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第7話《まさかの再会です》
さて。
リーグ戦は午後からなので、ハウゾウくんを迎えにいこうか。
今日で研修を終えて、再来週にはハウゾウマートがオープンされることになる。
この数日間、ハウゾウくんは頑張ってたみたいやからな。
今夜はご褒美に、ご馳走を振る舞ってあげらんとアカンって、ラフィーネも言うてたで。
「これは、これは。ロキの兄貴じゃあないっすかぁッ!」
突然、背後から声をかけられて振り向くと、良く知る人物がいた。
異様な雰囲気をまとったその男は、俺の知る男とはまるで別人やった。
「お前も、こっちに来てたんか?」
平静を装ってはいるが、内心ではかなり動揺している。
明らかに一般のプレイヤーとは、様子が違ってるねん。うまく言葉にできへんけど、ドーピィと相対した時と同じような威圧感に襲われた。
隣りでは、ラフィーネも警戒の表情を浮かべとる。
「久しぶりやな、マサ。まさかとは思うけど、ウチらに喧嘩ふっかけるんやないやろなぁ?」
マサ:レベル非公開 職業:大蛇
マサは、ラフィーネの実の弟や。
決して仲が悪いわけとちゃうんやけど、友好的な感じでもなさそうやった。