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前のページの続きです!


それから、何年か過ぎて私も高校2年になった。


近くの県立の高校に通い、妹はエスカレーター式なのでそのままあがった。


妹はフルートも結構前に習い始めたらしく毎回毎回自慢してくる。


その妹の中高一貫校で校舎が同じ建物内の中には勿論私の友達がいる。


なので妹の情報は随時入るようになっている。


あの小学校の時の子達だ。今でも連絡をとっていて結構仲がいい。


春は私がケータイを持ってないと思っているし、実際買ってもらってない。


お婆ちゃんがくれたのだ。なんでも、心配だし時々メールもしたいらしく持たせてくれた。


それに、家では髪の毛で下を向いて顔を隠してるので日々


「根暗」「キモい」「ブス」「近づくな」


などと、言われている。


多分、小さい頃似てたから今も同じだと思っててそれが嫌らしく更に酷く言ってくることもある。


外では、もっと根暗そうで全然違う顔の特殊メイクがしてある地味子のマスクをしているのに←


何故かって?これも計画の一部です。


で、最近妹が更にワガママになり学校で猫かぶりしているせいかコッチに当たってくることが多くなった。


しかも、男遊びがひどい。


「あんたの顔っぽく見えるように細工して男と寝た写真インターネットにバラしたから!勿論、名前付き!良かったわね!あんたにも男がいるって世間がしれて!」


と、言われた。


そう、特殊メイクマスクはこの為なのだ。この為に祖母にお願いして作っといて貰ったのだ。


外のみんなが知ってる地味顔の私が妹の可愛い系の顔と同じであるはずが無く、でも名前とか書いてある事からその写真の子が私っぽい事になってるので困惑。


何人もの友達が聞きに来てくれたが、

皆そろって「違うだろ(笑)」と言う始末。


しかも、写真に写ってるのは姉に似せたと思っている妹の顔。


皆、それとなくこの写真は実は妹じゃないか?と思ってる。


事実、その写真の顔は母親に似てきた妹であり私はこのマスクを取っても前妻の母親に似ているので妹とは似ても似つかない。


正直顔を見せても誰?って感じだろう。


てかまだ、私の顔を見てないのに父親似で同じような顔だと思っている時点でアホすぎて飽きれた。


だって、自爆してるんだよ?


「自分は男と遊んでます」って、私なら恐ろしくて出来ないわ。


妹と同じ学校の亮くんは、周りが妹にバレないように密かに噂していると言っていた。


なんでも、外向きの私を見に来た人がいたらしい。


で、これは有り得ないわ!って事で春の顔じゃね?と疑い、だが、猫をかぶっているから学校では純粋いい子ちゃんな春とは合わないのでまた困惑。


結局、多分?春だよね?みたいな形で落ち着いた。


この事を本人は知らない。


知ってたら私に酷く八つ当たりするだろうし。





それから、数日がたった。


フルートのコンクールがあるらしい。


今までも何回かあったけど今回は規模が大きくそれに出られる春がとても誇らしげに


「ハルがぁ、優勝したも同然ね!」とか言っていた


……がしかし!


今回は日々の仕返しとして私も出てやろうと思います。


実は結構前から懐かしいからと学校のフルートを勝手に使って遊んでいた。


ちゃんとフルートの吹き方も思い出してたし、今生ではやったことのない分大変だったが楽しかった。


それに、練習する内にだいぶ昔の自分の吹き方を取り戻したとも思う。


そんな中でのこのコンクールは私にとってとても都合が良かったのだ。


元音大生フルート選考を舐めるなよ!

将来私はそれで食べて行こうとしてたんだ!

コッチは半分プロの域だから。


と、思い祖父母に相談。


フルートなんて出来るのかと心配されたが問題ないと答え、当日来るようにも言っといた。


その時京也君もいたので誘っといた。


顔はそのまま素顔で出るつもりだ。


フルートのコンクール会場は大きかった。


客も沢山いる。

お婆ちゃんたちは前の方の席にいた。


緊張?やる気しか出ないけど?


何人かの演奏が終わり妹が吹く。


それなりにうまいけど、それだけだ。

負ける気はしない。


私の出番になりフルートを構え、そして吹く。


私のことを思ってくれている本当に大切な人たちへの思いをのせて今日1番のフルートにしよう。



吹き終わり、静かな会場には盛大な拍手喝采が響渡る。


それに私は満足感と同時に前世がとても懐かしくなった。


結果は私の堂々の1位、祖父母も喜んでくれた。

賞金とトロフィーを貰い急いで帰る。


インタビュー?テレビに出て顔バレしたら嫌なので断って出てきました。



貰ったものは、祖父母の家に飾り急いで家に帰る。


部屋にこもってると妹の苛立つ声とそれを宥める両親の声が聞こえた。


「あの子は誰よ!今までのコンクールで見たことないじゃない!」


「でも、ママとパパは春ちゃんのフルートが1番だったわ!」


「お世辞なんかいらないわよ!1位は取られたのよ!あの子はどこの子よ!排除して!」


私の家は、祖父母の家に比べると天と地の差だがそれなりに金持ちらしく妹が気に入らない事や子は排除して来た。


今回もやるらしい。多分、出たのが私だから見つからないだろう。


結局、そのコンクールに出た私を探せるハズもなく曖昧な感じで終わった。




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