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新戦術と盗賊

冒険者から奪った剣と盾に使われている鉄を使って体を強化することにした。

魔力で融解し、粉砕したからだと混ぜ合わせることで文字道理の鋼鉄の肉体を手に入れた。


この体にしたことによって単純に耐久力が上がっただけでなく血と鉄を混ぜることで即席の武器を作れるようになった。

欠点は重いことだ。常に魔力を消費するため、魔力総量の少ない僕とはあまり相性が良くない、さらに鉄は魔力伝導率が悪いので変形するのに余計に魔力を食うのだ。


魔力で固めたり圧縮するのは一度やってしまえばあとは崩すときに多少魔力をかけるだけで済むので楽なのだが、移動時にも魔力を食うのはまずいので改善点が多い。


そこで僕が目を付けたのは空気だ。鉄を最小限にし、空気を圧縮させた玉を持っておくことによって体を少しでも軽くし、さらに加速の補助や火力の補強ができると考えたのだ。


そこで生まれた新しい戦術が『指銃ハンドガン』と『崩壊加速レッドゾーン』、そして『空気爆弾エアブラスト』だ。

『指銃』は指先の血管に鉄の塊を集め、爪より少し大きいぐらいになったら空気の塊を指の真ん中あたりに埋め込んで回復魔法で閉じる、そして指先を魔力でコーティングした後、空気を開放し、飛ばすというものだ。

これで飛び道具を手に入れた。まあ当然デメリットはある。これは使うと半身が吹き飛ぶので連発できず、銃より少し強いぐらいの玉しか打てないので小型の銃を持つほうが強いということだ。


『崩壊加速』ももちろんそのままだ。空気玉を使用して、体を粉々にしながら一気に加速するというものだ。

僕は肉片が少がしあれば再生できるので、鉄と少しの体だけ守ることができれば一気に移動できる。速さはロケットより少し早いぐらい。魔力を使って空中で無理やり止まるので。進みすぎるということがない。この戦術のデメリットはもちろん魔力消費が多いことだ。再生に、止まるときの空気の圧縮など一回で魔力の4分の1を使うことになる。


空気爆弾エアブラスト』は空気玉10個をさらに一つに圧縮し、大量の魔力を込めて開放するというものだ。空気と魔力を一定の配合で混ぜることで起こる魔力爆発を利用し、周りの地形、魔力を犠牲に放つ一撃必殺の切り札だ。

この技は必要とする魔力が多く、一日一発しか使うことができない、さらに限界を超える魔力を消費するため、魔法を打った直後「魔力極貧反応」が起こりそのまま気絶する。


とまあこんな感じで実戦で使えそうなものはほとんどなかったが戦いの幅は広がった。

最後にこれを盗賊に使ってみよう。


盗賊のねぐらを見つけたら門番をやっている盗賊を子供の姿で油断させ暗殺し、ローブと仮面をつけ、中に入る。40人ほどいたが、大して強いやつがいなかったので魔力で加速して、赤黒く光る刃で次々と盗賊の首をはねる。


「がああああ!!」

「お頭あああお助s・・・」


全滅させてからしばらくすると盗賊の統領と思われる大男が出てきた。

本当にコイツ人間か?と疑うような大柄な肉体をしていて2メートル以上あった。見てくれは完全にオーガだったが僕は気にせずに下っ端の首をはねる。


「よくもうちの大切な部下たちをこんな目にあわせてくれたなあ。覚悟はできているんだよなああああああああああああ」


盗賊の統領が雄たけびを上げ、大量の魔力を放出し続けながらこちらにとびかかってくる。この男の武器は素手だ。

魔力量が多い人間ほど肉体強化を行ったときの強度がつよいのは前言った通りだが。何か裏がありそうな雰囲気がある。

なのでその奥の手を出させる前に殺しきることにした。

僕は『崩壊加速』を使い一気に加速し再生、腹に空気玉を当てて、解放した。


ボンッ!


盗賊の腹に大きな穴が開く。


「がああああああ」


盗賊は雄たけびを上げながらこぶしをふるうが、腕を切り落とし、空気玉をつかって回避する。


再生しかけていたが、すべて鉄で押しつぶし、肉体に取り込んだ。もちろん財宝をいただいて帰った。


これぞパーフェクトゲーム。最高だね。

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