試練と成長
美咲と真奈美は、図書館で出会った教授の紹介で、地元の文学賞に応募することを決めた。締め切りは2ヶ月後。二人は意気込んで、小説執筆に没頭した。
美咲は、自分の内なる世界を表現した物語を紡ごうと、夜遅くまで原稿用紙に向き合った。翔太はそんな美咲を応援し、時に疲れた心を癒すように、美味しいコーヒーを淹れてくれた。
一方、真奈美は、自分の経験を基にした物語を書いていた。彼女は、幼い頃に経験した家族の愛と葛藤を、真っ直ぐな言葉で綴っていく。
「美咲、ちょっと相談してもいいかな?」
ある夜、真奈美が美咲の部屋を訪ねてきた。真奈美は、自分の書いた原稿を美咲に見せながら、悩みを打ち明けた。
「この物語、本当に誰かに読んでもらえるのかしら。私なんかが書いても、意味ないんじゃないかって思えて...」
真奈美の不安に、美咲は自身の経験を語りながら励ました。
「真奈美の物語は、とても素直で心に響くわ。きっと、誰かの心を動かすことができる。私も、最初は不安だった。でも、書きたいという気持ちが強かったの。その想いが、きっと伝わるはずよ」
美咲の言葉に、真奈美は涙を浮かべながら頷いた。
「ありがとう、美咲。私、頑張るね」
二人は固く抱き合い、夢に向かって進む決意を新たにした。