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prologueー1 一体何があった

 

 _…さ……さま……ま、……ま!……さま、ぁあ!腕があっ…離れ…!…危ないっっ!×××さまああぁぁ!!______






「ぐはぁっ!?」


 夢か。

 いや、違う。


 夢じゃない、これはさっき…本当についさっき起こったことだ。

 しっかりしろ、俺……あれ?


「俺の名前って…なんだっけ」


 思わず口に出てしまった。



 待てよ。ここはどこだ?草原。それは間違ってない。


 しかし俺がさっき居たのは岩石砂漠のようなところで、謎の屈強モンスターに襲われている途中だった。

 最強能力を持っていた俺でも太刀打ちができなく、死にかけていて…


 そうだ、崖が多くて水もない、結構過酷なところだったっけな。


 モンスターが起こした地響きで地面が割れて崖のようになり、そこに誤って落ちたって所か。

 ああ、とても綺麗な草原だ。砂漠の下に、こんなところがあったなんてな。



 待て待て。ちょっと待て、状況整理が追いつかない。そんなはずないじゃんか。

 砂漠の崖っつったって…俺が落ちたのは、謎のモンスターが地響きを起こした後、地面の亀裂によってできた崖だ。

 そこに何があるって、そんなのは地面の亀裂の底のみだ。そんなところに草原はない。



 あ…俺、また(・・)死んだ?そういうことか?

 いやでも、蘇生魔術はある。人が死んだときはちゃんと蘇生できる。


 俺にはチートの能力があるので死ぬことはまぁそうない。


 つれの僧侶の女の子(やっぱり名前が思い出せない)も勿論蘇生は使えるわけだし、俺には主人公補正とご都合というものが…。



「テンプレ」。そう、まさにそれだ。


 チート、ハーレム、美少女。

 俺が居たそんな世界も、俺が死んでしまってから手に入れたもの。


 つまり、異世界転生。ライトノベルとかによくある展開だな。


 ケモ耳幼女の魔法使い、ちょっとツンデレな女戦士、ネクラだけど俺には心を開いてくれる召喚士の女の子、それからさっきの清純な僧侶の女の子…

 勿論皆肌色成分は多…ふぐへ…。いやおっと。


 この子たちも俺の名同様名前が思い出せないのだが、

 その他にも仲間(ヨメ)の女の子はたくさんいる。


 俺は過去に一度、現実世界で死んでしまっている、ということだ。



 名前…。そういえば。

 現実世界に生きていた時の名前は…「後藤(ごとう) 吉貴(よしき)」。


 使うことはもうあるまいと思ってほとんど忘れていたが、何故かこれだけはしっかりと思い出せた。


 引きこもりっちゃ引きこもりで、その上ニート、そしてオタク。とにかくどこにも取り柄のない27歳で、勿論学生時代はいじめ紛いの事をされていた。

 そのせいで引きこもりにはなるし、人とは話せなくなるし、心のよりどころは二次元ぐらいになる。


 この辺もライトノベルなんかではよくいる主人公だが、まさか自分に本当に「異世界転生」がめぐってくるとは思わなかった。



 ただ、死に方はちょっと変わっている。


 死後、能力を授けてもらうときに女神から詳しく聞いたら、自宅の階段から落ちたとき、当たり所が酷く悪くて死んだんだと。トラックに轢かれたわけじゃない。

 落ちたのは覚えていたが、そんなので死ぬなんてダサすぎるな。思い返すと酷い死にざまだ。



 いやいや…今はそんなことどうでもいい。

 しかしまた不思議だな、ここまで覚えているのに、なぜ人も自分も名前が思い出せないんだ?



 そういえば、俺が転生した先はゲームの物語の世界だったが、そのゲームの名前も覚えていない。勿論ゲームの中だと知っているのは俺だけだが。


 もし忘れてしまったら俺は完全にゲームの中の「ただの登場人物」になり、仲間も「俺」が居たことの記憶などは消えてしまうと女神から聞いた。

 だから絶対に忘れないようにしていたのに…もう、大陸や町の名前も、その辺の記憶は全てすっからかんのようだ。



 あ、ちょっと待てよ…ゲームの名前を忘れていないのに俺がちゃんと「自分の」意識をもっているって事は…

 やっぱり、ここはさっきまでいた世界じゃない可能性が高い。



 しかし、転生したら大抵、女神ではなくとも誰かに何か事情説明されるだろう。

 俺が転生したときは、そのゲームの中での事を女神に教えてもらったのだ。


「アナタは階段から落ちて死んだんですよ。じゃあ転生の手続きしませんとね。このゲームの中の世界で一から育ってもらいます。好きに振舞ってもらって構いませんが、ゲームのタイトルだけは忘れずに。魔王がいるから平和にしてねよろしく。あ、強くなるっていうか最初から強いですから心配には及びませんよ」


 あくまでもこれは30分間位喋ったのを短くまとめただけだが、一応こういう風に説明を受けた。


 有り体に言うと、もう転生してから20年弱も前の話なので完璧には覚えていないだけだ。


 しかし魔王は弱かったな。流石にチートな俺でも一人じゃやばかったかもしれんが、ヒロイン(ヨメ)たちの手助けを借りたらあんなの…

 おっと、今はそんなこと考えてる暇はないんだった。



 まぁ…そもそもこれは転生(死んだん)じゃなくて転移かもしれないし、本当に転生なのかも分かっていないんだがね。



 そこからちょっと解明していこうか…。


 まず、こんな綺麗な草原は現実にはないだろう。しっかりと「境界線(せんが)」も見える。すなわち、ここはまだ二次元か。現実世界に飛ばされたり、戻されたりしたわけじゃないようだ。



 じゃあどこだよ?もしかして、元いた世界の天界か何かか?


 そうか、自分の意識だけここに飛ばされてきてしまったってことか。忘れたらお前も忘れられてしまうから、魂だけでもせいぜいここで過ごせってか、女神もなかなか性悪だな。


 でも体は動かせるし、普通に感覚があるから多分それは違うだろう。



 まぁいい。まだ二次元の中であることは明白だし、今も特に感覚は変わらないので、最強のデータは引き継がれているだろう。


 しかし、起き上がると体が軽くなっていて、剣やアイテムその他諸々が無くなっていることに気づいた。


 驚いたことに身長も若干低くなっているらしい。ここで少し不安になるが、大丈夫だ。

 俺は最強で、イケメンで、ハーレムを作れる一流の勇者だから…。



 こんな世界だと魔物も出るかもしれないな。武器がないのは心細いが…


 そうだ、魔力は残ってるんだろうか。自分が使っていた魔法の名前は覚えているし、完璧に詠唱もできるだろう。

 覚えているものと覚えていないものの違いは…一体何なんだ?



 そうだ、ステータスを見よう。魔力残を見るついでに、変化とかを探そう。装備を見られるから、外見の確認はできる。よし…




伝説も勇者も楽じゃないのスピンオフ…って言ったらネタバレだしちょっと違うんですけど、流行りの異世界転生チーレムと見せかけて、な話。


ちゃんと書いてない雰囲気プンプンしてますね。だってちゃんと書いてない。

ふざけ半分、連載の気なしで投稿しているので続くかどうかは分かりません。「多分」続くぐらいの気でいて下さるとうれしいです。


ただし二話は出来かけてますのでそこぐらいまでは続くかな…。



現実を見よう!以上です。



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