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痴話喧嘩

「ふああ、おはよう」


「あい、めちゃめちゃ眠そうだな」


「うん、色々あってあんま寝られなくて」


あのあと


私の正体を突き止めたであろう奴らが私のことを倒しにやってくるんじゃないかと一晩中身構えていたんだけど


残念ながら?


敵に襲われるわけでもなくいたって平和な夜を過ごしてしまった


そもそもモンスターのレベルを書き換えることでしかプレイヤーを倒せない連中が私に直接危害を加えることなんてできないじゃない


ああ、なんてバカなんだろう


自分のバカさにいささか落ち込んでいると


「あの遺跡のボス、あいが倒したんだろ?すごいじゃん」


「ま、まあね」


「ほんとに心配してたけど、無事でよかった」


そんなこと言われちゃったら嬉しすぎてキュン死にしてしまいそうだ


「ほんとに心配してたの?」


「当たり前だろ。もう心配すぎて何も手につかなくて大変だったんだから」


そうかそうか


そんなに言われてしまったら圭太が私のことを好きだと勘違いしてしまうじゃないか


「いやー困っちゃうな、ふふふっ」


妄想を1人で勝手に繰り広げていると


「何いってんだよ圭太、昨日めちゃめちゃ楽しそうにビーチバレーやってたじゃん」


今さっきやってきた坂本くんが開口一番に私の妄想に終わりを告げた


「ちょ、坂本っ」

「ふーん、私のこと心配しながらビーチバレーやってたんだ」


「そうそう、となりのクラスの女子たちときゃっきゃしてたよな?」


「へえー、女子とねー」

「おい、坂本、覚えてろよ」


「へへーん、リア充なんて爆発すればいいんだよ」


頭が熱くなって2人のやりとりがどんどん遠くなっていく


別に圭太がビーチバレーをやってたっていいじゃないか


そんなことはわかっているはずなのになぜか心が煩雑としていて自分が何を思っているのかわからなくなってくる


「んもうっ、圭太なんて知らない!!」


思わず口からこぼれ落ちた言葉に私も含めて3人ともびっくりしてしまった


「っ?!」


「おい、あい!」




バツが悪くなった私は思わずこの場から逃げ出した















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