新たな出会いと決意
美咲と翔太が桜の下で出会ってから、数週間が経った。新緑の季節を迎え、キャンパスには爽やかな風が吹いていた。
美咲は、大学の講義を終え、図書館へと向かっていた。小説を書くための資料を探すのが、最近の日課となっていた。
「美咲さん、おはよう!」
明るい声に、美咲は足を止めた。そこには、活発な雰囲気の女性、真奈美がいた。彼女は美咲と同じサークルに所属し、親しい友人の一人だ。
「真奈美、おはよう。今日は早いのね」
「うん、ちょっと先生に相談したいことがあってね。あ、美咲さんも小説を書いてるんでしょ? 私、美咲さんの書く物語、大好きなのよ」
真奈美の言葉に、美咲は少し驚きながらも嬉しさを感じた。
「ありがとう。真奈美も何か書いてるの?」
「実は、私も小説に挑戦してみたくて。でも、どう書いていいか分からなくてね。美咲さんみたいに、自分の世界観を表現できたらって思うの」
真奈美の熱意に、美咲は自分の夢を重ねた。
「真奈美ならきっと素敵な物語を書けるわ。私もまだまだだけど、一緒に頑張らない?」
美咲の言葉に、真奈美は目を輝かせた。
「本当? よかったら、私も美咲さんにアドバイスもらいたいな」
美咲は、真奈美との出会いに心躍らせながら、小説への情熱を新たにしていた。桜の約束は、美咲の心の中で確かな決意へと変わりつつあった。