第3話 こんな感じの毎日
「ただいまー、って誰もいないか」
自宅に帰ってきた和也はそうつぶやく。うちは家は母子家庭で母親は夜遅くまで帰ってこないので大体学校から帰ってくる頃は、家には誰もいない。
(飯食ってゲームでもするか)
そう思い、さっきコンビニで買ってきた弁当を食べ始める。ご飯は大体自分で作るか、弁当を買って食べるかのどちらかだ。今日は帰りも遅く疲れていたので、弁当を買うことにした。
弁当を食べ終わった和也は、自室に入りゲーム機の電源を入れる。
「この前買ったRPGでもやるか」
そうつぶやき、コントローラーを握りゲームの世界にのめり込む。そして、そのまま数時間ゲームをやり続ける。
(疲れたし、そろそろ寝るか)
日にちはとっくに次の日になっていた。明日も学校があるのでもう寝なければならない。
(おやすみなさい)
そして、和也はそっと目を閉じた
「おはよー!」
教室に入った和也は親友の井上大樹に話しかけた。
「今日も昼休みサッカーしようぜ!」
「いいねー和也サッカーめっちゃはまってんじゃん笑」
「おもれーんだもんしゃーねーじゃん」
元々サッカーが得意だったわけでもないし部活に入っていたわけでもないが、大樹はサッカー部に入っているため時々昼休みに練習に付き合っている。そうして一緒にやってるうちにサッカーにはまっていた。
(皐月さんまたゲームしてる)
おもむろに皐月さんの方を向くと、完全に自分の世界に入り込んでゲームをしている清宮皐月の姿があった。この学校は校則が厳しくないので授業以外であればゲームなりスマホなりなんでもしていいので皐月は大体ゲームをしている。
(また体動いてる)
普通の人が体を動かしながらゲームをしていると普通目立つのだが、皐月は影が薄いので周りからは何にも気にされない。ただし俺を除いて。
(見てるとおもしろいな)
「おーい和也次移動教室だぞー」
「あーごめんごめん行こうぜー」
大樹に呼ばれた和也は移動教室に向かった。