表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

あきらめない男

作者: モルト

 ――あきらめたら人生そこで終わりなんだ!

 高校時代の恩師が言い放ったこの一言は、未だに俺にとっては座右の銘だ。たとえどんな小さなことでも、一度あきらめてしまったら、そこからずるずると全てが崩れてしまう。楽を覚えるのは簡単だが、そこからまた元の状態に戻ることはとても難しい。


「クっ……!」


 いま俺は、まさに諦めるかどうかの瀬戸際に立たされていた。

 きっかけは些細な意見の行き違い。それがいつの間にか激しい論争となり、深い対立となっていった。お互い顔を真っ赤にしながら、意見を――いや、信念をぶつけ合っている。


 しかし、時がたつにつれて状況は俺にとって不利になっていった。最初は俺に味方してくれていた連中も、今では俺のことを無視し始めている。おそらく、連中はすでに俺のことを見限り、視界にすらとらえないようにしてしまったに違いない。まさに孤立無援、絶体絶命の状況だ。


 ここでごめんなさいと謝ってしまうのは簡単だ。けれど俺は自分の意見の正しさに自信があった。もしここで折れたら、相手を説得することをあきらめたら。俺は、今までの自分の生き方に反してしまう。自分で自分に嘘をつくこととなってしまう。だから俺はあきらめない。たとえ何があろうと、絶対に!!!!












『543:この名無しがすごい!:20xx/06/13(金) ID:kt75hktll 

   >>535

   だから、異世界の話だろ? なんでお前らは現実の中世準拠で考えるんだよ!

   ギルドがあったって別にいいじゃないか!』


 そうして俺はこの日、必死チェッカーで一位を取った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 中々ストーリーが面白いですね。 どんな口論をしているのかと、ラストまで引っ張っておいて、そんなことですか。みたいな落ちが、良いと思いました。 [気になる点] いま俺は、まさに諦めるどうかの…
2013/07/19 19:08 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ