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ゲームの世界に閉じ込められて、最強と呼ばれる覇王剣をガチャで当てたので管理者をぶち殺します!  作者: 81MONSTER
第2章【ゲームの世界でも、生活費は必要です!】
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第7話《聖騎士との決闘》



「あなた、本当は強かったのね。どうして、だまってたのよ!」

「さすがは、パパ上でござるな!」



 なぜだかハウゾウくんが、誇らしげだった。



 別に黙っていたわけではないけど、ミリアが不機嫌(ふきげん)そうに問いけてくる。



 ゴブリン討伐とうばつ()もなく終えて、帰路きろについている最中(さなか)だった。ギルドで報酬をもらえば、しばらくの生活費にはなる。今夜はハウゾウくんに、ご馳走を振る舞ってあげようか。



 街の入り口に、一組のパーティーがおるのが見えた。20代~30代ぐらいの男が3人。煙草を吹かしながら談笑してる。見ための印象は、元ヤンっぽいな。



 はたからは下品に見えたけど、ミリアとミレーニアの異様な空気感でいえばこちらも負けてない。ダントツでこっちの方が、ヤバい集団に見えるのは間違いないで。



 自慢にならへんけどな。




「おい、見ろよ」




 パーティーの一人が、仲間に声をかけた。




 リガルド:レベル230 職業:魔導士まどうし




 それなりに、やり込んでいるベテランぜいといったところか。他のメンバーも、たようなものだ。



 俺とハウゾウくんで、一掃できるのは間違いない。



「ニワトリ剣士って、どんな職業だよ」

絶対ぜったい、役に立たねぇだろ?」

「おい、止めてやれよ。かわいそうだろ?」



 皆、アホにした調子で、口々にミリアを非難ひなんした。



 とたんにミリアの表情が、暗くなる。よそのパーティでも、同じような想いをしてきたのかもしれない。だからこそ、仲間に入れてもらいたがっていたのかもな。




「他の奴らも、低レベルな初心者だな」

「おい、お前ら。悪いことは言わん。その女を解雇(かいこ)して、他のメンバーをそろえた方がいいぞ!」





 空気は読めんし、なんの役にも立たへん。おまけにブルドッグみたいな顔してて、目つきも悪いからな。ブサイクコンテストに出れば、ミリアとミレーニアで、ぶっちぎりの決勝戦や。



 ミレーニアと合わせても両手に花どころか、両手にババやで。




 ――けどな。




「何だ、てめぇ。何か、文句あるのかよ?」



 リーダー格の男が、睨みつける。


 低身長だが、筋肉質の男や。日に焼けているところを見ると、現場関係の仕事をしてるんやろうな。




 バルバロ:レベル307 職業:聖騎士




 多分、強いんかな。



 どんなもんかは知らんけど、恐らく俺の方が上級職やで。ガチでやっても、負ける気はせぇへんな。




「ガチャ運は良いようだが、流石(さすが)にそのレベルだと、まだ俺には勝てんぞ?」




 どの程度の実力差があるかは解らんけど、少しばかり腹が立つねんな。



 普段なら、いらん喧嘩はせぇへん。

 余計なことには、首は突っ込まへん主義やからな。



「お前さぁ。確かにこいつは、空気も読まれへんアホな女や。レベルも低いし、変な魔剣も持ってる」



 それでも俺が任意で選んだ以上は、仲間には違いないねん。




「はっきり言って、俺一人で十分や」


 その仲間を馬鹿にされては、さすがに腹が立つで。




「けどな。だからってアホにするんなら、お前らしばくぞ?」


「やってみろよ!」




 剣を抜いた瞬間、覇王竜刃破(はおうりゅうじんは)が発動した。



 金色の竜が、バルバロを飲み込んでいく。




「甘いッ!」




 バルバロの一閃で、覇王竜刃破は消し飛んだ。

 流石に高レベルなだけあって、それなりに強いようやな。




「ふんッ!」




 剣を振り切ろうとしながら、バルバロは昏倒していた。

 白目を向いて、泡を吹いている。




 ちょっと、面白い。




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