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デスイズザヒーロー!-悪の最強怪人がヒーローに転身して六年、その弟子は地獄を継承する-  作者: 蠱毒成長中
第四章:濃州不破八傑編

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80/89

エピソード4と1/13:いきなりですが新キャラが出ます。いやホント、そこまで本筋には絡まないんですけど

 場面はユーラシア大陸某所……

 その昔には"中華人民共和国"と呼ばれていただだっ広い大地の一角!


※この辺に関しては説明すっとやたら長くなるんでまた別の機会に。


「イヤアアアア!」

「ギャアアアア!」

「ブェヘヘヘ~!

 なぁんで逃げるのカナッ、ボッちゃんたちィ~♥」


 寂れた都市の路地裏を駆けていく、大小三つの人影……


「ヲヂサンと愉し〜コト、シたくないのカナ~♥」

「「だれがするかっ、クソジジイ~っ!」」


 簡潔に説明するなら、

 年齢ギリ二桁行くか行かないかぐれーの稚児(ガキ)二人を、

 毛深いゴリマッチョの変態ヤロウが追い回してるっつー中々地獄じみた状況だった。


 しかも加えて必然と言うべきか、

 変態ヤロウはビキニパンツにネクタイのみと身なりも大概イカレてた。


「デゥッフヘヘェ~♪

 クソジジイだなんてそんな汚いコトバッ、使っちゃダメじゃないカァ~♪

 キミたちは純♥真♥無♥垢♥ なショタっこなんだからっ♪

 キレイキレイにぴゅあっぴゅあでなきゃイケナイんだゾ~♥」


 しかもそんなヤツが逆立ち早歩きで、

 歩幅の狭い稚児とは言え全力疾走してる標的を追い回していて、

 しかも長さ一メートル以上の舌をうねらせてんだから、

 いよいよ気持ち悪いったらねえって話で。


「そーゆーワルイコには、ヲヂサンがキョーイク的し――どっぶえっ!?」


 だからまあ、

 横合いから強烈な一撃を喰らって吹き飛ぶのだって、

 ある意味予定調和(?)っつーか……


「おげ、ごぐごげ……」


「はいは~い、そちらのお二方~

 こ〜いった事態に陥らないためにも、

 子供だけで夜出歩くのは控えましょうね~?

 オバさまとのお約束ですよ~?」

「わ、わかりましたああああああ!」

「すぐ帰りますうううううううう!」


 吹き飛んだ変態ヤロウの前に颯爽と、

 あたかも示し合わせたように現れた一人の白人女……

 "中年オバさま"を自称するには聊か若すぎる風貌のそいつに促されるまま、

 二人の稚児どもは一目散に自宅へ向かって逃げていく。


「あっ……! なっ、あああっ……!

 ぐうっ……! ちく、しょおぉぉぉぉ……!」


 ともすりゃブッ飛ばされた挙句、

 折角の得物まで逃す羽目になっちまった変態ヤロウとしちゃ、

 怒髪天を突く勢いで怒り狂わずに居られねえワケで……


「おっ、おっおおっ、おまええ~~~っ!

 なんてことしてくれたんだっ!

 折角あの子たちと仲良く楽しく遊ぼうとしてた所へ、

 無粋にも割って入りやがって~!

 おまえのやってることは、

 この多様性が重んじられるべき現代社会に対すルブアアアアッ!?」


 キレ気味に立ち上がり女を怒鳴り付けようとしたその瞬間、

 変態ヤロウは再び衝撃波を受けド派手に吹き飛ぶ!

 しかも驚くべきことにその衝撃波、

 どうやら件の女が出したワケじゃないようで……


「……黙れ、下郎が」


 謎めいた白人女の数歩後ろ、

 手にした剣で虚空を切り裂き颯爽と現れた長身痩躯の色男……

 やはり白人らしいフォーマルな身なりをしたこの男こそ、

 まさについさっき変態ヤロウへ衝撃波をぶちかました張本人に他ならねえ。


「その無駄に分厚い面の皮、

 剥ぎ取って厚さを測ってやろうか」

「ぐえっ、ヒィッ!」


 瞬間移動じみて一気に距離を詰めた色男は、

 仰向けに倒れ伏す変態ヤロウの鳩尾を鎧じみたブーツで踏みつけるや否や

 手にした剣をその顔面へ突きつける!

 躊躇いも迷いもなく、純粋な殺意と敵意だけを切っ先に込めて向ける……


「……」


 冗談でも脅しでもなく、マジめに"殺す気満々"の視線……

 さしもの変態ヤロウも――元々ただのカタギだったのもあり――ビビらずにいられねえ。

 読者諸君とて、作者の奴がこういう手合いに異常なほど厳しいのは知ってるだろう。

 ともすりゃ、変態ヤロウはここでこのヤバいフォーマル剣士に斬り殺される……


 かと、思いきや!


「お待ちなさい、ゲオルギイ」


 背後にいた女

 ――小柄かつ華奢で童顔なんで少女と見紛うほどだが、

 その実これでもれっきとした成人だった――

 に呼び止められ、剣士ゲオルギイはピタリと動きを止める。

 まるで映像を一時停止したみてえに、ピタリと。


「セキガハラ様からの要請、まさか忘れてはいないでしょうね?」

「……!」

「あそこのニカイドウ総司令が仰いましたね?

『東アジア地域で怪しげなヴィランを見かけたら、

 なるべく生かしたまま動きを止めて素性を調べ上げておいてほしい』と。

 それなのにゲオルギイ、あなたは今何をしようとしたのです? 」

「……」


 女の問い掛けに、ゲオルギイは苦虫を嚙み潰したような顔で押し黙るが……


「答えなさいゲオルギイ。今そのヴィランに何をしようとしたのです?」

「……無力化し、必要な情報を、聞き出、そうと、しておりました、エレノアお嬢様っっ……」


 ぎこちなく答えるゲオルギイ。

 だがゲオルギイと組んで長い(エレノア)はその発言がウソだと見抜いていた。


「ウソ(おっしゃ)い。

 どうせいつも通り殺すつもりだったのでしょう?

 私に隠し事は通用しませんからねっ」

「……」

「ゲオルギイ、正直に言いなさい」

「当然殺すつもりに御座います!

 然しお言葉ですがエレノアお嬢様、

 この程度の下郎如き殺害することに何の問題がありましょう!

 情報を吐かせると言っても、

 この程度の下郎如きが有用な情報を知っているとは到底思えません!」

「グゲエッ!?」


 感情の昂りからだろう、ゲオルギイの片足に力が籠もる。

 となりゃ当然踏みつけられてる変態ヤロウの鳩尾もより圧迫され、

 変態ヤロウは余計苦しそうな声を上げる

 ……まあ、何をしようとしてたか考慮すりゃ同情する気にはならねえが、ともかく……


「大いに問題しかありませんね。

 今のセキガハラ様は『令和神殿騎士団』の拠点特定、

 ひいてはそれに繋がり得る情報を集めるべく躍起になっておられるのですよ?

 だからこそニカイドウ総司令もヒーロー業界全域に向けて頭を下げられたのですし。

 と な れ ば っ 、

 養成高時代に交換留学でお世話になった我々が協力するのは当たり前のことじゃありませんか?」


 小柄な体躯ながら苛烈に捲し立てるエレノア……

 体格で優るゲオルギイが然し悉く圧倒されてんのは、

 察するにこいつらが主従関係にあるから、なんだろうが……


「し、然し、エレノアお嬢様……」

「然しもマカシもありませんっ。

 それとゲオルギイ、貴方さっき

『この程度の敵が有用な情報を持っているとは思えない』と言いましたね?

 それはどのような根拠に基づいての発言ですか?

 所詮は貴方自身の勝手な私的見解・個人的感想でしょう?

 もし万一仮にこの変質者が『令和神殿騎士団』の核心に迫る、

 それこそ組織壊滅に直結するような機密情報を握っていたらどうするつもりなんですか?

 ゲオルギイ、所詮一介の武装型ヒーローに過ぎない貴方にその問題の責任が取れるとでも?」

「……申し訳ございません、エレノアお嬢様。

 このゲオルギイ、一生の不覚にございます……」


 ……なんだろうな、傍目から見てると"猪突猛進な弟を諌める姉"つーか、

 "感情的になりがちな倅に説教かます母親"に見えてくるワケで……


「……反省しているのなら謝罪は結構。

 然しどうしたのですゲオルギイ。

 養成校時代から文武両道の優等生で通っていて、

 頭の回転も速い貴方がそんな馬鹿げた真似をするなんて普通じゃありませんね。

 一体何があったのですか?」

「…………小児性犯罪への、純粋な憤りから、感情的になってしまいましてっ……」


 ヒーロー業界に身を置く者としちゃ、

 赤点は紛れもなく回避できるレベルの模範解答だった。

 だが、エレノアの目を誤魔化せるワケもなく……


「ゲオルギイ、正直に言いなさい」

「……」


 上目遣いで睨まれて、いよいよ追い詰められちまう。

 さて、剣士ゲオルギイの真意とは……


「――です――」

「はい? 何ですって? 声が小さくて聞こえませんが?

 貴方らしくないですね。もっとハッキリ仰いなさいな」

「――アサガキタイセイに塩を送るような真似をしたくなかったのです!!!!」

「ぐっぎゅべえええええっ!?」



「    はあ? 」


 なんとも予想外過ぎる発言だったもんで、

 さしものエレノアも困惑せずにいられなかったんだ。


 ……それより前に読者のみんなとしちゃ、

 大した説明もなく出て来たこいつらは何モンだよって話だろうし、

 とりあえずその辺も纏めて次回説明させてくれ……。

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