勇気≒自暴自棄
「いたぞっ!」
ゲイツを見つけた生徒が叫ぶと続々と集まってきて取り囲み、ゲイツはワープせざる得なかった
各層に散らばったプレイヤーたちは、ゲイツを血眼になって探している
全プレイヤーは私たちがプログラムを書き換えたことであらゆるダメージや攻撃を受けず、まさに無敵状態だから、ゲイツが配置したバカ強い敵の攻撃も受けない
だからゲイツがプレイヤーを倒すためにはプログラムを書き換えなければならない
圭太たちが現実世界でゲイツを倒せるようにするまでの時間を稼ぐために、プレイヤーたちはゲイツの邪魔をして私やなぜかこの世界にいるプログラマーたちが書き換えられないようにセキュリティを強固にしている
一見すると私たちは圧倒的に有利に見えるが、あまりに時間がかかりすぎてしまうと各々集中力が切れてしまい、呆気なくゲイツにこの世界を乗っ取られて全滅してしまうかもしれない
だから、圭太、真衣、あと坂本、
なるべく早く戻って来てくれると嬉しいなあ
順調に目的地へ進んでいる
あまりに順調すぎて不気味なくらいだ
「なあ、さっきから防犯カメラに映りまくってるのになんで騒がれないんだ?」
警備員に出くわすたび腰を抜かしてしまうくらい驚かれるので、俺たちの存在が騒ぎになっていないようなのだ
「そりゃ私たちで限界まで対策を打ってるからね。当然よ」
「どんな対策?」
「例えばお父さんの権限で今日休みの人を増やしたり防犯システムのメンテナンス日を今日にしたりとか」
だから警備がやたら少なくて防犯カメラも機能してないからサイレンが鳴ったりしない訳か
理解はしたけれど、なんていうか
「なんか随分と古典的というか」
「しょうがないでしょ?あんまり大胆にやっちゃうとお父さん疑われるじゃない、殺されちゃうわよ」
「コロサレチャウ?」
随分と物騒なワードが出てきたのでおれと坂本はすぐには理解できなかった
「そりゃそうでしょ、お父さんが裏切ったとなったらお父さんだけじゃなくて関わった人全員皆殺しよ」
「そ、それって俺たちもですかね?
「そりゃあね、失敗したら」
おれはある程度覚悟していたが、坂本はまだ夢見心地だったのかその事実に愕然として言葉も発せなくなっている
「まあ成功以外皆殺しになる訳だし、私たちの手で世界を救うのってカッコいいじゃん?」
慌ててフォローする真衣
「そうだよな、おれがやらなくてどうするんだってんだ」
たった1つしか生存ルートが存在しなくなると人間勇気がどこからともなく湧いてくるようだ
「まあそんな気張らなくてもこの世界では死なないから大丈夫だから」
「どういうこと?」
なんで死なないのか?いつのまにか俺たちは無敵の強さを手に入れでもしたんだろうか
その答えは、俺たちの考えとは全く次元の違うものだった
「だってここも仮想空間だもん」




