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第4話《予感的中です!》
悪い予感は、やはり的中していた。
翌朝、ミレーニアとバルバロに呼び出された。
「すまんが、俺たちが参加できるのは、ブカレストまでだ」
煙草に火をつけた。
ゆっくりと肺に煙りを入れて、吐き出した。
「まぁ、強制はせんよ。もともと、強力して貰ってる立場やしな。けど、理由は聞いても良いんかな」
「じつは俺たち、この街で一緒に暮らそうかと思うんだ」
「――はい?」
一瞬、言っている意味が、よく理解できへんかった。
俺はてっきり、戦力的について来れないのが理由やと思ってたから、予想外の理由やで。
「つまり、二人だけの世界を、ゆっくりと満喫したいってことか?」
「まぁ、そうなるな!」
恥じらうバルバロ。
男が恥じらっても、別に可愛くはない。
よくある彼女ができたから、付き合いが悪くなる例のやつか。
まぁ、そういうことなら、むしろどうしようもないので、逆に納得できるかな。
「解った。ラフィーには、俺から伝えとくわ」
一気に二人も抜けるのは痛いが、猶予はまだある。
ギルドに仲間の募集をかけておけば、何とかなるやろう。