1 プロローグ
2025年、天皇が今までの日本の法律の方針を変え、法律を立て直す考えを発表した。その間、国民は法律に縛られることなく生活することになった。
―――今の法律はつまらない。もっとスリルが欲しい―――
たったこれだけの理由で、天皇は国を乱した。いや、地獄に追い込んだのだ。総理大臣も天皇には逆らえず、されるがままだ。
国民は悪に手を染める者が急激に増えた。警察は法律がなくも実在することは許されたが、罪に罰せられる刑は軽くなった。刑務所はあるものの、最高でも5年しか収容されず、犯罪者は皆笑顔で牢獄に入って行く。ここに入ったって、すぐに出られると思っているから。本来、刑務所は罪の償いを行うべき場所であり、きちんとした社会人に更生させるという目的で作られた場所だ。これでは、刑務所など存在しないのと同じだ。
犯罪者が出てくるにつれ、国民の死者は最低でも1日に30人に達し、年間では、5000万人に達する。犯罪者は、憎い人間は躊躇なく殺すのだ。
しかし、唯一存在する法律があった。
《18歳未満の子どもには将来、社会に貢献する義務がある。よって、18歳未満の子供は罪を犯してはならない。それに加わり、殺してもいけない。これに反するものがいれば、直ちに死刑とする》
たったこれだけ、法律が残った。国民はこれだけは守っているのだ。これに反するものもいるのだが、それはごく少数だ。今まででは大きな問題を起こした例は無い。
このままでは日本は破滅する。外国も、今の日本は信用を無くし、どこも協力してくれない。
―――日本はどうなってしまうのだろう―――
犯罪者ではない人間誰もがそう思う。
このまま壊れていく日本をただ見ている事しかできないのだろうか・・・
初めまして、翔香です。
以前、「僕たちの約束」という小説が完結して、新たに小説を投稿することになりました。
全てがあり得ない小説となっております。スリルが味わえる小説にしていきますので、これからよろしくお願いします!