第11話《誰にも負けない!》
第三試合はアッキーたちと、ブンブン丸たちとの試合やった。
ブンブン丸は前回、瞬殺してしもうたから、どんなスキルなんかが解らへん。
編成がきちんと機能した時の力が、どの程度のものなんかは未知数やで。
対してアッキーやカーズのスキルは、ドクターとの闘いで見てるから対策も立てやすい。
どうなるにしても、手の内が解っている分、ブンブン丸が少しだけ優勢であるかに思われた。
けど展開は、違ってた。
昨日の負けが、眠れる獅子を起こしてしまったようや。
「本当は……もっと上のランクまで、使う気がなかったんだけどねぇ。どうやら、そうも言ってられないようだね!」
アッキーがあるスキルを発動させた途端、ブンブン丸に勝機はなくなってしまった。
「あれは、恐いね。僕の時に使われていたら、どうなっていたかは解らないね」
「そんなこと言うて、負ける気なんてなかったでしょう?」
ラフィーネが手酌をすると、ドクターは「まぁね!」なんて言って、大笑いや。
アッキーたちの連撃を受けて、ブンブン丸たちはあっさりと全滅した。
4日目の試合で、俺たちがあれを喰らうと思うと寒気がするな。
「あれをどう攻略するか、腕の見せ所だね!」
からかうように、ドクターが言った。
彼の頭のなかには、すでに攻略法が組みあがっているようや。
ドクターと当たる最終日まで、誰にも負けるつもりはない。
勿論、ドクターにも――ドーピィにもや。