第9話《戦力アップは一瞬で!》
Aランクリーグの水準はおおかた理解したので、俺は新たな戦略を練り込むことにした。
バルバロたちに、おつかいを頼んだ。
持っているありったけのガチャ券で、スキル玉を集めてきて貰っている。
それと同時に余っている武具を、スキル玉に変えてもらう。
武具に付けれるスキルのスロット数は、武具によって違う。
上限解放をすれば、さらにスロット数は上がる。
タナトスには現在、7つのスキルを付与できる。サブウェポンのネコジャラシにも、スキル玉はセットできるしな。
選択肢が多ければ、それだけ多彩な戦略を組み込める。
そんなわけで俺は、闘技場ポイントを交換しにきている。
「いっつも、ロキはバタバタしてんなぁ。ホンマに、落ち着きがあらへんわ!」
カラカラと笑うラフィーネは、何も考えていない風に思えた。
さりげなく俺の腕に、手を絡めてくる。
二人だけの時は、いつもそうや。
「さっきの試合を見てて、思ったことがあるねん」
「どないしたん?」
こちらを見るラフィーネが、不思議そうな顔をしている。
「今の俺らに欠けてるものが、二つある」
「知ってるよ。チームワークと、機転力やろ?」
伊達に俺のとなりで、ゲームし続けてないな。
やっぱり、同じことを考えてたんか。
「だから、ウチがおるんやんか!」
こちらを見つめる目には、妖しい光りが宿ってた。