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不法占領下の日々  作者:
第一章:占領開始
17/20

晩御飯と会議




「ハルマ遅いよ~」


「あ、そうだな飛沫も居たんだった」


「忘れるなよ~結構酷い目にあった飛沫くんを」



 春馬と揚羽が玄関から家に入ると、リビングでテレビを見ながら寛いでいる飛沫が振り向いて頬を膨らませて春馬に訴える。

 勝手知ったる他人の家よろしく、冷蔵庫の中から麦茶を出して勝手に飲んでる飛沫は、長い時間外で話をしていた春馬がようやく帰ってきたことを見ると待ちくたびれたと言いたそうな目線を春馬に向ける。

 対して春馬は完全に飛沫の存在を忘れていた体だ。


「で、なんでまだ俺の家に居るんだよお前」


「あ! 酷いハルマだこと!! 言ったじゃん今日俺の家親が居ないって。妹も一緒に外で食事だってさ~」


「あぁ、そんなことも言ってたような…」


 丁度、飛沫と揚羽が出会った場面辺りでそんなことを言っていたことを春馬は脳みその端から引っ張り出す。

 その時は揚羽と飛沫が顔合わせで絶叫を上げ、その後に揚羽が飛沫に向けて発砲し、拘束するというありえない事態にまで発展したので、正直晩御飯が何だという細かい事は春馬の頭からは早々に抜け落ちていたのだ。

 ブーブー不満を言う飛沫を宥めながら、春馬は冷蔵庫を開ける。


「てか、わざわざ俺の家まで来なくても、インスタントのカレーでも食ってればよかっただろう」


「いやいや。うちの母さんが書置きで『ハルちゃんに晩御飯作ってもらいなさい』ってメモ用紙が残してたから」


「……俺をアテにしないでくれよ」


 本人に確認もしないまま息子を押し付ける飛沫の母親に、春馬は肩を落とす。

 お隣さんと言うことで何かとお世話になっている春馬であったが、同時に飛沫の世話やらその妹の世話やらを押し付けられることもしばしばなので、一方的にお世話になってると言うよりは、ギブ&テイクの関係に近い。

 とは言っても春馬にしては一人で晩飯を食うよりは二人で食う方が賑やかになるので、困ると言うよりは有難い配慮である。きっとそういった意図もあっての事だと春馬も気づいている。

 そのお隣さんにも揚羽の事は説明しなければいけないなぁ…と少し憂鬱な気分になる春馬である。


「やはり、春馬さんが晩御飯を作るんですか?」


「ん? 当たり前だろ?」


 キョトンとしながら飛沫と春馬の様子を見ていた揚羽がようやく口を開く。

 冷蔵庫を開けて三人分の晩飯を作る材料を吟味していた春馬は、揚羽の方に顔を向けることなく、色々と材料を物色しては適当に自分の手の中に納めてゆく。慣れた手つきだ。


「むぅ…言われてみれば一人暮らしの春馬さんがお料理スキルを持っていたとしても不思議ではありませんが…意外ですね。男子高校生の一人暮らしで、仕送りの額も割と多いとなればコンビニ弁当やらが主食になっていると思っていたのですが」


 腕組みをして何度もうなずく揚羽は心底意外そうに呟く。

 それに対して、冷蔵庫からキャベツやネギ牛肉タマネギなどの具材を出してきた春馬は、揚羽の呟きに苦笑しながら、リビングのすぐ横にある台所の流し台に具材を置き、手を洗って手早くエプロンを着ける。

 そして、野菜を水洗いすると、手際よく包丁で千切りに近い厚さに野菜を切っていった。 


「別にコンビニ弁当でもいいんだけどな。時間無い時とかはコンビニ弁当で済ませるけど、毎回毎回同じようなメニューの弁当だと飽きちゃうんだよ。バリエーションは豊富だけど、大体味付けの仕方は一緒だしな」


「…そう言いつつの春馬さんの包丁捌きが、やたら上手いですね」


「まぁ料理は嫌いじゃないから、自分で作ってたら慣れちゃったんだよ」


「ハルマ~今日の晩御飯は?」


「……何ですか、この親子のような会話は」


「…料理が上手くなったら、隣の家の息子が晩御飯を食べに来るようになった。ってワケだ」


 呆れたような表情を浮かべる揚羽と、苦笑しながら今度は包丁で牛肉を適度な大きさに切る春馬。

 飛沫はテレビを見ながら手足をバタバタとばたつかせて、両手には箸を一本つづ持っている。


「ハルマってば~晩御飯なんだよ」


「うるさいぞ。静かに待ってろよ。野菜炒めだよ野菜炒め」


「野菜炒め?」


 キョトンとした疑問符を浮かべたのは、飛沫ではなく揚羽だ。

 そのまま腕組みをして、小首をかしげる。



「野菜を痛め付けるんですか?」


「野菜に暴力を振るったりしねぇよ」


 どんなDVドメスティックバイオレンスだ。と春馬は包丁をトントンと鳴らしながら突っ込む。

 そして、怪訝な表情を浮かべた春馬が、恐る恐る尋ねる。

 

「まさか、お前…野菜炒めを知らないのか?」


「何を馬鹿なことを言うんですか。私のような美少女が、野菜炒めを知らないわけがないでしょう」


「あぁそうか。いや、美少女との関係性は全く見えないが…」


 いいとこのお嬢様は野菜炒めなんて一般家庭向けの食べ物など食べたことがないのでは? という若干の僻みの入った予想が否定されて、春馬はほっと息をつく。


「まぁ食べたことはありませんが」


「「マジでか!?」」


 思わず手を止めて突っ込む春馬と、テレビから顔を起こして突っ込む飛沫。

 その見事にハモった突っ込みに、ビクッと肩を揺らした揚羽は、二人が驚いたことに驚いて目を白黒させる。

 対して、一般中流家庭出身の春馬と飛沫は必死である。


「いやいや、幾ら一流企業の令嬢でも、流石に野菜炒めを食べたことないなんて事はないだろ。これだけシンプル且つポピュラーな食べ物も珍しいぐらいだぞ!?」


「そうだよ揚羽ちゃん。流石に食べた事ないってのは嘘だろ!? 何で日本でカルチャーショックを受けなきゃならないんだよ!?」


「そんな事言われましても…」


 年上の男二人に詰め寄られ、ジリジリと後退する揚羽は困った表情で説明する。


「野菜を炒めた料理なら、中華とかで食べた事はあるんですが…『野菜炒め』って言うようなシンプルな料理は食べた記憶が無いと言いますか…シンプル過ぎて逆に初体験と言いますか…」


「…うわー出たよ。貧富の格差社会」


「切なくなるよハルマ~」


「政府はもっと格差を無くすべきだって痛感するなぁ」


「…私の食生活から政治の話にまで飛躍するのは止めてもらっていいですか」


 あイターと天を仰ぐ春馬と飛沫に、額に青筋を立てる揚羽である。

 揚羽が悪いワケではなく、ただ端に生まれた家が富裕層かそうでないかだけの違いなのだが、そんな理論は一般中流家庭出身の男二人にとっては僻みの対象にしかならない。

 さりとて揚羽に八つ当たりするわけにもいかない春馬は、熱した中華鍋にゴマ油を垂らすと、材料をブチ込んで、若干の怒りを乗せて炒める。


「まぁそう言う事なら、社会勉強の第一歩だ。一般家庭の野菜炒め初体験」


「なるほど、初体験ですか」


「何故頬を染める」


 若干頬を赤く染める揚羽に、すかさず春馬は突っ込む。

 初体験という単語にいかがわしいニュアンスは含まれていない。


「しかし、野菜炒めという言葉から、何となくどんな味か想像がついてしまいますね」


「ふっふっふ。甘いな揚羽ちゃん」


 顎に手を当てて呟く揚羽に、何故か得意顔の飛沫がチッチッチと人差し指を立てて左右に振る。

 

「ハルマの野菜炒めをそんじょそこらの野菜炒めと思ってもらっちゃあ困るなぁ~」


「むむ。何故か自信ありげな発言ですね」


「あたぼうよ。ハルマの料理の上手さは、そこら辺の奥様方とは格が違うんだぜ。具体的にどれぐらい上手いかって言うと、俺がハルマをお嫁さんに欲しくなるぐらい上手い」


「全然具体的じゃないんですが」


「あと、俺はお嫁に行くつもりはないからな」


 飛沫がまるで我が子を自慢する親のような表情を見せる。

 その間にも、春馬は手際よく中華鍋の中で野菜を炒め、調味料を目分量で投入する。リビングを何とも言えない食欲をそそる香りが満たしていた。


「しかし、私だってこれでも社長令嬢ですから、自分で言うのも何ですが、色々な美味しい食べ物を食べ慣れていて舌は肥えている自信があります。並大抵の料理で美味いとは言いませんよ」


「舌が肥ってるのか?」


「ブチ殺しますよ飛沫さん」


「敏感なワードだった!!」


 胸を張って語る揚羽に飛沫が余計なことを言ったがため、一瞬で揚羽が殺気を纏う。

 そんなこんなしている内に、料理を完成させた春馬が食器棚から大き目の皿を三枚出して盛り付けていく。


「今日は時間がなかったから、この一品だけだけど、ご飯が欲しい奴は言ってくれ」


「ご飯あるのか?」


「市販のレンジでチンする奴だけどな。さて、とりあえず食おうぜ」





◇◇◇◇





「いただきます」



 しっかりと手を合わせて礼をする春馬と、それを見て若干戸惑いながらも同じように礼をする揚羽、そして、満面の笑顔で早速がっつく飛沫の姿が、直江家リビングにあった。

 先ほどまでエアガン銃撃戦があったとは思えない平和な食卓である。

 バクバクと箸で野菜を口に運ぶ飛沫を横目に見ながら、揚羽は目の前に盛り付けられた野菜炒めをしげしげと見つめる。


「見た目はただ野菜を炒めたようにしか見えませんね」


「そりゃ野菜炒めだからな」


 不思議そうに皿を見つめる揚羽に春馬は苦笑しながら箸を動かす。

 大き目の皿に、飾りつけなど全く気にせずに盛り付けてあるため見た目はあまり良いとは言えない。

 しかし、味付けにはそこはかとなく自信がある春馬である。

 

「まぁ、一般家庭の味と言うものも高が知れていますが、ここは社会勉強という建前もありますし、これからここに住む以上あまり贅沢も言ってられませんから。あまり期待せずにこの野菜炒めとやらを食べさせて頂きましょう。別に思ったほどでなくとも春馬さんが肩を落とす必要はありませんよ。ただ私の舌が肥えすぎていたというだけであって――――パク――――――美味ッ!!!!??」



「典型的なリアクションだなオイ」


 あれこれと語っていた揚羽が、野菜炒めを口に放り込んだ瞬間声を上げる。

 思わず頬を押さえて、目を見張るリアクションは若干行き過ぎている感じがするが。


「何ですかコレは!! 初体験の味ですよ!? 何となく懐かしいというか、素朴な味がしますよ!? それでいて素朴で美味しいですよ!?」


「そこまで言って頂けると作った甲斐があったわ」


 揚羽のオーバーリアクションに春馬は苦笑する。

 これと言って特徴のある味を付けたわけではないが、春馬の祖父母家の秘伝の調理方法で作っているので、素朴且つバランスの取れた優しい味わいが春馬の野菜炒めの売りだ。

 素材の味を殺さず、すべての味を調和させているので、何度食べても飽きない味となっている。


「ハルマ!! ご飯ほしい!!」


「あ! 私も欲しいです!!」


「分かった分かった。チンするからちょっと待ってろ」



 そう言うと春馬は、二人分の白米を用意するためにテーブルから立ち上がる。

 何となく二人の子供を預かるお母さんのような気分になってくる、直江春馬17歳男の子である。





◇◇◇◇





「さて、飯も食ったことだし、本題に入るか」



 三人が野菜炒めを平らげ、皿洗いを手早く済ませた春馬が、テーブルのイスに腰掛ける。

 四人掛けのテーブルに向かい合うように揚羽が座っていて、その横には飛沫が座っている。どちらも食後に出された熱い緑茶の入った湯呑を傾けていた。

 自分の分の湯呑に緑茶を注ぎ、一口飲んで息をついた春馬は、テレビを消して揚羽の方を見る。

 すると、テレビを一緒に見ていた飛沫と揚羽は少し不満そうに春馬を睨む。


「む。良いところだったのに」


「本題ってなんですか春馬さん。この世に明石家さんまさんがMCを務めるバラエティー番組以上に大切なものなどあるんですか?」


「本題よりさんまさんを優先するな」


 時間帯は丁度、ゴールデンタイムと呼ばれる頃だ。


「アホかお前。お前が今日からここに住むんだから、色々と決めなきゃいけないだろうが」


「ああ!! すっかり忘れていました!!」


「馴染みすぎだお前…」


 訪れ慣れている飛沫と同じぐらい自然体で直江家のリビングで過ごしている揚羽であった。

 既にテレビの前の席を陣取って、飛沫と二人でバラエティー番組を見ながら笑っている。

 あまりお金持ちのお嬢様という雰囲気ではないが、この分なら直江家に違和感なく馴染めるだろうと一応プラス思考で春馬は解釈する。

 揚羽は姿勢を正して春馬と対面する。そして、飛沫は困った表情で春馬に尋ねた。


「俺はどうしたらいい?」


「一応、お隣さんだし、もう少し居てくれ。意見とかあったら言ってくれたらいいから」


「わかった」


 飛沫が笑顔で了承し、ひとまず話し合いの席は整った。

 とは言っても堅苦しいことを話すのではないので、三人は緑茶を啜りながらの話し合いだ。


「とりあえず、先に今日決めなきゃいけないことを決めて…明日重要な事を決めようか」


「今日中に決めなきゃいけないこととは?」


「揚羽の寝床とか。風呂とか。あと、明日の学校に行く時の事とか…」



 春馬が思いつくことを順番に指折り数えて述べてゆく。

 とは言ってもあまり数も上がらないことに気付くのだが。それに対して揚羽は緑茶を啜るりながらのんびりと対応してゆく。


「まぁ、コッチは元から泊まる予定で準備してましたから。キャリーバックの中に最低限必要なものは揃えてますよ。着替えとか歯ブラシとかお泊りグッズを」


「成程、じゃあ寝室は貸すだけで大丈夫だったりするのか?」


「一応バスタオルとシャンプーは持ってきてますから、お風呂も貸してもらうだけで十分です」


「用意周到だな…てかキャリーバック三つって何をそんなに持ってきたんだ?」


 リビングの端っこに寄せられている三つのキャリーバックを春馬は一瞥する。

 一つでも中々の容量を誇る旅行用鞄を三つも必要とするとは、かなり入念な準備をしてきたんだろう。


「二、三日分の着替えとその他の生活必需品ですから…それだけでキャリーバック二つは必要でしたよ」


「もう一つはなんだよ?」


「銃器です」


「聞かなきゃよかった…」


 揚羽が懐から拳銃を抜き、キャリーバックからアサルトライフルを取り出す女の子であることを改めて春馬は認識する。

 非常に気になる部分であるし、いつかは触れなければならない問題ではあるが、あえて春馬はこの問題を棚上げする。

 まずは先に決めておくことを決めて、然る後に揚羽の銃器について言及しようと心に誓う春馬であった。

 ゴホン、と咳払いをして一度空気をリセットし、春馬は話を進める。


「じゃあ暫くは必要なものはないから、とりあえず風呂と部屋を貸すだけと。…何か要望はあるか?」


「要望と言うか、質問が」


「はいどうぞ」


 挙手をする揚羽に、春馬は手の平を差し出して続きを促す。


「トイレはどちらに?」


「あぁ…一階と二階に一か所づつある。つっても、二階は殆ど使ってないな」


「じゃあ二階は女子トイレにしていいですか?」


「というか、二階に両親の部屋が使わないまま残ってるから、そこをお前の部屋にして。二階全体をお前が使ってくれてかまわねぇよ。二階は殆ど使ってないからな」


「マジですか。では遠慮なく」


「つっても、一部屋ぐらいしか使わないか」


「いえ、沢山あるなら武器庫に…」


「あ? 何て言った?」


「あ!! いえいえ、何でもないです」


 小さな声でボソボソと呟いた揚羽は、慌てて手と首をブンブンと降る。

 怪訝な表情を浮かべる春馬だが、すかさず揚羽は質問を続ける。


「お風呂場に鍵とか付いてます?」


「浴槽の所にはついてるけど…脱衣場にはついて無いな」


「出来るだけ早くつけてください」


「分かった。ホームセンターで買ってくればいいだろ」


 手軽な提案なので春馬は簡単に頷く。

 面倒にも感じるが、男女が一つ屋根の舌で一緒に住むので重要な所はしっかりとしておかなければならない。

 安っぽいラブコメのように、着替え中の揚羽の所に春馬が間違って入ってしまうという事になりかねない。

 現実にそんなことは無いだろうが、春馬ならば安心できない。春馬は不幸体質系主人公である。割と真剣に危惧している春馬である。 


「まぁ、大体はこれぐらいか。学校はどうする?」


「どうするとは?」


「いや、世間的には同棲になっちまうから…秘密にするかどうか、早めに決めといた方がいいだろ?」


「それなら私に策があります」


「策?」


「ふふふ…またのお楽しみです」


「…何か不安だな」


 不敵に笑う揚羽を見て、春馬は不思議と嫌な予感を胸に抱く。

 春馬の予感は意外とよく当たるので、あまり馬鹿にできないだけ本人もよけい不安なのだ。

 ちなみに、横では飛沫が二人の会話を聞いているが、大分退屈そうであった。


「飛沫からは何か無いか?」


「う~ん…とりあえず俺は親にこの事は暫く黙ってればいいのかな?」


 この事とは、勿論春馬と揚羽の事である。


「そうだな。いずれバレるだろうけど、今はまだ黙っといてくれ。話すタイミングもコッチで考えとく」


「分かった。それ以外は俺からは無いよ~」


 飛沫は手をヒラヒラと振って春馬に続きを促す。そして、返された春馬は色々と思案しながらまた緑茶を啜る。

 堅苦しいまでに色々と決め事をしようとする春馬であるが、春馬はあまり適当で惰性なまま共同生活に移りたくないと考えていた。

 親がわざわざ乗り込んでくるほどの箱入り娘を預かる以上、半端な覚悟では文吾に本当に殺されかねない。

 ラブコメ要素など不要、健全な生活を送ってやる。と、一人心の奥底で誓う春馬だった。



「他には何があるかなぁ…」




 ズズズ~…と温くなった緑茶をすすり、春馬は劇的に変わろうとしている自分の生活の事を考える。

 正面では同じように緑茶をすする押しかけ箱入り娘が居て、その隣には幼馴染天然美少年がいる。

 のんびりと、しかし、しっかりとした話し合いで直江家の夜は更けていった。


















 









遅れてすいませんでした…えぇ、モンハンのせいです。


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