国と無駄
「さて本日の議題は国境周辺の町で起こっている冒険者狩りと盗賊狩りについてなにか意見があるものはいってほしい」
8人ほどの男が集まり会議をしていた。最近国境周辺の町で盗賊のアジトが何個もつぶされ、冒険者も闇討ちに会っているというのだ。
冒険者がかられることで町の周りの魔獣の脅威が降り注ぐとともに、盗賊がへったことで冒険者たちの資金源が減ってしまっているのだ。
「他国からの工作ではないのか?」
「魔獣が不自然に減っているとも報告がある。」
「冒険者の中には元王国戦士長だったルーデンドルフもいるんですよ!?」
この男たちは国の中心だった。民主主義となったはいいものの政策がことごとくうまくいかず、国内での自分たちの評価が落ちているのを知り、冷静さを欠いていた。いらだちが隠せず、コツコツと机をたたく音が聞こえる。
「軍務長。これはいったいどうゆうことなのですか?」
「すまないが今のところはわからんとしか言いようがないのだ。」
「今、私たちには余裕がないのですよ!?責任よりも、対策を考えましょう。少しでも民衆を取り込めねば。暗殺されることもあり得るのですぞ!」
全員が黙り込んでしまった。
「む、むうではまずその現場の警備を厚くしようと思う。」
「そ、そうだなそれしかあるまい」
他の面々もうなずく。この会議はこの後ろくに良い案が出ないまま終わったのだった。
ーーーーーー最近町にいる騎士が増えた気がする。
冒険者や盗賊を狩りすぎたからかもしれない。武者修行を始めてからまだ半年もたってないのに大した対応力だなと感心しつつ今日もまた、盗賊狩りに赴く。
最近思うのだ。盗賊ってゲームでは割と雑魚扱いされているはずなのに毎回ボロボロの勝利を収めている。もっと早くスタイリッシュに狩る必要があるのだ。
今までに編み出した戦術も花拳繍腿なものが多く(華やかかどうかは知らないが)、魔力の効率も悪い。それではむだが多すぎると思ったのだ。
また、派手な技を使ってしまうと騎士にばれる恐れもある。
そこでまずはスナイパーライフルのように遠くから敵を倒せる武器、魔力の伝導率の高い近接武器の作成。を目標に行動していこうと思う。
そうして僕の新しい日常が始まった。
僕は安易に行動してしまったことについてよく反省することになる。