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作者: 思來

『ねぇ!みて!かわいい?』

幼少期から君は毎年ツツジが咲く時期に、白いツツジをひとつ耳にかけて僕に聞く。

「かわいいよ。ツツジがね」

と毎回僕は答えていた。




幼少期から去年までずっと聞いてきていたのに、今年君は僕に聞いては来なかった。

君はずっと僕に気づいて欲しかったんだろう?

だから今年は僕から君に伝えるんだ。

君に渡そうと思っていたプレゼントと一緒に。

「今年もかわいいよ。」

写真の中のもう会えない君に。指輪と白いツツジをひとつそばに置きながら。

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