第6話《ここからは、殺戮の時間だ!》
「俺のスキルは、一撃で全てを終わらせる!」
【一斉掃射】(A)
無数の衛星による一斉掃射。
敵全体と術者以外の味方全員に、攻撃力の100倍のダメージ。
アッキーとカーズ以外は、全員が死ぬわけだ。
つまり、凌げば勝機が訪れる。
「選択を、ミスったな」
「どういうこと?」
俺の言葉に、ラフィーネが首を傾げる。
ドクターの仲間には、聖騎士がいる。
【聖騎士の誓い】(A)
見方が攻撃を受けた時に、10倍の防御力で庇う。
「間に合って、良かった。ドクターさえ生きていれば、逆転は可能ですからね!」
ドクター以外は、全滅した。
まさに、危機ってやつやが――ドクターは逆境を、チャンスに変えてしまうねん。
【英霊の魂】(P)
攻撃力が倒れた仲間の数×3倍になって、SPゲージが回復する。
【絶対速度】(P)
術者が一人になった時、誰よりも先に行動できる。
ドクターの全身を、夥しい光りが包んどった。どうやらドクター以外は全員、ドクターを強くするためのワンマンチームのようやな。
いかにも、ドクターらしい戦略やで。
その背には、天使の翼が広げられている。
見た目はおじいちゃんやけど、ドクターは超攻撃的なプレイスタイルやからな。
アッキーもカーズも、それを知ってるからこその先行型の戦略を進めとったはずや。反撃を貰うんは、もちろん想定してるはずや。
それでもなお、ドクターは不敵に笑うねん。
「楽しかったよ、諸君。ここからは、殺戮の時間だ!」