173/860
第3話《武士でござるよ!》
「大爆発でござったなぁ!」
フランクフルトを平らげたハウゾウくんが、驚きの声をあげていた。
相変わらずドクターは、大胆な戦略をぶち込んでくる。
完全にこちらを意識して、闘っているようやな。
――どうだ。お前に、これを超える策はあるのか?
そう、問いかけているようや。
「拙者もあの者と、手合わせしてみたいでござるなぁ!」
「ハウちゃん、闘いたいん?」
意外なハウゾウくんの言葉に、素朴な疑問を投げてみる。
スキルは強力なので、ドクター戦で使う予定ではある。
「もちろんでござる。こう見えて、拙者は武士でござるよ!」
「それは、頼もしいな!」
背後で声がして、振り向くとドクターがいた。
上機嫌な様子で、ハウゾウくんを見下ろしている。
「随分と強そうだが、最終日に?」
「せやで。ハウちゃんは、俺たちの秘密兵器やで!」
何故だかハウゾウくんが、誇らしげに胸を張っている。
そのようすが、とても可愛らしい。