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第9話《死神の証明》
「やっぱり、小細工は通用しないか」
無邪気に笑うそのさまは、まるで子供のように無邪気やった。
ウロボロスはSPスキルを、発動させていた。
【暗黒大流砂】(A)
任意の敵に、攻撃力の10倍のダメージ。
攻撃力の30倍の闇属性追撃。
毎ターン、攻撃力の5倍の闇属性ダメージ(5ターン)。
これらの効果は、防御無視である。
強力なスキルやった。
浄化の水を先に使わせておいて、結果的には正解やったんかもしれへん。
「でも、まぁ。倒せんかったら、一緒なんやけどな」
「どういうことでござるか?」
ハウゾウくんの問いかけに、俺はリチャードを指差した。
リチャードのSPスキルは死後、発動するタイプのものやった。
【死神の証明】(P)
発動条件はSPゲージが満タンで、ライフがゼロであること。
術者が死ぬと1ターン限定で復活して、任意の相手に攻撃力の100倍の一撃を与える。
「一手だけ、こちらが勝っていたようだね」
死神の大鎌が、ウロボロスを闇へと引きずっていった。
その瞬間、女性客たちの大歓声があがった。