだ降れる空にも咲いていて図々しい春 早死にするよ



いまひとみ星を映した水たまり 揺れてしまえば楽になるのに



75番線ホーム消灯後 いつか電車がくるのを待って



雲の裏イモムシが這うあれいつか春をめがけて落ちてくるのじゃ



新しい季節の名前を考えて NGワードは恋です、どうぞ



「もういいや、どうせいつかは死ぬんだし」「あたりまえだろ、はやく歩けよ」



運命に近い言葉をさがしてた月を落としてしまうくらいの



モノクロの10円コピーで十分な青春記録 光のように



だいたいはこんなもんだろ まな板で虹を七つに切り分けている



丸い星丸いピアノの真ん中で出られないぼくとりあえず音



この痛み 理由は部屋の隅のカビ しかしきのこになるまで耐える



日曜日みたいに笑うあなたからすでにさびしい匂いがしてた



いま海は悲しい人でいっぱいで孤独は半径5cmくらい



口笛を吹けないきみがいとしくて臍にさわったぶん殴られた



寒いなあ安心するなあいまぼくはなにかにつつまれててもいいんだ



春の夜の闇はぬるくてべたついて香りはなくて拠るべもなくて



きみの手に運命線があるだろう? えぐってごらん さかながいるよ



本に雨 君の泣いてる声がして少し頁を戻した真冬



傷付いた指が治っていることに腹を立てつつ大切にする



伝えたいことはないけど作りたい とりあえず恋してるふりする



悪夢見るために指々組んで寝る 最近天使のゆめばかりみる



夢で会うわけにいかない むきだしの私を見せるのはまだ早い



電柱もわたしより背が低くなる 何を信じて生きていいのか



方舟に乗せたつがいのそのうちのいくつの恋が叶うだろうか



駐車場にキリンが座る夢の中 夢と気づかず生きてしまった



星を見るときだけふっと思い出す 視力が低いということの意味



いまひかりひかりひかりてひかりきりまぶたとじてもあなたが好きだ



私には見せる気のない携帯のパスワードだけ教えてほしい



『この橋は渡るべからず』真ん中で君と出会った追い詰められた



春の日のきらきらはウソ 生きている理由なんかは知らないくせに



オリオン座と呼ばれるあれはどう見ても砂時計だと思うのだけど



スクロールする指の動きによってかなしみを無に変えるシステム



ホームって書かれたボタンを押したのに知らない国に飛ばされている



これまでは遠慮ばっかりしてたけど結婚したし容赦なく好き



羊より牙の鋭い生き物を数えて睡る跡形も無く



天国の記憶がなくて木漏れ日の下で運命じゃない恋する



夢を見ない眠りのさなか 人類の亡びを祈る呪文が漏れて



念入りに指輪の裏に青酸を塗るときすでにダメだとわかる



ひとつとて同じと言える花はなく、いちばん惨めな色をしている



新しい羽毛布団を敷いて寝て、よりにもよって飛ぶ鳥の夢



夢を見ない眠りのさなか 人類の亡びを祈る呪文が漏れて



ホワイトデーにしろくしづかなゆめをみる 目覚めて人はいなくなってろ



春霞 人はどうしてあれを指しあれが死であるとわからなかったか



夢ぎはの無垢のやうなる死のけはひ 暖かすぎて罠だと思ふ



いざ行こう この家の中に幸福があると確かめるだけの旅路



夢で見たあなたの髪は桜色 すべてをこめてあなたが好きだ



春の灯に散ったばかりの木の葉にも脈がないのか確かめたくて



桜にはならないものをさがしてる 醜さという救いもあって



夜の大学でコピー機をゆずりあう 友達未満運命以上



翼さえ折ったら恋に落ちるかと思ってたけど、そっか。空だな。



星にさえ誰かの描いた跡がある さっさと終わっちまえばーか



月がもっと遠くにあれば千年も昔の月の灯りなのにな



落ちついた檻をつくった自主的にきみに入っていただくための



上手いからなんだよおまえ上手いけどその程度だよ悲しくなれよ



人生で言うならこれはCメロで、ごめんいろいろ混乱してる



花粉症になった犬をゆるく抱きしめて暮らす日々のようでした。



春生まれなのに暗いと思ってた 花曇りの青を昨日知った



だれにでもやさしくせっするくせがあり、ついたあだなは温血動物



「来年はみんなで桜、見にゆこう」年度ではなしはじめた二月



何もかも馬鹿にしていたあの頃のぼくらは人生そのものだった



たのしいなじんせいとってもたのしいなけっきょくなみだはでなかったし



錠剤が飲み込めなくて良薬かどうかを舌で判ずるフェーズ



ぼくがねむる間も地球は回ってる余計なことをするんじゃないよ



回るのをやめても天が動いてる ふざけた星のふざけたlife



うつくしい栞を持っていないからどこにも戻ることができない



「にんげんはさびしいね」って言うときにさびしくなくなるそんな感じ



「むなしい」の担当としてバンド入りしてからずっと体育座り



下駄箱に異常な数のラブレターきみの名前をさがすふりする



いまの「好き」は純粋なきもちだからなんにもきにしなくていいです



水面にはありえないほど透明な顔が映って、生きてていいですか?



ちゃらららら~と陽気な音ではじまったことはおぼえているからへーき



難しい本が読めないかんたんなことばにいきるいみをこめたい



ピンクいろ好きでごめんね きみのことおぼえていたいわけじゃないから



本を閉じ顔を上げれば日常に戻れるように感動してた



「スーパーモーション」ふと口をつく「スーパーモーション」それを見るまで死ねない気もする



さよならはとても爽やか春風に涼しさばかり感じるように



知ってますか あなたのいない世界では桜は咲かないらしいのです



春のぬるい空気にきみが滲ませた涙は月の香りをしてた



幸福な日々の匂いもはなづまりにはかてないね 星がきれーだ



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