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ゲームつくるまで

20XX年


世界の急激な人口増加と第2次氷河期により食糧が不足しその影響は日本にもきていた


ただでさえ輸入に頼っていた日本は非常に深刻な状況で

日本の農業を支えていた北海道や東北地方では寒すぎて作物が育てられないので

自国で作れないし輸入もできないしで八方ふさがりであった


そこで持ちあがったのは人類選抜制度である


それは人の生きる価値を考慮して日本に必要かどうか判別して優秀な価値のある人間は生き残りないものは殺してしまって人口を削減し食糧難に対抗しようというものだ


このあまりにも基本的人権を侵害する非人道的制度には案の定反発があり議論は困窮を極めた


そこで立ち上がった私の生みの親である天才科学者の安達聡博士だ


彼はVRをもちいた仮想空間をつくりそこで人々に暮らしてもらってはどうかと提案した


そうすれば選ばれなかった人たちも仮想空間の中で人間らしい生活ができるし食糧を節約できる


このすばらしい案に政府は乗っかりすぐさま人類の選抜と仮想空間の開発が行われた


そしてその仮想空間の開発の指揮をとったのが私安達愛である


提案者の安達は私の生みの親であるが血の繋がりはない


なぜなら


私はAI、人工知能だからだ


彼は世界で初めて人格を持ったAIを開発した人物であり


そのAIこそが私なのだ


AIである私に仮想空間をつくるなんて造作もないことだがこの案の問題は


選ばれなかった人々による反発が起こりうるということだ


いきなり仮想空間で暮らせと言っても彼らは受け入れるはずはないのでバレないように対象者を仮想空間へ入らせなければならなかった


そのために対象者を眠らせ地下施設に移しVR装置を取り付けてしまった


これも十分非人道的な行為だと思うのだがそんなこと言ってられる場合じゃなくなってきたので政府も強硬策に出たのだろう


彼らが仮想空間に入ってから違和感を感じないようにするために私は現実に忠実な世界とし


家族や恋人などの関係も維持できるようにちゃんと考慮したり


不都合な記憶をちょこっと変えたり


ここまではなにも問題なかった


しかし


対象者について調べているなかで


私はある少年に目が止まった


もちろん会ったこともないのに彼の写真を見るだけで無い胸が辛くなる気がして


彼のことをもっと知りたい


彼と会って話しをしたい


彼と仲良くなりたいと思ってしまった




このどうしようもない病を患ってしまい私はどうしても仮想空間で彼と会わなければ治らないと思い博士を説得して現地の管理者として仮想空間で人として暮らすことにした


マンションに住む彼の隣の部屋は幸いにも空いていたのでそこを家にして


とりあえず彼の高校のクラスメイトたちにも私がクラスの一員だと認識させた


こうして私の彼と仲良くなる作戦が実行されたのである














作戦開始から半年が経った


今では毎朝彼と学校へ行きお昼ごはんを食べながらおしゃべりしたり


チャイム鳴ってすぐ

「圭太ー、購ばい」

「圭太お昼食べよ」弁当箱どんっ

「あ、愛悪いけどちょっと待って」

「あ、じゃあ1人で行くわ」

「え、あっちょっと」

「うふふ、今日は圭太の好きな唐揚げだよー」


彼の部活がないときは一緒に帰ったり


「今日はいっしょに帰りたいなー、そうだ」

管理者メニュー起動

「あれをこうしてそうして、と、先生には悪いけどぎっくり腰になってもらおう」ポチっ


その頃職員室


「いやあああああいあああああああああっ」

「大丈夫ですか橘先生っ」

「くっそ、またぎ、ぎっくり腰だよ」

「えー、これでもう9回目ですよっ」

「いやなんでだろ、いっ、とりあえず剣道部に休みって連絡してもらいっ、っていいですか?」


「ふふふ、これで剣道部は休みになって圭太といっしょに帰れるっと、橘先生にはあとでちゃんとご褒美あげるからね、じゃあ校門の近くで待機しよ」









・・・うん、


けっこう順調に彼との仲は深められているが


何かが足りない


今の仲のいい近所のクラスメイトというポジはまあ楽しいのだが


そこから一向に進展しないのだ


今の関係に物足りなさを感じていることを私の数少ない信頼できる友だちに相談したところ


「じゃあ付き合えばいいんじゃない」

「え、付き合うってつまりカップルになるってこと?

いや、私と圭太がそんなになるなんて」

「だいたい2人が今まで付き合ってなかったのがおかしいくらいだよ、付き合ってるって思ってる人もけっこういると思うよ」

「いやでも私は圭太とただ仲良くなりたかっただけだし...」

「いやそれは愛が圭太君のこと好きってことでしょ!

好きなら付き合うべきだって」

「え、私は圭太のことを、す、すき?なのかな」

「そう、愛は圭太君のことが好きなのっ、だから付き合ってもっと仲を深めて......最終的には結婚とかさ」

「けっこん?」ぽかーん

「好きな人と永遠の愛を誓うのよ。それにゆくゆくは2人の子供を授かってあたたかい家庭を築くの、憧れちゃうよねー」

圭太とのこ、こども?

このときばかりは自分が人工知能であることは忘れ1人の女子として叶わぬ妄想に浸っていた




このマンネリ化した関係から脱出するためには何か刺激的な経験が必要じゃないか

私のデータベースにある資料を調べると

ある1つのアニメを見つけた

普通主人公とヒロインは最後のほうまで結ばれないことが多いのだがこの作品はワンクールでくっつくという、しかも擬似結婚までしているのだ


結婚まではないにしても付き合うぐらいならこの作品を参考にすればたやすいと考えた


私はVRMMORPGをつくることにした







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