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第3話《さて、どうしましょう?》
「なぁ、ロキ?」
「なんや?」
珍しく神妙な面持ちで、切り出してくる。
こんな時のラフィーネは、妙に勘が冴えてるねん。
「皆の様子が、おかしくなかった?」
言われてみれば、妙に元気がない。
何ていうか、空気に馴染めてへんような気がすんねん。
「多分ね。皆、ウチから、抜けると思う」
「そうやろうな」
それも、そうやな。
周りの水準に、ついて来れていない感じがするもん。
「ミリア以外は、こっから先は厳しいやろうな」
ミリアのニワトリスキル以外は、よほどのことがない限りは通用しない。
先日の上位武具を、使いこなせるのはラフィーネ以外はおらんやろうしな。
とはいえ、今は面子が足りていない。
闘技場に参加できるのは、一チームにつき8人という規約がある。
欠員が出たときの補欠要員として、8人でチームを組んでいるところもある。
サチコのチームに至っては、対戦相手に合わせて最適な組み合わせをその都度、替えてるみたいやしな。
人員不足と、皆のメンタルケアが、大きな問題として残っている。
「ちゃんと、皆と向き合ってあげらんとね?」